【GIII級】
フィニステールの素質重視。明け3歳デビューらしく、なんだかゴトゴトして薄く映る。デビュー戦のレース上りは11秒2-11秒9という究極の正味2Fの直線勝負、3着と伸び負けたが、勝った
アドマイヤビルゴは
若葉Sを連勝。2着の
フアナは、日曜日の
フローラSに参戦と、なかなかの好メンバー、好ファイトだった。
前走は一気に1分48秒1に時計を短縮。立ち遅れ気味にポッコリと出たが、1000m通過・1分0秒8のスローにも、中団馬込みで我慢。外回りは直線入りで前が開く。12秒0-11秒3-11秒6(3Fは34秒9)というレース上りを34秒4でスパリ。抜け出してから、右左と手前をかえ、遊んだりしていたけれど、最後もう一度首をグッと下げ後続を2馬身差と突き放す完勝。
ちなみに、同じコースで行われた翌日のGIII
きさらぎ賞は、1000m通過は1分2秒0と、さらに遅いスロー。上り2Fのレースラップは11秒2-11秒5――前半楽をしているわりに
フィニステールの上りと大差なく、勝者
コルテジアの時計は1分48秒3(のちに
皐月賞7着)。時計レベルはGIIIと五分以上だった。
なぜ藤岡佑Jに乗り替わったのだろうと、そこんところが非常に気になったが、中間二度、稽古で跨っており、アオり癖やトモの感触などつかんだか。
当面の目標は
グランスピード。初勝利は二戦目、ローカル小倉の1800m。稍重という条件下でもあり、1分49秒4という走破タイムは、格別目立った感じはない。
ただ、あの
クロノジェネシスだって、夏の小倉・1800mの新馬勝ちタイムは1分50秒0(上りは34秒5と速かったが)。ダービー馬にもなった
メイショウサムソンは、夏の小倉を三戦し、1分50秒5でやっと勝ち上がった。初勝利の内容は、案外悪くない。
野路菊Sも、勝ち馬には5馬身とチギられたが、スタート後の2Fめから11秒台-12秒4のラップを丁寧に並べ、上り3Fは34秒4。実直な性格やレース運びが読み取れる。
7か月余のブランク明けになるが、一週前の追い切りでは、
福島牝馬Sでも勝ち負けだろう
フェアリーポルカを0秒4後ろから追走、1F・12秒0でフィニッシュ。最終追い切りは主戦の福永Jが跨り、CW・80秒5-37秒0-11秒9で、並走馬を0秒9ブッ
チギリ。自在性とセンスを中心に据えたい。
三番手は
アドマイヤベネラ。
ディープインパクト産駒のひとつ年上の半姉
ダノンファンタジーは、未勝利、
ファンタジーS、阪神JFをぶっこ抜いたマイラーだったが、
母ライフフォーセールは、アルゼンチン8勝、ダート2200mのG1を勝った
パワー型。父が
ハーツクライにかわり、弟は母の特色の濃いスタミナ型へとかわったが、馬体を絞るにつれ上りも加速ラップへと前進。中間7F追いなど課し、さらにもう一段上の馬体を作りつつある。
あとひと押しが効き辛いが、
メイショウラツワンは
野路菊S4着、GIIIの
毎日杯も4着と見せ場を作った。
キングサーガの粘り込み、単騎逃げに持ち込めば、
武豊Jの
スズカキングがひと仕事。