【伏兵注意】ヒップホップソウルは春は噛み合わずもう一歩だったがポテンシャルは高く鋭さも増しておりスムーズに運べれば勝ち負け。腸炎でオークスを回避したグランベルナデットも動き上々で力発揮を見込む。ソレイユヴィータは3連勝と波に乗っておりセンスの良さも魅力。モリアーナも態勢整い立ち回り次第で好勝負も。アップトゥミーも力強さ出ており、エミューやミシシッピテソーロなどにも注意が必要。

【No.2】牝馬中距離路線ならグランベルナデットは二冠馬リバティアイランドに次ぐ存在になる。母は北米8勝(芝8.5FのGIII3勝)。2歳6月の東京マイルは6着に終わったが、12月の中山10F戦は508キロにビルドアップ。テンの2F目に10秒9というHラップを踏み、1000mは59秒7というよどみのないミドルを、4角先頭策から後続に3馬身差をつける楽勝。

　開催日時は異なるものの2分1秒1という走破タイムはホープフルSより0秒4速かった。ただ若干イレッポ、体調にも波がある。左回りはフットワークを乱しクイーンC5着に伸び負けたが、忘れな草賞は関西へ遠征しても馬体の張りはパツンゝ。

　発馬も決まりスタート後の2Fに中距離では珍しい10秒6のHラップを踏み、ラスト3Fを推定11秒4-11秒2-11秒6(34秒2)でまとめ、1分59秒2は過去十年の忘れな草賞では第2位の好記録だった。当コースとテッポウ実績を想定し乗り込みは万全。一段成長した姿と結果を残し秋華賞へと駒を進めたい。

　対抗のソレイユヴィータは小倉9Fで未勝利を卒業。2-3勝目も平坦の福島だったが、前走の松島特別は452キロに増量、稍重馬場で35秒3を計測。二着を0秒4差にチギり捨てパワーアップした姿を示した。半兄メイショウナルトは古馬となり力をつけ小倉記念・七夕賞優勝したが、8月30日のCWでは上り10秒8という圧巻の伸び脚を披露。中山の急坂でも前走以上のパフォーマンスを期待

　三番手はヒップホップソウル。不良馬場のフラワーCを2着に追い込みオークス出走の権利を握ったが、樫の勝ち馬は別格として2着以下は6着の本馬も含め0秒3差内に密集。3歳世代の立ち位置はわかった。GIIならランクは最上位に近く、ひと夏の成長を調教時計からも読み取れる。

　ついにGIIとなった紫苑Sだが、指定オープンからGIIIに格上げされたあたりから、出走メンバーのレベルは明らかに上がっていた。

　重賞として行われたのが7回。オープン時代最後の7回(09-15年)は前走GI組が[1-0-2-14]と強くはなく、そのぶん前走2勝クラス組[2-2-0-15]や、なんなら1勝クラス組[3-3-5-43]でも通用するときは通用した。それがGIIIとしての7回(16-22年)においては、GI組が[4-4-4-23]と質量ともに存在感を増し、そのぶん2勝クラス組が[1-1-1-11]、1勝クラス組が[1-1-1-35]で、上がり馬タイプには狭き門となってきている。

　今年のGI組はオークスからの2頭とNHKマイルCからのモリアーナ。フラワーCでは負けたが◎ヒップホップソウルのほうを本命にしたい。脚質的に成績が安定するタイプではないが、夏を越えての成長もありそうで、血統のスケール感を買う。

各馬の上昇度・脚質・騎手・調教師・血統データを「先週最も儲かった」設定で解析。導き出された4頭の馬単・3連単ボックスで勝負！

なお、プレミアムサービス(※)にご登録されますと、中央競馬全レースで、上昇度・脚質・騎手・調教師・血統の項目を自由にカスタマイズして予想することができます。各レース情報ページの予想タブから「CP予想」にお進みいただき、ご利用ください。

※netkeiba.comのスマートフォン版・競馬総合チャンネルでは、プレミアムコースにご登録されますとご利用頂けます。

【波乱含み】15エミューは差し脚を長く使えるタイプで、展開的に恵まれる可能性が十分。3ヒップホップソウルも決め手上位で相手なりに動ける可能性が十分にある。10ソレイユヴィータは3連勝の勢いが魅力で、コース替わりでも主導権を取れれば残り目がありそう。14グランベルナデットは休み明けでも先行粘り込みが可能とみて連下に押さえる。16アップトゥミーは相手強化でもしぶとい差し脚が届く可能性に警戒。2モリアーナは先行策の手に出れば残り目も。

※9/3時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

中山芝2000mで行われる3歳馬限定のGII戦。本命視しているのは、モリアーナです。重賞戦で勝ち負けを演じている子で今回のメンバー構成では力量上位の1頭。一番評価したのは追い切りの動きで積極的な併せ馬を消化して好タイムをマーク。ひと夏を越した成長に期待します。

