【弾む】4歳夏、ホウオウビスケッツがGIII奪取へジャンプアップ。父はマインドユアビスケッツ、体型はマイラーに近い。3歳春のダービーは、高いスピード値を頼りに残り1Fまでは首位争いを演じ、0秒2差の6着に入線を果たした。しかしマイルGIII・東京新聞杯、そして東風Sの3着が示す通り、持ち味は持続力性の高い速力。前走の巴賞は力任せの単騎逃げに持ち込んだが、上がり4Fは11秒8-11秒7-11秒6-11秒8(3Fは35秒1)、2着馬を逆に突き放しながらフィニッシュテープを切った。1分46秒8という走破時計は近年では文句なしのNo.1。スピードの違いで前走はハナに立ったが、ある程度流れてくれれば好位で折り合え、やや気性の勝ったタイプだけに滞在効果も大きく、中一週でも弾むような動きを保っている。

　強敵はリカンカブールの切れ。休みがちのため5歳にしてキャリアは11戦、しかし近5戦で3勝。二走前の中山金杯は好位で脚をため、お手本通りのレース構築ができた。大阪杯はGI、ちぐはぐな競馬となりシンガリ負けを喫したが、再調整を施し函館のWコース調教では、体を起こして走れ、本来の弾力と活力が戻ってきた。

　割って入ればチャックネイト。GII・アルゼンチン共和国は僅差の3着、AJCCでついにGII制覇。春の天皇賞は二桁着順に埋没したが、GII勝ちに至る過程で基盤は確実に強化。58.5kg、10F戦でも好レースに持ち込める。

　サヴォーナは530kg台の巨漢、だが見た目と違って阪神大賞典では道悪下手を露呈。天皇賞(春)も渋り加減の馬場に脚を取られ6着に終わったが、平坦の福島で10Fを含む2勝の快勝歴があり、前走後ハードワークも課してきた。

　デビットバローズはGIII・新潟大賞典は0秒4差の4着、巴賞を2着。ハンデは56kg、ホウオウと1.5kg差のアドバンテージを活かしたい。同レースで最速の上がりをマークしたオニャンコポンも1kg減の57kg、馬具を替えハミ受けがスムーズになった。調教の動きがキラリ、トップナイフを連穴に一考。

　今年は巴賞組も上位人気に入るメンバー構成だが、巴賞組は過去10年で6頭しか馬券に絡んでおらず以前ほど強いグループではないし、特に好走してきた馬がここでぱっとしない傾向にある。両レースで好走馬が共有されないのは函館開催が8週あった時代からの伝統で、過去10年で見ると巴賞3着以内馬は[0-0-1-19]で連対もない。この組を狙うならほどよい負け組で今年の場合は☆サンストックトンだと思うが、軸馬にするほどの自信まではない。

　狙うなら重賞組で、前走時点で人気薄だった馬でも好走した事例は多くある。まして◎サヴォーナのように天皇賞(春)6着とある程度好走してきた馬なら頼りたいところ。2000mがどうかという面はあるが、GIIでの2着が2回ある同馬はここだと格上的存在。それでいて57.5キロは、基礎重量アップより前の56.5キロ組と比較した場合、お得感のあるハンデだ。

各馬の上昇度・脚質・騎手・調教師・血統データを「先週最も儲かった」設定で解析。導き出された4頭の馬単・3連単ボックスで勝負！

なお、プレミアムサービス(※)にご登録されますと、中央競馬全レースで、上昇度・脚質・騎手・調教師・血統の項目を自由にカスタマイズして予想することができます。各レース情報ページの予想タブから「CP予想」にお進みいただき、ご利用ください。

※netkeiba.comのスマートフォン版・競馬総合チャンネルでは、プレミアムコースにご登録されますとご利用頂けます。

【混戦模様】ここもリズムよく逃げの手が打てそうな12ホウオウビスケッツ。鞍上との相性も抜群。5サンストックトンは前走は展開も合わなかった。それでもラストは強烈な伸び。2オニャンコポンは内目の枠を引いて一発は十分。

