【力の逃げ】
シルトホルンが距離を9Fに定め、逃げ・先行脚質と現級の地位を固めつつある。2歳夏の北海道シリーズから3歳春にかけて重賞路線に参戦。東京マイルを1分33秒1で逃げ切り、
ラジオNIKKEI賞2着。秋は古馬オープンの10F
オクトーバーSを1分58秒2で2着に粘り込んだ実績も残し、4歳にして目下[2-4-2-10]とレース数をこなしてきたタフガイ。しかし本年を迎え10Fは長くマイルは忙しい。末の伸び脚や機動力に陰りがチラリ。二走前のメイSから9Fの逃げ馬へと
チェンジ、前半1000mを59秒4のスローペースもあったか。リキみ多い走りながらもスタート1Fめの12秒5以外は、すべて11秒台のラップを並べ2着に入線。GIII・
エプソムCも同じように最初の1Fめ以外は11秒台を計測、二番手からの競馬でも1分45秒3・3着に踏みとどまった。新潟コースは近二戦の東京9Fの延長線上にあり、勝ち気な性格を思うと前日入厩にも加点材料がある。
吉田豊騎手は
パンサラッサとのコンビで世界や
イクイノックスを相手にけれんのない逃げを打ってきたが、今回は連続騎乗。迷いなく力の逃げに持ち込んでくる可能性が高い。
逆転があれば
アスコルティアーモの資質。
ダイワメジャー産駒の妹
アスコリピチェーノは、完成度は高く阪神JF優勝、
桜花賞2着、
NHKマイルC2着など、先に世に名を知らしめた。しかし本馬の父は晩成系の
キタサンブラック。3歳時は自己条件で身体造りと地力強化に徹し、東京9Fで2勝、中山・京都9Fで各1勝を積み上げてきた。高速馬場は望むところ、前走の
センテニアルパークSは着差は0秒1ながら手綱を緩めながらのゴールイン。オープン昇級に対応可能な余力が見て取れた。
クルゼイロドスルはメイSは1F標識手前まで
シルトホルンに食い下がり僅差の3着。9Fは微妙に終い脚色が鈍り加減になるが、平坦替わり、鞍上に川田騎手とあれば際どい勝負に持ち込める。
トゥデイイズザデイの反転Vにも要注意。
エプソムCは勝負どころで内に閉じ込められ身動きできず、参考外の一戦といっていい。9Fの持ち時計は1番(阪神・1分44秒7の2着)、新潟コースは佐渡S勝ち、
谷川岳S2着など相性がいい。馬柱からは見えなくなってしまったが、
グランスラムアスクは当コース3戦3勝。
エプソムCの上がりは最速、復調の予兆あり。
セレシオンも新潟は[2-1-0-0]、長期休養がなければ早々にオープン入りしていた。