【水仙の咲く頃】
サンアップルトンが本領発揮。近走の成績欄からは見えにくくなったが、振り返れば、昨年のちょうど今頃。中山2200mの
水仙賞2着が能力の原点。1000m通過・59秒5-マイル通過・1分35秒7-2000m通過・1分59秒5というHペースを踏み、2分12秒6という、
AJCCや
セントライト記念に匹敵する好記録をマークした。ただいまひとつ体質が弱い。1勝クラスで数戦足踏みしたが、二走前の福島2600mは怒涛の勢いで大マクり。前走の
早春Sは直線1F以上、優勝馬とクビ差の激しい叩きあいを演じた。反動もなく乗り込みも丹念、斤量は56キロに増えるがこのクラスでは地力が一枚上だろう。
対抗は
タイセイモナークの差し脚。中京2200mの尾張特別は2分11秒9という出色の時計で一気差し。格上オープンの
万葉Sも根気よく2着に追い上げた。
松籟Sはスローに加え、3000mを走った疲れもあったか。伸びひと息の7着に敗れたものの、3勝クラスでは決め手はトップクラス。
割って入れば
ノチェブランカ。福島の2600mを軸に勝ち星を積み上げてきたが、坂コースの阪神2400m3着、高速ラップを求められる新潟2200mでも2着、そして前走はわずか0秒1差。中央場所の中山の坂でも踏ん張りが効くようになってきた。
ヒシヴィクトリーは、中山2200-2500mは、近二走3・3着と崩れがない。時計勝負のほうがありがたく、仮柵を外した軽い芝の恩恵も受けやすい。
カイザーヴェッターは484キロの馬体を増やし、前走残り1Fを11秒2の快ラップで駆け上がった。完調にはあと一息ながら、
ホウオウドリームの実績と上積みを押さえておきたい。