11R

アルゼンチン共和国杯

15:35発走 / 芝2500m (左 B) / 天候:曇 / 馬場:良
5回 東京 2日目 サラ系3歳以上 オープン       (国際)(特指) ハンデ 18頭
本賞金:5800,2300,1500,870,580万円
  • Course コース詳細
  • IPAT連携

 井崎脩五郎の予想

井崎脩五郎の見解

・前走でG1以外に出走し、そこで6番人気以下かつ5着以下だった馬
※東京過去10年[0-0-0-51]
●2010年該当馬→エアジパング(5着)、グラスゴッド(6着)、トウショウウェイヴ(7着)、マイネルスターリー(8着)、シグナリオ(9着)、マキハタサイボーグ(11着)、レッドアゲート(13着)、ドリームフライト(14着)、シルクネクサス(15着)、カネトシソレイユ(16着)、スマートステージ(17着)、ゴールデンメイン(18着)
○2011年該当馬→ネコパンチフォゲッタブルトウカイトリックアブソリュートイケドラゴン

・前走で2400m戦以外に出走していた、馬番10番-8番の馬
※東京過去10年[0-0-2-35]
●2010年該当馬→トウショウウェイヴ(7着)、マイネルスターリー(8着)、マキハタサイボーグ(11着)、ゴールデンハインド(11着)、レッドアゲート(13着)、カネトシソレイユ(16着)
○2011年該当馬→ポルカマズルカトレイルブレイザーコスモヘレノスゴールデンハインドコスモラピュタアブソリュートイケドラゴン

・7歳以上馬
※東京過去10年[0-0-1-26]
●2010年該当馬→エアジパング(5着)、マキハタサイボーグ(11着)、シルクネクサス(15着)、ゴールデンメイン(18着)
○2011年該当馬→トウカイトリックキングトップガンアブソリュート

2010年残った馬→トーセンジョーダンジャミールコスモヘレノススリーオリオントリビュートソング

【昨年結果】
1着:トーセンジョーダン(○)
2着:ジャミール(○)
3着:コスモヘレノス(○)

2011年残った馬→ピエナファンタストナムラクレセントカリバーンカワキタコマンドドリームセーリングオウケンブルースリビートブラック

井崎:3連単、3連複は惜しくも獲り逃したが、トーセンジョーダン-ダークシャドウの馬単2万3560円ゲット。やはり、ある程度は手広く行って正解だったな!

須田:いや、これはお見事ですよ。まさか秋G1の時期になって狂い咲きが始まるとは……もしかして井崎センセイ、お祓いにでも行きました?

井崎:いやもう、これが霊験あらかたでな……って、そんなワケないだろ(笑)。ようやく当たるようになってきたんだから、素直に祝福してもらいたいものだよ。

須田:まあ、ここまで目を覆いたくなるような惨憺たる結果でしたからねえ(笑)。神様が少しは帳尻を合わせてくれているようで、ホントに喜ばしいかぎりですよ。

井崎:この調子で以降のG1もバンバン的中させたいものだけど、今週は中休みなんだよな。

須田:ええ、今週のお題レースはアルゼンチン共和国杯ですね。フルゲート18頭によるハンデ戦と、なかなか難しいところのあるレースですが……あら、絞れてませんね。

井崎:ウン、今週も先週同様に「ある程度までは絞れるけどそこからが難しい」レースだと思うんだよ。それにガチガチ決着もないと思うから、多めの7頭残しにしてみた!

須田:ま、調子がいい時に無理して絞る必要もないでしょうからね。では最初の、前走非G1組の消去ネタから見ていきますか。コレ、かなり信頼度が高めの使えるネタですねえ。

井崎:過去10年で1頭も馬券に絡んでないくらいだからな。去年も12頭が該当して全滅しているように、今年もキッチリ消せるところだと思うぞ。

須田:続いて、馬番による消去ネタ。下手したら10番-18番が全滅する可能性もある危険なネタですが、コレって信用して大丈夫なんですかね?

井崎:1番-9番がトータル[8-8-6-59]で、10番-18番が[1-1-3-54]と、内枠のほうが断然好成績なのは事実! さすがに全滅はどうかと思うけど、かなり消しやすいだろ?

