【あな怖ろしや】
セイウンハーデスの近走の戦績は本物。種牡馬
シルバーステートの初年度産駒、適性など手探りしつつ阪神・芝7Fからスタートを切ったが、新馬戦を勝ち三戦目のGIII・
毎日杯を4着と好走。10Fの
プリンシパルSを快勝、ダービーへと駒を進めた。だが年明け4戦した疲れも残り11着で3歳春は終わった。
秋は
セントライト記念4着と見せ場を作ったものの、
菊花賞の距離。加えて、初着用したブリンカーも逆効果でしたね(笑)。身体造りなど一から見直し、本年春自己条件の3勝クラスから中距離路線へシフトを切り替え、480キロにビルドアップ。
四肢も首や背中や腰が数字通り強度を増し、パドックを周回する姿は威圧感に溢れ、なんだか怖いくらいだ。GIIIの
新潟大賞典は、さらに心身が研ぎ澄まされ、肌艶も
ピカピカ。水が浮く不良馬場もすいすいと一旦先頭。勝ち馬のパワーに0秒1差振り切られたものの3着とは8馬身の大差がついた。
不良馬場を走った反動は皆無、ハンデも57キロ止まり。重馬場は他馬が気にするぶん、明らかなプラス材料となる。自在性も兼ね備えておりGIIIはもう力で圧倒まである。
対抗は
エヒト。昨年の
七夕賞は6番人気、54キロでロングスパートを決めたが、1分57秒8というタイムは、
七夕賞の平均レベルより少し上の好内容だった。GII・
AJCCでは57キロを背負い最速の上りで0秒1差に肉薄しており、GIIIなら58キロも勝ち負けの計算が立つ。
フェーングロッテンはGII・
金鯱賞は逃げて一旦交わされた。しかし1F過ぎまた闘志が戻り、しぶとくコンマ1秒差の2着に盛り返してきた。福島は昨年
ラジオNIKKEI賞でイン強襲を決めた思い出のコース。平坦、今の充実振りなら58キロ、10Fでも上争い必至。
テーオーソラネルは目下3連勝。前走は出遅れ、周囲を囲まれ身動きが取れず万事休すかに思われたが、馬群をこじ開け進路を見つけ、ハナ差ながらも手にしたあの勝ち星は、OP数戦に値するいい経験になった。
バトルボーンは[4-1-0-0]という大器、スケール溢れるライン、動きも実に伸びやか。
ウェルカムS・1分57秒8でOP参戦の記録基盤はできている。ただし久々。小回りやGIIIの流れにどう対応するか。今回に限っては微妙…。58.5キロは少し見込まれたが、
重馬場の
小倉大賞典を競り勝った
ヒンドゥタイムズの勝負根性。
ガロアクリークの一発注。