【混戦】NHKマイルCの覇者ラウダシオンはスピード感ある動き目立ちひと追い毎に反応良化。東京適性も高く勝ち負け見込む。スマイルカナはコース替わり鍵もリズム良く運べれば押し切り十分。タイセイビジョンも仕上がり上々で脚力も見劣らず争覇圏。シーズンズギフト力強さ増しこのメンバーでも。ヴァンドギャルドも発馬五分なら上位が見込め、ケイアイノーテックやサトノアーサーなども差はない。

【ビルドアップ】3歳馬ラウダシオンが、一回りパワフルになって秋のマイル戦線へ突入。NHKマイルCは、マークすべき相手はレシステンシアただ一頭。

　作戦は立てやすかったが、ライバルの息遣いなどを確かめつつ、1000m通過・58秒0という平均ペースの二番手で息をひそめ、4コーナーでは馬場の有利なインを選択。直線は風渦巻く横殴りの風。ラスト3Fのレースラップ・11秒3-11秒2-12秒0という数字が示す通り、最後の1F付近は風がビュービュー。走破タイムは1分32秒5にとどまったが、絶妙のラップ構築でマイルGIを完勝。ここに向け、9月末から栗東で調教開始。CWコースでタフな6F追いを6本以上こなし、春からさらにビルドアップ、筋肉の鎧を身にまといつつある。

　対抗も3歳馬タイセイビジョン。2歳秋は東京1400mの京王杯2歳Sを1分20秒8でレコ勝ち。アーリントンC楽勝を手土産にNHKマイルCへと駒を進めたが、ピークのデキが災いしたか。いつも以上に激しく折り合いを欠き、勝負どころでは逆に身動きができない。0秒3差の4着に流れ込むのがやっとだったが、まともだったらの思いは大きい。この馬にしては強い追い切りもこなせるようになり、心身ともに成長もしている。

　単穴はスマイルカナ。重馬場の桜花賞3着逃げ粘りも胸を熱くさせたが、米子Sでは古馬を一蹴。京成杯AHもタフなミドルラップをゴール寸前2着に粘った。折れそうなほど華奢だった馬体も大きくなり、中間はコースで終いまでいっぱいに攻めた。東京マイルは却って、淡々とした単騎逃げが打てる可能性もあり、単勝も一考。

　惑星はヴァンドギャルド。道中のコントロールが難しく、重賞では勝機に乗り遅れることが多いが、二走前のマイラーズCは上り32秒7というオニ脚で3着猛追。福永Jの腕に頼る部分も大きいけれど、捌ければ首位争いに肉薄。

　シーズンズギフトは、ニュージーランドTは勝ちに等しい2着、そして紫苑S3着。左回りが微妙だが、マイル転向で大躍進があってもいい。ワーケアもダービー・新潟記念も直線半ばで止まった。マイル替わりに光明あり。

　ここを叩いてマイルチャンピオンシップ、という格上タイプの古馬は不在。またそもそもそういうグループはこのレースで意外に強くない。

　GI実績があるということではNHKマイルC勝ち馬のラウダシオンがいるが、NHKマイルC勝ち馬は古馬戦に入って以降苦労することも多いので軸にはしたくない。ちなみにNHKマイルC勝ち馬の次走成績は通算で[4-2-1-14]の単回収率61%・複回収率49%。牡馬も出走できる古馬重賞に限ると[1-1-0-8]だ。

　ここは同じ3歳馬でも牝馬の◎シーズンズギフトから入る。これまで福島と中山しか走っていないが、東京替わりをダメとする根拠はないし、プラスに働いた場合は勝ち切る可能性まである。横山典弘騎手が52キロに乗ってきた場合の成績は2017年以降[17-4-2-36]で回収率は単複ともプラス（他に51キロでは[0-1-1-3]）。重賞はアエロリットのクイーンSと京成杯AHのトロワゼトワルでともに勝っているので、馬連だけにせず3連単の1着固定を添えておく。

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【波乱含み】混戦の顔ぶれなら、差し脚を長く使える4サトノアーサーが有利になりそう。2タイセイビジョンもしぶとく差を詰めるタイプで古馬相手でも注目できる。8シーズンズギフトは休み明け2戦目の上積み大で、距離短縮もプラスになりそう。5ヴァンドギャルドも決め手上位で首位争いに加わってきそうだ。12ワーケアは前走不発も距離短縮での一変に注意。6レイエンダは苦戦続きだが昨年の2着馬だけに穴で一考。

※10/18時点での想定に基づいた予想になっておりますので､回避馬が含まれるケースがございます｡あらかじめご了承ください｡

　東京芝1600mで行われるGII戦。このコースはスタートしてから最初のコーナーまでの距離が十分にあるために各馬取りたい位置が取りやすく、最後の長い直線での脚比べになりやすいです。

