【これぞ二刀流】
ノヴァエクスプレスはスピード+馬力で押す短距離馬。母は9Fダート2勝、母の弟は
ゴールドドリーム(
フェブラリーS・
チャンピオンズCなどGI5勝)、父に
アジアエクスプレスを配し血統図はかなりダート寄り。なるほど、発達した胸を強調して歩き四肢の踏み込みも力強い。ただ父
アジアエクスプレスは二刀流、腰回りはふっくらと丸みを帯びており、芝向きの柔らかさもあわせて備えている。新馬戦の枠は大外、やや出負け気味。
掛かり気味に脚を使いつつ漸次追い上げ、1000mm通過・60秒0のスローを好位の外3番手にとりつき、首を上下に
ビュンビュンと振り直線早々に先頭。前半エネルギーを消耗したわりに、上り3Fを11秒4-11秒3-11秒5(34秒2)でパンチアウト。勢いあまって内ラチまで接近、左ムチで矯正しながらフィニッシュしたが、上りラップや1分22秒8というタイム以上に余力があった。滞在競馬ならテンションの高さも抑えられ、札幌の洋芝・1500mこそが働きどころ。
第一目標は
テラメリタ。三代母は
スキーパラダイス、祖母は
エアトゥーレ。母は4勝、母の兄弟には
キャプテントゥーレなど重賞活躍馬がゾロゾロ。父は新種牡馬
ブリックスアンドモルタル、462キロの芦毛牝馬。コンパクトながら、まだ線は細く気性も幼い。ゲート入りを嫌がり、やや頭の高いウカウカしたハミ受けながら、1000m通過・62秒2のマイペースに持ち込み上り3Fは11秒4-11秒3-11秒6(34秒3)。10秒台のラップこそないけれど、平均ラップでどんどこ押し切り、世代最初の新馬勝ちを決めた。細身のわりに見れば札幌の洋芝のグリップも力強く、ダートに入れても動く。成長分も見込め、どんな体つきで抗戦するか楽しみです。
コスモディナーは先週の
コスモス賞2着。勝ち馬のタイムは同週の古馬1勝クラスより1秒速く、離された2着とはいえ、決して悲観する必要はなかった。道中は掛かり気味、ならば距離短縮。連闘のエネルギーもまだ残っている。
ドナベティは前後半の3Fを35秒3-34秒0、後半グングン加速しながら函館6Fを1分9秒3で快勝。距離延長はむしろ好材料、中間の動き軽やか。北海道勢は
オオイチョウが面白い。