【混戦】プリモシーンは前走久々の勝利で改めて力示す。伸びのあるフットワーク目立ちスムーズに運べれば56キロでもVを期待。ジャンダルムは前走10着も58キロ背負い展開も厳しく度外視でき動きも素軽く改めて。レイエンダは潜在能力上位で気持ちが噛み合えば勝機まで。クルーガーは海外遠征明けを叩かれ動き上昇。マイスタイルも巻き返し見込め、ボンセルヴィーソやストーミーシーなども侮れない。

【貫録十分】プリモシーンに古馬牝馬の貫録が備わった。3歳春はフェアリーSで初重賞勝ち、夏の新潟GIII・関屋記念で古馬を完封。4歳となり、1分30秒5というレコード決着となったGI・ヴィクトリアマイルを2着と健闘、重賞マイラー路線を順調に歩んでいるかに見えた。ところが、昨年秋後半は体重の数字以上に皮膚が厚い。前進気勢にも乏しく、首をかしげる凡走が続いたが、東京新聞杯前に大幅に馬体づくりなど見直し。調教を坂路からウッドコースへと切り替え、トレーニングの負荷を大きくした。腰回りも充実したことで五分のスタートが決まり、1000m通過・58秒1のミドルを好位のポケットで我慢。鞍上の指示に応え坂上楽々と抜けだす快勝をはたした。56キロは前走で経験済み。心身ともに大人になった今なら右回りの加速もスムーズになるだろう。昨年2着からのジャンプアップを期待したい。

　対抗はレイエンダ。全兄レイデオロはダービー馬。エプソムC優勝をはたし、兄の背中も一瞬見えかけたが、富士Sは僅差2着に追い上げたものの、近二戦はブリンカーが効きすぎたのだろう。一気にガーッと行ってしまい、ガス欠を起こしてしまったが、ムキにならず運べれば、素材的には一枚上の存在といってもいい。

　三番手はジャンダルム。東風Sは58キロ、稍重馬場、加えてHペース。早めに動いて行ったぶん、末を甘くしたが、今回は56キロ、良馬場の決め手勝負なら、京成杯AH・1分30秒9という記録が意味を持ってくる。

　ストーミーシーは、東風Sを2番枠から坂下一気に先頭。積極的かつ大胆な冒険策がはまった。重量は微増になるが、疲れさえなければ、前走の再現十分。流れに乗りギアがはまれば、ニュージーランドT優勝暦のあるカツジ。ケイアイノーテックは同レース2着馬、NHKマイルCの覇者。

　データで予想をしていると、自分が目分量でする予想と結論が大きく乖離して、「気持ちとしてはこんな予想したくないのに……」となることもある。データ予想を柱としている以上そういう時でもデータに準じるようにしているのだが、今年のダービー卿はまさにそんなレースとなった。

　このレースは過去10年、前走準オープン組が[5-1-1-8]と走っているレース。当然該当馬がいれば重いシルシを、ということになる。

　今年の該当馬は◎トーラスジェミニと○ペプチドバンブー。正直オープン、しかも重賞で通用するのかと言われたら肯定しづらい成績の馬たちではある。ただこういう馬を軽視して走られてはデータ予想の意味がない。

　強気材料としては、◎○それぞれ極端な脚質ということか。展開も極端になれば、どちらか片方の激走は可能になる。

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【伏兵注意】3ジャンダルムは前走大敗も度外視可能で、再度の好位差しに期待。7プリモシーンも差し脚堅実で昨年の2着以上が期待できる。4クルーガーは相手なりに走れそうで叩き2走目の上積みにも警戒。2ストーミーシーは展開次第だが今年のメンバーなら善戦以上が考えられる。15カツジは長休明けの前走上々で上位食い込みに要警戒。5ボンセルヴィーソは無理なく先行できれば残り目も。

※3/29時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　中山1600mで行われるGIII戦。このコースはおにぎり形をしている特殊なコースで、トリッキーなコースだけに器用さが求められるコースです。スタートしてすぐにコーナーに差し掛かるために外に振られやすい外枠はロスになりやすいので注意です。脚の使いどころが難しいですから長く脚を使える子を中心に馬券検討したいと思います。

　本命視しているのは、プリモシーンです。好位から毎度堅実に脚が使える子で、前走の東京新聞杯では、追い比べを制し、重賞3勝目を決めました。昨年のこのレースの2着馬でこのレース経験があるのも心強い。

※3/28時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　牝馬プリモシーンの重賞連勝が有力。前走Vは東京だったが、3歳時に中山のフェアリーSを制している。昨年のこのレースは2着。今年は決めたい。

　ジャンダルムは前走・東風Sで10着だが、息の入らない流れの中を道中で動いて息切れした。見直しは可能。ペプチドバンブーは3勝クラスを勝ったばかりだが末脚に不発がなく侮れない。レイエンダは白星から遠ざかっているが前走もいったんは先頭に立って見せ場はつくった。

