函館開催を盛り上げる名物レース。用いられる函館芝2000mは洋芝の小回りであることに加えて、道中の起伏が激しいという特殊さを持ち、他場での好走歴があまり当てにならないコースだ。過去10年で1番人気が3着以内に入ったのは1回だけで、毎年のように波乱の決着が繰り返されている。
1.距離短縮馬がやや優勢
スタミナが要求されるレースであるため、距離短縮組の成績が若干良い。過去10年で、距離短縮馬は複勝率22.2%なのに対し、前走も2000mだった馬は複勝率20.0%、距離延長組は複勝率17.4%。
2.前走GII・GIII組が中心
過去10年で、前走がGIIかGIIIだったという馬が8勝しており、複勝率は25.0%。対して、前走がオープン・リステッド入りだった馬は連対が2頭のみで複勝率は14.1%にとどまる。
3.ステイヤー血統中心でミスプロ系不振
ハーツクライ、
シンボリクリスエス、
メイショウサムソン、
ステイゴールド、
ジャングルポケットなど、近年の勝ち馬の父は、自身が長距離GIを勝っていたり、父として長距離路線で活躍する産駒を出しているステイヤー血統が多い。なお、父がミスタープロ
スペクター系の馬は過去10年で[0-1-3-21]と不振。
ディアマンミノルはこれまでタフな条件で持続力を活かして好走してきているので、32秒台の上がりが要求された前走の
目黒記念で大敗は致し方なし。14着という結果は参考外で良いだろう。函館は初となるが、スタミナ豊富な
オルフェーヴル産駒なので合う可能性は高いと見る。変わり身を期待。
ドゥオーモは昨年同様に
巴賞からの臨戦。展開に左右される面はあるが、地力の衰えは特になく、今年も人気薄なら積極的に狙いたい。
バイオスパークは近走負け過ぎなのがどうかも、函館替わりはプラス。池添騎手に戻るのもプラスだろう。
トーセンスーリヤは函館より札幌向きだが、いずれにせよ洋芝は合う。本番は次の
札幌記念と見て4番手評価も、ここでの好走も十分あるだろう。以下、前走は特殊な馬場で参考外の
ウインイクシード、昨年の覇者
アドマイヤジャスタ、本格化した
スクリーンヒーロー産駒で相手強化は関係ない
マイネルウィルトス。