※7/7時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　函館芝2000mで行われるハンデのGIII戦。本命視しているのはサンストックトンです。終いは堅実に脚が使えている仔で、前走の巴賞では大外を回りながらも見所のあるレースが出来ています。開催が進み前走よりも差し脚が効いてきている馬場もよく、洋芝適性の高さに期待します。

※7/7時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　グランディアで勝負。スペースを見つけて瞬時に噴き上がった前々走・スピカS1着が素晴らしい競馬。函館は初めてだがフィットしそう。ホウオウスーペリアは2勝クラスを勝ったばかりだが器用さは重賞級。サヴォーナは戦ってきた相手のレベルが高い。チャックネイトも戦歴上位。

※7/7時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　格の高いレースにおける実績がポイント。「“前年以降の、JRAの、右回りの、3000m未満の、GI・GIIのレース”において9着以内となった経験がない馬」は2020年以降[0-1-2-36]と苦戦していました。

　さらに「前走との間隔が中4週以内の馬」は2020年以降[0-2-0-26]、「前走の出走頭数が12頭以下だった馬」は2020年以降[0-1-0-25]。臨戦過程に余裕のない馬や、少頭数のレースを経由してきた馬は疑ってかかるべきだと思います。

　今年のメンバー構成なら、サヴォーナ・チャックネイト・トップナイフ・マイネルクリソーラあたりを重視したいところです。

　ただし「馬番が10-16番の馬」は2020年以降[1-0-1-26]と不振。外寄りの枠に入ってしまった馬は、思い切って評価を下げた方が良いかもしれません。

※特別登録段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　函館芝2000mは洋芝の小回りであることに加えて、道中の起伏が激しいという特殊さを持ち、他場での好走歴があまり当てにならないコース。過去10回で1番人気が3着以内に入ったのは3回だけであり、毎年のように波乱が起きている。

1.距離延長組に妙味なし

　過去10回で、前走から距離短縮となる馬は[3-4-2-21]で複勝率30.0％、前走も2000mだった馬は[3-1-5-38]で複勝率19.1％なのに対し、距離延長組は[4-5-3-70]で複勝率14.6％。複勝回収率で見ても距離短縮が157％、同距離が121％なのに対し、距離延長組は64％。スタミナが要求される展開になりがちなこともあってか、距離延長組に妙味はない。

2.前走重賞組が中心

　過去10回で、前走がオープン・リステッドだった馬は[1-4-2-63]で複勝率10.0％。対して、前走が重賞だった馬は[8-6-6-59]で複勝率25.3％、複勝回収率も143％。重賞で大敗していた馬が変わり身を見せてくることが珍しくないのに対し、オープンから臨む馬や昇級組がいきなり台頭というケースは多くない。

3.直線一気は決まらない

　過去10回で4角3番手以内の馬が7勝しており、逃げた馬も2勝している。馬場的に外差しが決まりまくっているような馬場なら考慮する必要はあるが、基本的には4角では前にいる必要がある。

　サヴォーナは長距離戦線に使われてきて、前走が天皇賞(春)で6着。重賞実績もあって、ここでは格上と言って良い存在だ。ハンデも57.5kgなら悪くない。前にもつけることができ、ここは持ち前のスタミナを生かして好走できそうだ。

　チャックネイトの前走も天皇賞(春)で14着。距離が長かった印象だ。AJCCを勝っていて実績上位、ハンデの58.5kgは仕方がないだろう。巻き返しが期待される。

　その他、菊花賞から距離短縮のトップナイフ、中山金杯を勝ったリカンカブール、前走が好内容の逃げ切り勝ちだったホウオウビスケッツなども好走の圏内。

GIII函館記念。芝2000mのハンデ戦。斤量の上下差は5.5キロ。狙うならば◎デビットバローズ。外枠はちょっと嫌だがハンデは良いレベル。相手に○ホウオウビスケッツと▲サヴォーナ。一発に☆トップナイフ。あとは内枠の人気薄を△で押さえておかないといけないレースだろう。

巴賞の逃げ切り勝ちが鮮やかだった12ホウオウビスケッツが優勢。日本ダービー6着の好走から能力は勝る。次位は15チャックネイトで洋芝向きで条件は合う。▲は13デビットバローズで滞在向きで叩いた効果は十分。