【暴れん坊将軍】
ケイアイロベージの器に注目。3歳1月デビュー、そしてセン馬。ひと癖ある暴れん坊だけに、初戦は競馬を教え込むだけの3着に終わった。未勝利勝ちを決めた二戦目も、スタンド前はポツリしんがり。道中馬群を縫うようにして追い上げていったが、あれだけ脚をつかったのに、直線に入ると、鋭く一気に加速。2着に1秒2差をつける圧勝にはびっくり。1分54秒3というタイムも未勝利の水準を軽く1秒上回っていた。
昇級の前走は、スタートはマズマズ。1000m通過・1分0秒5というタフなミドルを、今回は中団前目で余裕をもって追走している。砂を被らないよう大事に大外を回し、切れのあるコーナーリングで直線に向かい、二枚腰を使い後続を0秒5差に封印。走破時計も古馬3勝クラスに匹敵する1分52秒6に更新した。ゴール前の滑らかな加速力を見ると、軽い東京1600ダートも向いている。ちなみに半兄
クインズサターン(
父パイロ)は、東京マイルの
武蔵野S2着、
マーチS2着。血統も一本筋が通っており、まだ完成途上ながら坂路・CWの両方で
キャリアベストの調教タイムをマークした。
クリーンスレイトとの差し比べが本線。二走前の中山9Fは、小気味よく4コーナーを回り直線半ばでもう勝負あった。前回の東京1600ダートは、前半1000mは58秒0という超Hペース、道中はシンガリ近辺。展開と直線一気の決め打ちがハマったとはいえ、1分36秒4で唸るようにして突き抜けた。1分36秒4という走破タイムは、同日の古馬2勝クラスより0秒3速く、前日の古馬3勝クラスの
立夏Sと同タイム。着差や伸びしろを考えれば、すぐ近くに古馬OPまで見えている。
まともならという前置きがつくが、
ラペルーズも単式圏。父
ペルーサは藤沢厩舎所属。
青葉賞優勝、ダービーは2番人気6着。名前の通りのやんちゃ坊主だったが、息子の競馬人生も波瀾万丈?中央デビュー緒戦の芝1800mは15着と大敗したが、北海道ケイバへと転出し2勝をあげ、JRA再転入緒戦、中山1800ダートを1分53秒7という快記録で楽勝を果たした。しかし激しい気性を隠し持っているのだろう。パシュファイヤーを装着して走る。
ヒヤシンスSは、発馬は出遅れ、道中は砂を被って嫌々。後方馬群でモマれ、一瞬姿が埋没したが、12秒0-11秒8-12秒2(3Fは36秒0)という芝並みの速い上りを、35秒0という破格の上りで内一気。3歳2月に1分36秒8も出色。続く青竜Sもアッサリまであるかに思えたが、やっぱ怖い馬だよね…。だが、その気になってくれさえすれば能力は足りる。
ルーチェドーロは
端午Sを余力十分に大外一気。良馬場で1分23秒5というタイムも良質、1F延長でも楽しみが持てる伸び脚だった。
ゲンパチフォルツァは、青竜Sを1分36秒1という
ユニコーンSの決着近い好記録で勝利、懸案の距離もこなせた。
プロバーティオは
ヒヤシンスS2着、青竜Sは折り合いを欠きながら5着。操縦は難しいが、
ユニコーンSこそが春の勝負どころだろう。
カレンロマチェンコは1000m通過・58秒4というHペースを自ら演出、マイペースに持ち込めればギリギリ粘り込みも。