※9/3時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　久々を承知の上で忘れな草賞の覇者グランベルナデットから。実は中山での未勝利Vも強い競馬で、前の馬に厳しい流れを押し切った。開幕週の馬場を生かして前で踏ん張る。ヒップホップソウルはオークス6着。中山は新馬勝ちに加え、フラワーC2着。適性は高い。エミューがそのフラワーC勝ち馬。こちらも中山は得意。3連勝中のソレイユヴィータはここが試金石。

※9/3時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　実績馬が強いレース。「“JRAの、GIのレース”において11着以内となった経験がない、かつ“JRAの、重賞のレース”において5着以内となった経験がない馬」は2018年以降[0-0-1-42]ですから、評価を下げるべきでしょう。

　また「前走の条件が重賞以外だった馬」も2018年以降[1-0-1-39]といまひとつ。ちなみに、3着以内となった2頭は、いずれも前走の距離が今回と同じ距離、かつ前走の着順が1着でした。

　なお「前走の出走頭数が11頭以下だった馬」は2018年以降[0-0-0-17]と上位に食い込めていません。

　今年のメンバー構成なら、エミュー・ヒップホップソウル・モリアーナあたりが楽しみです。

※特別登録段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　今年からGIIに変更された秋華賞トライアル。昨年1着のスタニングローズ、一昨年1着のファインルージュ、20年4着のマジックキャッスル、19年3着のカレンブーケドールなど近年は後の活躍馬を多く輩出。以前の当レースは秋華賞との繋がりも薄く目立たないレースであったが、重賞に格上げされた16年以降でそのイメージは完全に払拭された。

1.より短い距離の実績に注目

　重賞格付け以降の7回で3着以内に入った21頭中、17頭にはマイル重賞で連対した実績、あるいは1600mから1800mの1勝クラス以上を制した実績があった。これに該当しない馬では、一昨年1番人気17着のエクランドール、20年1番人気9着のスカイグルーヴ、18年3番人気13着のサラス、17年2番人気6着のルヴォワール、17年3番人気9着のホウオウパフュームなど上位人気でも凡走するケースが多い。

2.距離延長組は苦戦傾向

　過去7回で、前走から距離短縮となる馬は[4-4-4-26]で連対率21.1％・複勝率31.6％、前走も2000mだった馬は[3-1-1-19]で連対率16.7％・複勝率20.8％なのに対し、距離延長となる馬は[0-2-2-49]で連対率3.8％・複勝率7.5％。より短い距離の実績は求められるものの、前走からのローテーションという観点では距離延長組は苦戦傾向。

3.控えてきた馬が優勢

　過去7回で、前走4角3番手以内だった馬は[2-1-2-36]で複勝率12.2％なのに対して、4角7番手以下だった馬は[2-4-4-38]で複勝率20.8％。中山2000mは牝馬にとってタフな条件であるから、先行して押し切ろうとするタイプは苦戦しがちなのかもしれない。

　エミューは中山芝マイルの未勝利、芝1800mのデイジー賞とフラワーCを勝っており中山適性が高い馬。桜花賞とオークスでは2桁着順に終わったが、今回のメンバーに入れば実績は上位で巻き返しに期待したい。

　アップトゥミーは1勝クラスの勝ちっぷりが上々だった。スタートに課題があるため後手に回るとどうかも、地力は通用しそう。ヒップホップソウルはオークスの走りからして、今回のメンバーでは上位の存在。中山も合う馬だ。

　モリアーナは実績上位だが、ローテーションが好走傾向に合わない点、中山より東京向きである点から控えめな評価。距離延長自体はプラスだ。以下、能力は高いが休み明けがどうかのグランベルナデット、3連勝中で勢いがあるソレイユヴィータ、使われるごとに良化しているフルール。

【小波乱】エミューは末脚上位。脚質に幅があるヒップホップソウル。ミタマは仕上がりがいい。

GII紫苑S。3頭牝馬限定の芝2000m戦。前走ダートから2頭。平均値トップでコース値99でもトップなのは☆モリアーナ。芝マイルからこの距離になってどうかだけ。同距離最高値は100◎グランベルナデット。同馬は同距離コースでも85は出ている。相手に○キミノナハマリアと▲エミュー。ほかにも割り込み可能なレベルはかなり多い。△絞れるかの勝負だ。

オークス6着馬3ヒップホップソウルが有力。心身がともに充実。うまく仕掛ければ差し切れる。次位は14グランベルナデットで休養明けだが成長力が見込めるなら互角。▲は10ソレイユヴィータで叩いた効果は必至で好走は可能。