【地に足がついてきた】
キングズパレスはレース運びが格段に上達、地に足がついた走りになった。3歳春は1勝馬ながら
プリンシパルSに
アタック、1分59秒1・上り33秒8で2着した好素材。条件クラス卒業に少し時間はかかったが、二走前の
鹿野山特別は、これまで良績のなかった急坂の中山をあっというまに勝利。2着に0秒7差の圧勝を演じた。
府中Sは0秒2差の2着に敗れたものの、ラスト3Fめに10秒9という高速ラップを計測。Hレベルの瞬発力決着を、最速の上りでゴール前鋭く詰め寄ってきた。先年秋ごろと比べ、稽古の量や負荷は明らかに強度を増しており、
パワーを増した今なら距離2400m、重馬場にも真正面から立ち向かえる。
第一本線は
シュトルーヴェとの差し比べ。初勝利は昨夏の新潟、内回り2000mを好タイムで豪快に突き抜け、東京2400mでさらに1勝を積み上げた。続戦の尾張特別も最速の上りで人気馬を競り落としV2を決め、3勝クラスの美濃Sも、2着に惜敗したが後半1000m中4Fを連続して11秒台で走破。4か月半のリフレッシュ明けになるが、乗り込み期間は約1カ月。自厩舎の
エプソムC出走馬との併せ馬の動きは互角以上だった。
サクセスシュートには一発の魅力。勝負どころの
ギアチェンジが遅く、加速やトップスピードに乗るまでロスを覚悟しなくてはならないが、緑風Sは33秒2という最速の上りが示す通り、決勝線近くの伸びは強烈。重馬場も他馬が動き出しにモタつくぶん、プラスに働く可能性が高い。
ワイドエンペラーは13番人気で緑風S2着。一見フロックに映るが、東京2400mは[1-2-0-0]と崩れがない。
ヒシゲッコウは前走3着で低迷期間を脱出、重も上手い。重巧者
ロードプレジールも僅差で上位に続く。