須田:確かにそうなんですけど、ここまで極端に外枠不利なコースだとは思えないですからねえ。そろそろ確率の揺り返しが来て……って結果になりそうな気もしますよ。

井崎:せめて今年までは耐えてくれると信じよう(笑)。で、最後に高齢馬を消して、残ったのがこの7頭。あとは組み合わせ次第だけど、オッズが読みづらいんだよなあ。

須田:ここはけっこう人気も割れるでしょうからね。今の勢いならトリガミにはならないと信じてますが……さすがに7頭も残していると怖いですねえ。

井崎:いやいや、調子がいい時は何をやっても上手くいくもの! イケイケな姿勢で年末まで、負け分を取り返し続けるよ!!

須田:「負け分」っていうのが、ものすごく悲しいですけどね(笑)。
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買い目
券種・買い目 組み合わせ・点数
馬単1着流し
1着

4

相手

12

13

2通り 各500円

3連単1着流しマルチ
1着

4

相手

2

10

11

12

13

15

90通り 各100円

東大ホースメンクラブの見解

 東京芝2500mは2400mと違い坂からのスタートであるためか、2400mと比較するとスタミナが要求されるコースです。昨年の2、3着馬がステイヤーズSでワンツーフィニッシュを決めたことからも、スタミナの重要性が分かると思います。データ上もジャングルポケットオペラハウスといったスタミナ系の種牡馬が活躍しており、考え方の基本は「長距離実績」となります。

 以上からナムラクレセントが本命です。阪神大賞典が行われる阪神芝3000mは距離に加えて坂を2回登るため、日本でもトップクラスにスタミナを要するコースで、このコースでの重賞を完勝した実績を評価しました。前走もハイペースでバテたと敗因もはっきりしており、巻き返しは可能です。

