【完全復活】
ケイデンスコールが輝きを取り戻した。3歳春のGI・
NHKマイルC2着歴もあるが、二走前の
京都金杯は
新潟2歳S以来2年半ぶりの勝ち星。1分33秒1という記録も強調できる値とはいえず、前回の
中山記念は正直半信半疑で見ていた。しかし1000m通過・57秒8-1600m通過・1分32秒8というよどみのない平均ペースをソツなく中団前目で追走。1800mは微妙に長く、距離適性に長じた勝者に2着と競り負けたが、1分44秒9は
中山記念のレースレコードタイ。阪神マイルの高速決着にもダイレクトにつながる好内容だった。
対抗は
エアロロノアの勢い。1勝クラス突破までに数戦要したが、三走前の1分45秒7というタイムは、1週前に行われた3勝クラスより0秒3速く、すでにオープン級。二走前の中京戦からマイルへ転身、続く前走の
武庫川Sは1分32秒1に大幅に時計を更新した。レース内容もラスト3F・10秒7-11秒0-12秒0(33秒7)というレースラップを、自身33秒1という末脚を繰り出し直線強襲。まだ線の細さは残るものの、グリップ力など調教の動きはさらに鋭くなっている。強力なGI馬不在、この組み合わせならGIIでも好勝負に持ち込める。
単穴は
エアスピネル。体調を崩していた時期などあり、8歳馬ながらまだレース数は少ない。芝・ダートを問わずマイルは[4433]、
マイラーズCは2017年2着、2018年3着という良績を残しており、阪神マイルは[1100]。ここも大崩れは考えにくい。
アルジャンナは、
洛陽Sはダービー以来の久々、初のマイル。フォームなどチェックしながら大事に後方から進めたが、1000m通過は1分2秒2という超スロー、レースの上りは11秒0-10秒6-11秒4(33秒0)。結果的に位置取りが雑になってしまった。ただ、大勢が決したあととはいえ、終いひと伸び。変わり身と合わせ前進の手応えは感じたはずだ。あとひと踏ん張りが効かないが、
ボンセルヴィーソは重馬場の
東風Sを2着、ダービー卿CTは1分32秒8で0秒2差の3着に頑張った。
ギベオンは馬場や展開、チークピーシーズ効果など好条件が重なったとはいえ、
金鯱賞では
デアリングタクトを封印。3歳春の
NHKマイルCは馬群を割って2着に追い込んでいる。