【二刀流GIス
プリンター】
プロトポロスは芝・ダートのどちらのGIも狙える二刀流ス
プリンター。サイアーラインのダンジグ系はスピード血脈として日本でもとてもつながりが深く、父はウォーフロント、その産駒
デクラレーションオブウォー、
ザファクター、
アメリカンペイトリオットは、現競馬シーンでもお馴染み。母は仏2勝(芝7FのG3・
カルヴァドス賞)。アメリカに遠征し、ジュヴェ
ナイルフィリーズターフ3着。二刀流の源泉が配合図からも浮かび上がってくる。476キロの気の強そうな硬質な鹿毛だが、デビュー前のCW調教では1F・10秒台、坂路調教では1F・11秒7が出せ、高いス
プリンターの素養が調教にも垣間見えていた。操縦や気性に荒さや乱暴さは残るが、新馬戦は最後は資質でひと捻り。前半3Fは12秒8-10秒9-11秒6(35秒3)のスローで展開。やや集中力に乏しく、鞍上が小まめにハミ受け調整のため手綱を動かしていたが、上り3Fのラップは推定11秒3-11秒1-11秒4(33秒8)。終わって見れば2着を3馬身半と蹴散らした。レース運びやフォームはいかにも粗っぽく、馬具も含め矯正すべき題材も多いが、小倉2歳Sは多少ギコちなくとも素質で捻じ伏せておきたい。対抗は
ロンドンプラン。牝系の大本は
ロイヤルコスマー、
母パッションローズ(
父アフリート)は、芝1200m2勝・1000直2勝の快速牝馬だった。脚元の不安になきGIには手が届かなかったが、父
グレーターロンドン同様、首差しは太く肉厚、腹袋も大きい。デビュー前の追い切り時計は3本、急仕上げは否めず。性格も幼くジャイアン気質。ゲート入りに躊躇していたが、ふたを開けてみればスタートは
ロケット(笑)。前半は周りに合わせる感じの走り。前半3F・33秒7というレースラップに、少し忙しそうにしていたが、スイッチが入ると後半3Fの走りは別馬のようにパワフル。豪快に叩き合い2馬身差に圧倒して見せた。心身ともに余裕のある仕上げで走破タイムは1分8秒2。ひと絞り、気持ちに余裕ができれば軽く1秒くらい時計は詰まる。まとめて負かせば
アウクソー。祖母はフランス産。近親にブラックタイプもいるが、なんとスウェーデンやデンマーク?母は2戦で引退、兄姉たちは中央で未勝利。2020年のセレクトで2750万円でハンマーが落ちたが、謎の多い馬だなぁと首をかしげたのを思い出す。なんて、調教は上り重点ながら、南Wの1Fの上りは11秒2から11秒3。切れのある走りをする馬だなぁと思っていたが、初陣は412キロで登場。枠は大外。好発を決め、前半3Fは12秒3-10秒7-11秒5(34秒5)というHペースを、内の馬の脚色をチラ見しながら5番手に控える余裕あり。4角を回る時も手綱はもったまま。残り2F標識過ぎ強めに手綱をしゃくると、フットワークが一気に大きくなり、後半3Fのレースラップは12秒2-12秒2-12秒1(36秒5)、本馬の上りは36秒2。位置取りから推定するとラスト1Fは11秒台の加速ラップをマーク。1分11秒0も渋り加減の馬場差など加味するとレースレベルはA級に近い。開催末期の外差し馬場ゆえ惑星に留めたが、
函館2歳Sを手一杯に粘った
クリダームの速力と
武豊Jの勝負度胸も小差。
ミカッテヨンデイイは今村Jとのコンビで、レース精度を練磨、
フェニックス賞を1分7秒7・上り33秒7で突き抜ける馬へ仕上げた。
メイショウコギクは初陣を前後半の3Fを34秒3-34秒3の好
バランスで2着に1秒差の楽勝。
メイショウヒュウガは重馬場で1分8秒3で勝ちあがってきた。