 相手も長距離実績をもつコスモヘレノスオウケンブルースリあたりを中心に狙っていきます。

東大ホースメンクラブ TOM

 井内利彰の予想

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買い目
券種・買い目 組み合わせ・点数
単勝

11

1点 2500円

3連複フォーメーション
1着

1

11

2着

1

2

3

5

11

12

18

相手

1

2

3

5

11

12

18

25通り 各300円

井内利彰の見解

 過去7年のアルゼンチン共和国杯の調教タイプ傾向を分析すると、以下のようなまとめ方ができます。

☆栗東所属の「標準坂路」「標準多め坂路」
[3-2-4-13] 単回収58% 複回収136%

☆「標準トラック」
[3-1-1-10] 単回収228% 複回収153%

 7頭の勝ち馬のうち、6頭は標準坂路、標準多め坂路、標準トラックに該当していました。

 残りは乗込トラック主体が勝ち馬ですから、調教本数は標準以上の勝ち馬の条件と言えるでしょう。

 この調教タイプ条件をクリアした中で、本命に選択したのは◎トレイルブレイザー

 前走は休養明けとはいえ1600万下を勝ち切ることができなかった格下ではありますが、その一戦にはこのレースへ向けての布石になったと思います。

 というのも前走時の最終追い切りの併せ馬パートナーは後の三冠馬オルフェーヴル

 圧倒的な迫力で怯むような仕草を見せて大きく遅れた最終追い。この併せ馬で闘争心が萎えてしまったのではないかと心配しました。

 ところが今週の最終追いでは前走時とは別馬のような迫力十分な動き。

 後方から追走してきたエアギベオンに並ばせることなく力強い伸び。

 前方にいた他厩舎の馬に並びかけようとする前向きさを見せており、前走時の追い切りで闘魂が注入されたような感じです。

 次に調教内容から傾向を探ると、二桁人気で馬券に絡んだ4頭すべては「1週前追い切り一杯、レース週追い強め以上」という2週連続でハードな追い切りを消化していました。

 これに該当するのがピエナファンタストフォゲッタブル

 ○ピエナファンタストは2週連続CWで一杯に追われており、これは2009年11番人気1着ミヤビランベリと全く同じ調教パターンです。

 △フォゲッタブルは絶好の追い切りと思った宝塚記念で出遅れるなど、調子が良すぎると当日が心配になるタイプなので、押さえ評価としました。

 問題は▲オウケンブルースリの扱い。

 調子は確実に上向いていますが「こんなにハンデが重いとは」と音無秀孝調教師も困惑。

 標準坂路での勝ち馬がいて、この馬らしい最終追いの動きになったのですから、勝って不思議ない、けど軸にはできないという扱いが妥当でしょう。

 あとは調教タイプ的に馬券に絡む確率が高い標準トラックの△ネコパンチと標準多め坂路の△トウカイトリック、標準坂路の△ビートブラックを押さえます。

1.ピエナファンタスト
今回:一杯平均トラック
前回:急仕上げトラック

2.ネコパンチ
今回:標準トラック
前回:標準トラック

3.フォゲッタブル
今回:標準多め坂路
前回:標準多め坂路

4.ナムラクレセント
今回:馬ナリ平均トラック
前回:標準トラック主体

5.トウカイトリック
今回:標準多め坂路
前回:標準坂路

6.カリバーン
今回:馬ナリ平均併用
前回:標準トラック

7.カワキタコマンド
今回:軽目トラック
前回:軽目トラック

8.キングトップガン
今回:標準少め坂路
前回:標準多めトラック

9.ドリームセーリング
今回:標準トラック
前回:標準トラック

10.ポルカマズルカ
今回:標準坂路
前回:馬ナリ平均坂路

11.トレイルブレイザー
今回:標準多め坂路
前回:標準坂路

12.オウケンブルースリ
今回:標準坂路
前回:標準坂路

13.コスモヘレノス
今回:急仕上げ併用
前回:標準少めトラック

14.ゴールデンハインド
今回:標準トラック主体
前回:標準トラック

15.コスモラピュタ
今回:急仕上げトラック
前回:標準少め併用

16.アブソリュート
今回:乗込坂路
前回:標準併用

17.イケドラゴン
今回:馬ナリ平均併用
前回:標準併用

18.ビートブラック
今回:標準坂路
前回:急仕上げ坂路主体

 高橋学の予想

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買い目
券種・買い目 組み合わせ・点数
馬連

12

-

18

1点 2000円

馬連流し

6

相手

11

12

18

3通り 各2000円

馬連流し

11

相手

12

18

2通り 各1000円

高橋学の見解

 春の別定戦から秋のハンデ戦に変更されたS59年以降の27年分から「消える馬」「残る馬」をチェックしてみよう。

1.ピエナファンタスト……前3走内に2200m以上の非重賞戦で4着以下の着外が2回以上あった馬は[0-0-0-23]。

2.ネコパンチ……芝5勝未満かつ4着以下の着外が15回以上もある馬で、前走2200m以上戦で着順掲示板を外す6着以下だった馬は[0-0-0-15]。

3.フォゲッタブル……前3走内に10着以下大敗が2回以上あった馬は[0-0-2-42]。

4.ナムラクレセント……6歳以上で、前走G1・G2戦4番人気以下で1秒以上、G3以下戦0.6秒以上敗退馬は[0-0-2-66]。

5.トウカイトリック……前走2400m以上のOP以上戦で3着内好走のない7歳以上の高齢馬は[0-0-0-38]。

6.カリバーン……3か月以上の休養馬を除き、前4走とも重賞戦を含む日本のレースで5着内と安定した成績を残していた馬は[6-2-2-16]。このうち、夏7月以降に2戦以上消化して、前走古馬混合のG1・G2戦で5着内馬は[1-2-0-0]。

7.カワキタコマンド……左芝(H14年中山は右芝)を15回以上走って0-2勝馬[0-0-0-13]。

8.キングトップガン……前3走内に重賞戦・斤量5キロ以上で連対歴がなく、前走1800m以上のG1以外戦で10着以下大敗馬は[0-0-2-35]。

9.ドリームセーリング……前4走とも非重賞戦を使用し、前走0.3秒以上敗退のハンデ5キロ以上馬は[0-0-0-17]。

10.ポルカマズルカ……種牡馬ティンバーカントリー産駒はダートの中距離に良績が多く、2200-2600mの芝は[8-15-12-115]で、H18年、前走京都大賞典3着のトウショウナイトがアルゼンチンを勝っているが、ここ5年(H19-23年)は[1-4-3-34]、ポルカマズルカ自身が2600m条件戦を勝っているだけ。前2走とも非重賞戦を使用して、上がり3F34.5を切ることがなく連対を外していたハンデ53キロ以上馬は、3走前に重賞戦3着内好走があった馬を除き[0-0-1-17]。

11.トレイルブレイザー……2か月以上の休養馬を除き、前走条件戦1-3着の芝4勝以上馬は[6-8-4-17]、複勝率5割以上で、S62・H5・H11年と前走条件戦使用馬同士の決着が3回もあり特注の存在。

