【春秋に富む】
ルペルカーリアの将来性に着目。
母シーザリオは、一冠目の
桜花賞は、追い込み届かずの2着。しかし
オークスはゴール前強襲に成功、米国に渡りアメリカン
オークスで大楽勝をはたした。
競走生活はそこでピリオドを打ったが、息子
エピファネイア(
父シンボリクリスエス)は、
菊花賞・JC優勝。
リオンディーズ(
父キングカメハメハ)は
朝日杯FS勝ち。
サートゥルナーリア(父
ロードカナロア)は、無敗で
皐月賞制覇。父によって産駒のタイプは異なるけれど、3頭のGI馬を世に送り出し、みな種牡馬の道を歩むことになった。
11番仔の
ルペルカーリアは
モーリス産駒。新馬戦は腰のハマり具合ひと息。伸びそうで伸びない、じれったい4着に終わった。
みるたび印象の異なる不思議な馬ではあるが、二戦目はプラス12キロで登場。力が有り余っている感じで、若干折り合いに苦労したが、終わって見れば後続に0秒5差をつけ圧倒。上下動や完歩の大きさ、スケールがやはり他の馬とはちょっと違った。
毎日杯は重馬場の前走とは一変、1000m通過は57秒6-マイル通過は1分32秒2という超ハイペース。1分43秒9という日本タイレコードで決着をみたが、残り1F標識までは上位と横並び。
ディープインパクト産駒たちに最後は切れ負けたが、速い時計にもそれなりに対応できた。
今度は走り慣れた中京、2200mに距離延長は歓迎。開幕週だけに高速馬場も予想されるが、10秒台のラップが不可欠だった阪神の高速馬場とは、きっと馬場設定やレースの種類が違う。
中間の稽古の動きを見ると、前走より腰回りが固まりさらにス
トライドが伸びるようになった。兄
エピファネイアにならえば、
シーザリオの息子は確変を期待していい。
対抗は
レッドジェネシス。2歳7月の阪神デビュー、驚くほどの人気者。しかし、3・3・4着と、成績が追いつかない。4戦目でようやく未勝利を脱出したが、昇級の
フリージア賞は6着と足踏み。ただ、みるたび腰の動きがしっかりしてきた。
まだ急がせるとよくないのか。
ゆきやなぎ賞は、馬場の感触を確かめつつ道中は中団。1000m通過は62秒4のスロー。3角過ぎ一気にワラワラと先団争いが激化、上がり3Fは推定11秒9-11秒6-12秒5(36秒0)。ひと呼吸追い出しを待ち馬場の外目に誘導し、緩い馬場を感じさせない、数字以上のシャープな伸び脚で4馬身差の楽勝。落としどころは中長距離仕様の
ディープインパクト産駒だったか。所属は友道厩舎、出るたび新味を加えてくる。
単穴は
マカオンドール。母は海外3勝、母の兄は
バゴ。母の弟はイスパーン賞、ムーランドロンシャンなど8勝。実はかなりの良血だったりして。ムチっとした芦毛の造りも性格も
ゴールドシップ感満載。
中京は9月の2000mの未勝利をレコ勝ち。紫菊賞3着、京都2歳S3着。着順は8着ながら、
ホープフルSの上がりは最速。
水仙賞2着で距離適性を改めて確認。前回の大
寒桜賞は確勝を期して臨んだ一戦だったか。
1000m通過は60秒7、3秒近い馬場差のある中よどみなく流れ、ポジションは中団、手ごたえを確認しつつ直線は大事に外へ。父譲りの力強いグリップで後続を完封。重馬場ながら2分15秒6は、7Rの古馬1勝クラスより0秒7速く、前走後は
京都新聞杯挑戦を早々に宣言した。
この組み合わせなら
ヴェローチェオロも連下小差。大
寒桜賞3着の
ワイドエンペラー。
ブレークアップも2200mに距離を延ばしレース内容前進。