【完成形】サートゥルナーリアの資質断然。ダービーはスタートミスか、イレ込みか。蓄積疲労か距離か。特異な高速馬場も影響したにせよ、敗因がつかみきれない。ただ今にして思えば、皐月賞は、脂肪が抜けきらず、幼い造りでも結果が出せた。ダービーは、その延長線でいいのかな?――

　しかしダービーを奪取するには、何かしら足りない。ま、完成途上の造りでも、皐月賞・1分58秒1、過去10年では4番目。全体時計に特別感はないけれど、上り3Fはきれいな加速ラップを描いており、最後力尽きたとはいえダービーの上りも最速だった。

　もともと稽古も桁違いに動くが、秋シーズンは、トレセン復帰してすぐ、一段負荷の高い調教メニューを課しており、最終追い切りの坂路は、文字通り馬体を躍らせ12秒フラットで登坂している。神戸新聞杯で世代No.1の脚力を再確認しておきたい。

　対抗はヴェロックス。皐月賞は前記サートゥルナーリアに馬体をぶつけられながらもアタマ差2着。1、2着馬には水をあけられたが、ダービーではサートゥルには競り勝ち、お返しはした。本質的な切れ味は本命に譲るが、ひと夏を超え幅が出たのは確か。真っ向勝負で雌雄を決するのみ。

　割って入ればユニコーンライオン。仕草や道中のハミ受けなど、見るからに子供っぽいが、近二戦、他が迫ると二枚腰を披露。着差はわずかだが、底知れない能力をふと感じるときがある。完成すればとんでもなく強い馬になるかもしれないなぁ…。

　ワールドプレミアも春秋に富む。春は発汗で馬体を真っ白にしながら、つばき賞一気差し。完成途上でも若葉Sではヴェロックスに0秒5差と迫った。レッドジェニアルも、内にモタれながらも、ダービーは0秒8差。フォームが定まれば、ワンステップアップが見込める。シフルマンも3連単の3着要員なら。

　ダービー掲示板組がここに出るとかなりの割合で馬券に絡むし、今年は頭数が少ないこともあって紛れる可能性も低くなっている。素直に◎ヴェロックス、○サートゥルナーリアで。人気は○のほうだろうが、○にとって2400mは距離の上限で、逆転はありうると考える。

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【頭信頼】皐月賞のアタマ差をしっかりとダービーで逆転した5ヴェロックス。2400mで再び逆転されるとは考えにくく、人気に差がないようなら◎の単勝がオススメ。3サートゥルナーリアは、デビュー以来ずっと過剰人気に思えるが、そんな中でGIを2勝したのは立派。ここは距離や展開など無視して予想しても問題ないくらいの、少ない頭数と低調なメンバー。弱みがあるというよりは◎の能力が高すぎると判断して2番手に置いた。2ユニコーンライオンは、まだまだ成長を残している。道悪で時計勝負を避けられた運は持っている。

※9/15時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　このレースは阪神2400メートルで行われる3歳馬限定戦で、このコースは阪神の外回りを使用しており広いコースなのでペースが落ち着きやすく、最後の瞬発力が求められます。それに加えて坂の上がり下がりが激しいため、私は馬体がしっかりした子から狙いたいです。

　本命視しているのはヴェロックスです。好位置からの決め手を持っている子で、レースぶりがとてもスマートでポテンシャルがとても高い。前走は距離もこなしましたし、阪神コースは相性もいいので、一番今回の条件にはまる馬なのではと考えます。

※9/14時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　皐月賞1、2着馬が激突。勝ち馬サートゥルナーリアに分があるとみた。ダービーではゲートイン前にイレ込み、出遅れて完敗。自分との闘いに負けた格好だ。地元競馬の今回は気性面の心配はいくらか解消するだろう。地力は一番。ヴェロックスも差はない。阪神では若葉Sを完勝。ダービーでは◎に先着している。次位は差があるがレッドジェニアルか。こちらもダービーでは少しイライラしていた。見直したい。

※9/14時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　皐月賞以降の戦績を素直に評価した方が良さそう。「“同年4月以降、かつJRA、かつ3勝クラス以上のレース”において連対経験のない馬」は2011年以降[0-4-4-75]と苦戦しています。また「出走数が8戦以上だった馬」は2011年以降[2-2-0-48]、「前走の出走頭数が12頭以下だった馬」は2011年以降[0-0-0-26]。キャリアが浅い馬、前走が多頭数のレースだった馬を重視したいところです。