12.オウケンブルースリ……ハンデ58キロ以上馬は[1-3-1-21]と勝ったのは一頭だけ。

13.コスモヘレノス……前走2200m以上の非重賞戦で着順掲示板外の6着以下馬[0-0-2-28]。

14.ゴールデンハインド……前3走とも非重賞戦を使い、その中に条件戦で0.6秒以上敗退のあるハンデ52キロ以上馬は、斤量4キロ以上減馬を除き[0-0-1-9]。

15.コスモラピュタ……前走非重賞戦敗退の2か月以上休養馬は[0-0-0-14]。

16.アブソリュート……前4走内にG1・G2戦で3着内好走歴がなく、前2走とも0.8秒以上負けていた不振続きの馬は[0-0-7-66]。

17.イケドラゴン……前3走とも6番人気以下かつ6着以下馬は[0-0-2-21]。

18.ビートブラック……前走重賞戦連対馬は[0-1-3-7]と意外にも未勝利で、ハンデが堪えているか。H9年、前走毎日王冠2着のツクバシンフォニーが5キロ、2番人気5着・H11年、前走オールカマー2着のダイワオウシュウが57.5キロ、1番人気6着・H17年、前走京都大賞典2着のコイントスが57キロ、2番人気3着などと人気馬が敗退している。

■年々高速化が進む長距離戦。S60年の勝ち時計が2分36秒4。H6年に2分31秒3のレコード更新をしたが、その後も32秒前後の決着が続いた。ところが、ここ4年はすべて30秒台を計時し、血統頼りのスピードのない馬は出番が少なくなり、中距離戦での速い時計を持つことが好走の条件となってきた。

H19年、10番人気2着のトウカイトリックは2000mでメンバー3位の時計があったし、H20年、スクリーンヒーローは2200mでメンバー2位、H21年、11番人気1着のミヤビランベリ・2着アーネストリーは2000mでメンバー最速、昨年の勝ち馬トーセンジョーダンも2000mでメンバー2位と時計の裏打ちがあった。そして、この高速化対応能力がアルゼンチン好走以後のG1制覇(スクリーンヒーロージャパンCアーネストリーが宝塚1着など)へとつながっていく。

2200mでメンバー2位の時計を持つ4歳馬カリバーン◎、芝10戦すべて着順掲示板内と大崩れのない闘志あふれる馬。○オウケン、▲ビート、特注☆に時計あるトレイルブレイザー

 三田明太の予想

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予想印
1ピエナファンタスト(10人気)
2ネコパンチ(13人気)
買い目
券種・買い目 組み合わせ・点数
ワイド

1

-

2

1点 1200円

3連複フォーメーション
1着

1

2

2着

1

2

3

11

12

18

相手

1

2

3

4

5

6

7

8

10

11

12

13

16

18

88通り 各100円

三田明太の見解

 天皇賞・秋で驚愕の日本レコードが出たように、先週の東京芝コースは芝刈りの影響で超高速馬場に豹変した。上がりが掛かる過去の傾向、逃げ・先行タイプが揃った今年のメンバー構成に、今の馬場状態を考慮すると、中盤が緩まないタフな展開になりそうな予感。

 指数的に狙いたいのは1枠の2頭。本命はピエナファンタスト、対抗ネコパンチで攻めてみたい。

 今回が初の重賞挑戦になるピエナファンタストは、下級条件時代から上がりの掛かるタフな展開で指数を上げており、当レースの指数傾向に合致するタイプ。近走で東京2400mを2勝しているが、4走前に不良馬場でスタミナ適性、前走は良馬場のハイペースで持久力適性を見せている。

 重賞2戦目になるネコパンチは、典型的なワンペース型ではあるが、3走前、2走前の北海道2戦で淀みない流れを先行して高指数をマークしているのが見逃せない。

 2走前の札幌日経OPにはピエナファンタストネコパンチが出走して、10着、4着に敗れているのだが、ネコパンチはこのレーストップの「114」、ピエナファンタストは勝ち馬と1差の「111」をマークしている。このレースは雨の影響で非常に時計の掛かる馬場状態で、展開的には小回り特有の先行馬有利の流れだった。ここで差し損ねた2頭が、超高速馬場のスタミナ比べで台頭すると読む。