　本命視しているのは、ケイアイノーテックです。毎度安定して決め手を使える子で、NHKマイルを制しているように広い東京コースは大歓迎。近走もGI戦で好走できている馬ですからこのメンバーなら期待します。

※10/18時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　タイセイビジョンに白羽の矢を立てた。東京では2歳時に京王杯2歳SをV。道中で力みながらもしっかり差し切った。NHKマイルCは4着だったが3コーナーでガチャガチャしたことも響いたか。見直せる。

　そのNHKマイルCを制したのがラウダシオン。2番手追走からあっさり勝ち切ったのは驚いたが本格化したということかもしれない。サトノアーサーは関屋記念を制して復活を誇示。ワーケアは東京コースで真価を問われる一戦。

※10/18時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　年明け以降の実績や距離適性を素直に評価したい一戦。「“同年、かつJRA、かつ1600-1800m、かつ重賞のレース”において3着以内となった経験のない馬」は2015年以降[0-1-1-33]と苦戦していました。

　また「馬齢が3歳の馬」は2015年以降[1-0-0-17]、「馬齢が6歳以上の馬」は2015年以降[0-1-0-23]。4-5歳馬を重視すべきでしょう。

　これらの傾向から強調できるのはヴァンドギャルド・レイエンダの2頭。いずれも人気の盲点になるようならば楽しみです。

※特別登録段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　マイルチャンピオンシップへの前哨戦で、今年からGIIに格上げされた。近年では、11年のエイシンアポロン、14年のダノンシャーク、17年のペルシアンナイトの3頭がここをステップにして本番を勝利している。

1.若い馬が中心

　過去10年の成績を年齢別で見てみると、6歳以上馬は[0-2-0-55]で複勝率3.5％と不振。対して、4歳馬は[5-4-2-15]で複勝率42.3％と非常に優秀な数字を残しており、3歳馬は[3-1-3-28]で複勝率20.0％、5歳馬は[2-3-5-33]で複勝率23.3％。この3世代が中心となる。

2.スローペースになりがち

　より短い距離を得意にする馬は翌週のスワンSに進むことが多く、このレースはスローペースになるのが通例。よって、道中折り合って直線で鋭い脚を要求される中距離戦のような質のレースになりやすく、距離短縮の馬、中距離実績のある馬がしばしば好走する。

3.前走逃げ先行だった馬は苦戦

　過去10年、前走で4角1-2番手だった馬は[0-0-0-17]で1頭も3着以内に入れていない。4角1-3番手だった馬も[1-1-1-34]で複勝率8.1％と苦戦。上で述べたようにスローペースの後半勝負になりやすいため、逃げ先行の立ち回りをしてきた馬より、控える競馬をしてきた馬の方が好走しやすい。

　シーズンズギフトは道中掛かることがあるから距離短縮はプラスだろう。また、右回りではもたれる癖を出していたため、今回初となる左回りの方がむしろ合っている可能性もある。初の古馬相手でも、52kgの軽斤量ならチャンスがあって良いだろう。

　タイセイビジョンはNHKマイルCで4着も、2着まではほとんど差がない内容。中距離よりマイル以下に適性があるため好走条件に合致しないが、54kgなら上位争いだろう。ヴァンドギャルドは条件戦3連勝時の内容からしてもっと走れて良いはず。リフレッシュした効果に期待したい。

　サトノアーサーは関屋記念で久々のVも展開が向いた面はあった。東京替わりは問題なく戸崎騎手継続も心強いが、これまでの実績からして人気先行型であり上位評価はし辛い。以下、左回り替わりプラスのケイアイノーテック、東京はベストコースではないが距離短縮魅力のペルシアンナイト、デビュー2戦強い内容だった東京の半周で見直したいワーケア。

【小波乱】ワーケアは決め手上位。安定度が高いサトノアーサー。ヴァンドギャルドは状態良好。

軸選びから迷う混戦。馬場状態もちょっと気になるところ。やや重めの芝でスピードだけの勝負にはならないかもしれない。桜花賞では馬場重くても能力落ちなかった◎スマイルカナ抜擢。相手に○ラウダシオン、▲サトノアーサー。一発に☆ケイアイノーテック。△までアタマ逆転あり。かなり面白いレースになった。

マイペースで行ける公算が強い7スマイルカナを推す。急流の桜花賞を3着からマイル適性は極めて高い。52キロなら押し切れる。次位は11ラウダシオンでGI馬の貫録でパワーでねじ伏せる。▲は4サトノアーサーで展開に注文はつくが好走は必至。