　早くから出走を予定していた馬のうち、これらの条件をクリアしているのはヴェロックス、サートゥルナーリア、レッドジェニアルくらい。一方、いわゆる“上がり馬”として注目を集めそうな馬たちはそれほど強調できません。

※特別登録段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　昨年はラジオNIKKEI賞から直行したフィエールマンが菊花賞を勝利、また今年の皐月賞、桜花賞も直行ローテのサートゥルナーリア、グランアレグリアが勝利したように、競馬界全体の流れとしてステップレースのあり方が変わってきている感はある。神戸新聞杯は広い右回りコースで行われるスタミナ必須のレースであるから菊花賞とのつながりは強く、トライアルとしての重要性自体は今後も薄れていくことはないはずだが、それでも、別路線に進んでいく有力3歳馬の始動戦という側面も徐々に大きくなっていくのかもしれない。

1.スタミナは必須

　近年の好走馬は、菊花賞での活躍はいわずもがな、他でも今年の日経賞でワンツーしたメイショウテッコンとエタリオウ、有馬記念などで好走したレイデオロ、サトノダイヤモンド、ゴールドシップ等々、古馬になっても2400m以上の距離で活躍するケースが多い。前半スローペースに落ち着きやすいレースではあるが、スタミナは高いレベルで要求される。

2.ダービー出走組優勢

　過去10年で前走ダービー組が8勝。複勝率も37.8％あり、基本的にダービー組には逆らい難いレースだ。しかし、ダービーで6番人気以下かつ6着以下だった21頭に限れば、馬券に絡んだのは2頭のみ。ダービーで人気するほどの実績、もしくはダービーで好走した実績がない馬は苦戦傾向にある。

3.キャリア8戦以上の馬は割り引き

　過去10年の成績をキャリア数別で見てみると、キャリア7戦以下だった馬が[8-8-9-49]で複勝率33.8％に上るのに対し、キャリア8戦以上だった馬は[2-2-1-39]で複勝率11.4％しかない。キャリアの多い馬は割り引いて考えたい。

　ヴェロックスは未だ重賞勝ちこそないが、皐月賞2着、日本ダービー3着と異なる適性が求められるGIでいずれも好走しており、世代屈指の能力を持っていることは間違いない。日本ダービーではそれ以前の3戦に比べてやや後手に回ってしまったが、少頭数濃厚なここなら確実に先行してくるだろう。距離、コースも全く問題なく、適性面からもここはこの馬をサートゥルナーリアより上に取りたい。

　サートゥルナーリアはダービーで4着も、内容自体は非常にハイレベル。4連勝時から評価が下がることはない。ただ現状はこなせても、今後は距離適性が2000m付近になる可能性が高く、阪神2400mという条件は歓迎ではない。素質で抜けているので評価は落とせないが、ここが試金石の一戦となる。ワールドプレミアは春時点でまだ緩さがあったので、成長分に期待できそう。条件自体は合っているので、上位2頭にどこまで食い下がれるか。

　レッドジェニアルはダービーで上がり2位の末脚を使った。スローペースならここでも差し込んで来れそうだ。以下、時計が掛かればくい込む余地はありそうなユニコーンライオン。

【流れ乗る】前々で流れに乗って、しかも最後までしぶとく脚を使える05ヴェロックス。後方からの競馬になることが多い03サートゥルナーリアよりも、信頼度は格段に高いとみている。久々になるが稽古での動きは良好で、仕上がりは文句なし。相手は、0サートゥルナーリアと06シフルマンの2頭を上位に評価する。少頭数でもあり、◎-○▲の馬連・馬単をかなり厚めに狙いたい。

【小波乱】ヴェロックスはレース巧者。発馬を決めてサートゥルナーリアが力を発揮。シフルマンは勢いがある。

平均値だけではなく前走値も重視しないといけないレース。当然ながらダービー上位組が高い数字を持つことになる。あまりヒネらずにいったほうがいいということだろう。筆頭◎ヴェロックス。コース値では○サートゥルナーリアより数字はいいし平均値でも上。3番手に▲レッドジェニアル。以下はあまり変わらない。一発にはやはり☆ワールドプレミアだろう。

皐月賞馬3サートゥルナーリアが主役を演じる。ダービーは出遅れてリズムを崩したのが敗因。一段と成長してきた現状から秋初戦を快勝する。次位は5ヴェロックスでクラシックで好走した実力から成長力が見込めるなら逆転は可能。▲は4レッドジェニアルは長くいい脚が使えるので好走は十分。