本命はクレバートウショウ。今年に入ってから急成長を遂げ、前走マイラーズＣでついに初めての重賞連対を果たしました。これまではマイル以上の距離が中心でしたが、血統的には距離短縮はプラスになりそうです。枠にも恵まれたので今回は大きなチャンスです。

　対抗はジョーカプチーノ。前走は大敗を喫してしまいましたが、２走前のシルクロードＳの内容は強いものでした。スタートを決めて好位につける形になれば好勝負できそうです。Ｇ１を勝った東京コースでの復活を期待したいです。

　３番手はサンカルロ。実績最上位で、東京コースでは好績がないものの能力的にはやはり勝ち負けになるでしょう。馬群を上手く捌けるかかどうかがカギとなりそうです。

　最内枠からスムーズに競馬ができそうなフィフスペトルと昨年の春に同舞台の１６００万下を勝っているストロングリターンが押さえです。

　◎は母母がプリンスリーギフト系×グレイソヴリン系で、この柔らかさを受けていつ反面ちょっと非力な面もあって、直線に急坂のない1400m以下は7,1,1,3,1着で7着は不良馬場、3着は長欠明けのスワンSだから、平坦がベターではあるだろう。逃げ馬の番手で抜いて走れれば高速決着は大歓迎だけに58でもいけるとみた。

まず京王杯SCを予想する際に、確認していただきたいのが過去5年の調教タイプ。
下記を見ていただければ、1?3着までに顕著な傾向があることに気付いていただけると思います。

2006
1着オレハマッテルゼ(3)／標準坂路
2着インセンティブガイ(5)／乗込併用
3着テレグノシス(2)／標準トラック

2007
1着エイシンドーバー(5)／標準多め坂路
2着シンボリエスケープ(9)／乗込併用
3着オレハマッテルゼ(3)／標準多め坂路

2008
1着スーパーホーネット(2)／標準坂路
2着キストゥヘヴン(6)／標準多めトラック
3着スズカフェニックス(1)／標準多め坂路

2009
1着スズカコーズウェイ(8)／標準多め坂路
2着トウショウカレッジ(3)／標準坂路
3着ファリダット(2)／標準多め併用

2010
1着サンクスノート(10)／標準多めトラック主体
2着マルカフェニックス(5)／乗込坂路
3着アーバニティ(3)／乗込トラック

2006年こそ、本数多い「標準多め」「乗込」の絡みは1頭だけでしたが、他4年はすべて2頭以上、昨年に至っては3頭とも調教本数の多い調教タイプでした。

前走1600万下を勝ったばかりのラインブラッドですが、その時の調教タイプがスパルタ坂路。
そして今回が標準多め坂路ですが、これはマーガレットSを勝った時と同じ調教タイプでもあり、この馬自身にもこのレースにも適した調教タイプです。

　最高指数が1200mの｢111｣で、3歳春には1400mで｢108｣をマークした実績を持つラインブラッド。前走・新潟マイルで準OPを突破も、指数は｢93｣と低調。指数的に短距離指向が強いだけに、昇級初戦でも距離短縮のオプションで妙味あり。

６番：キッチリ仕上がる。コースだけ。
７番：パワーあるし、馬場合いそう。
11番：デキは良い。展開だけ。
15番：素晴らしいデキ。前が速くなればチャンスある。

　ジョーカプチーノを本命に推す。前走の高松宮記念では1番人気の支持。10着に敗れたのは不利も受けたが、道中もチグハグ。力を出し切った結果ではない。ひと息入れられた後だが、しっかり乗り込まれて好仕上がり。実力拮抗の混戦模様も、スムーズなら勝ち切れる。
　
　その高松宮記念で2着だったサンカルロを対抗に。近走内容から短距離適性が明らかになっており、前走でもラストの伸びは上々だった。東京の1400メートルはベストといえる条件で、逆転も十分に見込める。
　
　3番手にはシルポート。マイペースの逃げに持ち込むと、しぶとさは上々。カギは久々の芝1400メートルになるが、この条件に実績も残しており、侮れない存在。
　
　昨年のマイルCSを制したエーシンフォワードももちろん争覇圏。以下、ストロングリターン、ガルボ、クレバートウショウ、フィフスペトルなども差はない。

　福永騎手というパートナーを得て、ジョーカプチーノが反転攻勢に打って出る。

　前走の高松宮記念は、若干トモの肉が落ち気味で、踏ん張りが利かないこともあったが、勝負どころの3コーナー過ぎ、直線の二度にわたって、前をカットされたり接触したり、小さな不利も痛かった。

　ラピスラズリSは、1分7秒3という好タイムの逃げ切り。二走前のシルクロードSは、一転32秒6という、短距離ベースでの競馬でもめったに目にすることのない豪脚で直線一気を決めている。

　東京マイルにも、1分32秒4というNHKマイルCの勝ち時計あり。1ハロン延長の1400mの追い比べにも十分耐えられる。

　ちなみに、冒頭で挙げたように、この中間は福永が付きっきり。カプチーノの新たな香りを引き出す可能性あり。

　当面の敵はサンカルロ。阪急杯･1分20秒1の差し切り勝ちに続き、高松宮記念も最速の上がりで2着入線。昨秋のスプリンターズS・3着も含め、短距離シーンでは崩れがない。

　以前は基本賞金が不足がちで、目標とするレースが定まりにくく、成績にもバラつきがあったが、今春はローテーションもピタリ。今は受けて立つ競馬ができる。

　一角崩しにストロングリターンを抜擢。前回の難波Sは、マイル通過･1分33秒0という好記録の上に立っての完勝。本格化はもちろん。基本は1400mベースの差し馬だ。

　エーシンフォワードは、マイルCSをレコード勝ち。ショウワモダンは昨年の安田記念の覇者。ともに実績は上だが、59kgがどう影響するか。好調シルポートも1kg増の58kgがカギになる。

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　◎ジョーカプチーノは「マンハッタンカフェ×フサイチコンコルド」という組み合わせ。サンデーサイレンス、サンタルチアーナ、カーリアンを併せ持つ配合はブエナビスタと同じで、マンハッタンカフェ、カーリアン、サドラーズウェルズを併せ持つ配合はレッドディザイアと同じ。実績のある配合構成で潜在能力はきわめて高い。ＮＨＫマイルＣを勝っているように東京コースは歓迎。前走は３コーナーの不利が響いて最後までエンジンが掛からなかった。まともなら巻き返すはず。