※3/28時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　前走好走馬と“中山巧者”が中心。「前走の着順が4着以下・競走中止、かつ“中山、かつ重賞のレース”において連対経験のない馬」は2013年以降[0-1-1-50]と苦戦していました。

　また「馬齢が6歳以上だった馬」は2013年以降[0-2-1-55]。高齢馬は信頼できません。

　今年のメンバー構成なら、前走好走馬のトーラスジェミニ・プリモシーン・ペプチドバンブーあたりを高く評価したいところ。あとはコース替わりがプラスに働きそうなレイエンダも楽しみです。

※特別登録段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　Bコース替わり初週に行われるので、良馬場なら1分32秒台の速い勝ち時計が出ることも珍しくない。しかし、同様に非常に速い時計が出る秋開催と違って洋芝がオーバーシードされている馬場のため、スピードだけで押し切るのは困難。秋に同条件で行われる京成杯AHと比べても、よりパワーが要求される傾向にある。

1.前走のコースに注目

　阪神開催だった11年を除く過去9年の成績を前走コース別にみてみると、連対した延べ18頭中16頭は前走が中山か阪神コースだった。3着馬も9頭中6頭は前走中山か阪神。平坦、ローカルからの臨戦は苦戦している。

2.若い馬が優勢

　過去9年で、4-5歳馬は[8-6-8-51]で複勝率30.1％と優秀なのに対し、6歳以上の馬は[1-3-1-66]で複勝率7.0％しかない。昨年1番人気で7着に敗れたドーヴァー、一昨年1番人気で5着に敗れたグレーターロンドンはいずれも6歳だった。

3.大型馬のパワーが活きる

　昨年は540kgのフィアーノロマーノが優勝。また、18年は522kgのヒーズインラブと544kgのキャンベルジュニアがワンツーして、3着も520kgのストーミーシーだった。他にも、17年は1着ロジチャリスが560kg、2着キャンベルジュニアが536kg、3着グランシルクが506kg。キレ味よりもパワーが求められる傾向が強く、毎年大型馬が活躍している。

　ジャンダルムは前走の東風Sで、58kgを背負って外目から早めに動いて行く難しい競馬。10着に敗れたが、度外視できる結果だろう。この中山マイルは、それ以前に京成杯AHで3着、ニューイヤーSで1着と適性を見せてきた条件。スムーズなら巻き返しを期待できるだろう。

　カツジは前走長期休み明けで、ジャンダルムのさらに外を通る厳しい競馬。こちらも結果は参考外で良いだろう。一叩きしたここは前進を期待できそうだ。マイスタイルは昨年3着しているように、この条件に適性がある。ここ2走さっぱりなのがどうかも、昨年と同じ横山典弘騎手に手が戻るここで改めて注目したい。

　ストーミーシーは前走先行策で新味を見せた。重賞でも同じ競馬ができるかどうかは未知数ではあるが、3着した2年前と比べると臨戦過程は良い。以下、東京ベストだが実績上位のプリモシーン、鞍上2戦目で見直せるレイエンダ、抽選対象だが、マイペースなら巻き返し可能なボンセルヴィーソ。

【小波乱】ケイアイノーテックは状態アップ。マイスタイルは反応が良化。レースがうまいエメラルファイトも圏内。

ハンデの平均値も高いように感じる混戦。同距離コースでは110台レベル持っている馬がけっこう多い。平均値トップで同距離コースも昨年の118がある◎プリモシーンはやはり筆頭レベル。相手に前走同112○ドーヴァー。次点に前走同107でさらに軽量になる▲トーラスジェミニ。ハンデが下がれば☆ジャンダルムの逆襲ありか。

叩かれて気配は良好な7プリモシーンを推す。マイルは決め脚が鋭く好機に仕掛けて抜け出す。次位は2ストーミーシーで中山は相性が良く末脚は上位。▲は3ジャンダルムで叩いた効果は大きく差はない。

　Bコースへと替わることもあってか、近年の良馬場施行では高速決着となっているが、今年は例年と比べても少し時計のかかる馬場。持ち時計が足りない馬でも、十分勝負になるはずだ。

　◎はカツジとした。前走の東風Sは、長期休養明けだったにもかかわらず、5ハロン57秒4という激流を追いかけ、大外から先団に並びかけるという見せ場十分の内容。それでいてコンマ6秒差に踏み止まった点は大いに評価すべきで、叩いた上積みも見込める今回は、同じ舞台のニュージーランドT以来の重賞勝ちも可能と見た。

　相手は、プリモシーン、トーラスジェミニ、レイエンダへが本線で、以下は、ストーミーシー、ジャンダルム、ボンセルヴィーソまで押さえる。