好配当連発 netkeiba関東本紙の予想

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netkeiba関東本紙

買い目
券種・買い目 組み合わせ・点数
馬単1着流しマルチ
1着

12

相手

4

6

8

11

15

18

12通り 各300円

3連単1着2着流しマルチ
1着

12

2着

18

相手

4

6

8

11

15

30通り 各100円

3連単1着2着流しマルチ
1着

12

2着

6

相手

4

8

11

15

18

30通り 各100円

netkeiba関東本紙の見解

【混戦】実力馬オウケンブルースリが復調気配。トップハンデも58・5kgなら問題あるまい。勝ってG1戦線に戻りたい。京都大賞典2着と力をつけているビートフラッグが逆転候補筆頭。走りに安定感を増しているカリバーンも状態良好。キングトップガンは8歳馬ながらますます元気。長丁場が合うナムラクレセントに、トレイルブレイザーもそん色ない存在。しぶといコスモラピュタは穴として一考。

ラップ理論を駆使 丹下日出夫の予想

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丹下日出夫

丹下日出夫の見解

【チョイ荒れ】オウケンブリースリは、東京コースは〔0103〕。三度の着外は、3歳秋のJC(5着)。翌年の天皇賞・秋(4着)、そして昨年のジャパンC(7着)。菊花賞京都大賞典の関西圏でのパフォーマンスに比べると、東京に遠征した際は、攻め馬不足のため馬が薄く、苛立ち気味に発汗。前肢の出や背中が硬く映るが多かったが、しかし基本的な能力の指針は、ウオッカをハナ差まで追い詰めた、2分22秒4のJC・2着。3着に敗れはしたものの、前回の京都大賞典は、競り合いの中で、もうひと伸び。浜中とも、それなりに手は合っていたが、変に内外にこだわらず、伸びやかさを引き出す田辺起用も、関東圏の競馬ならプラスに出るハズだ。調教タイムは、それほど出るタイプではないが、前肢の出もスムーズになり、何より気迫が表に出てきた。59キロを背負って京都大賞典完勝の星もある。58・5キロは、むしろ0・5キロほど恵まれたと受け止めたい。当面の敵はナムラクレセント宝塚記念で力尽きたが、今春の阪神大賞典を圧勝。天皇賞・春は、スローを果敢に攻め、向こう正面から一気の先頭で、あわや0秒3差の3着。破天荒さが、いい意味で競馬と結果に繋がってきた。鞍上は後藤。東京2500m重賞で、久しく出番がないが、アルゼンチン共和国杯目黒記念で、ロングスパートから、たびたび穴を空けてきたコース巧者。脚質や気性を思えば、クセ馬ナムラとも呼吸が合い、レースも組み立てやすいのではないか。割って入ればビートブラック。大型馬のわりに、カッとしたり、使い減りのポカがあるが、50秒から52秒3の密な坂路時計をマーク。デキそのものは、高いレベルで状態を維持できている。札幌日経賞11着は少し負けすぎだが、コスモヘレノスは、昨年の同時期、セントライト記念17着大敗後、一変の勝ち鞍あり。全4勝は、10?1月、冬季稼動型でもある。カリバーンは、前走のオールカマーが天井か。2500mも少し長い。前走の馬体の造りと仕草に、復調気配を感じたフゲッタブル。軽量ポルカマズルカの粘り込みが連穴。

至高の頭脳 須田鷹雄の予想

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須田鷹雄

買い目
券種・買い目 組み合わせ・点数
馬連流し

6

相手

1

3

4

8

11

12

18

7通り 各1000円

3連単フォーメーション
1着

6

2着

8

12

18

相手

1

4

8

11

12

18

15通り 各200円

須田鷹雄の見解

 ハンデG2では前走条件戦組の上がり馬を狙う楽しみがあったのだが、最近ではファンの予想技術が発達して前走条件戦組が買われすぎる傾向にあり、1000万条件を勝ってきたばかりの馬でないと期待値の面からは狙えなくなっている。そして今年は該当馬がない。

 一方でこのレースと前走G3組・オープン特別組は相性が悪く、G3組は過去10年3着以内なし。オープン特別組は1、2着馬各1頭を出しているが単複とも回収率が10%台だ。

 つまり、最近のアルゼンチン共和国杯では前走G1やG2に出走していた格上タイプを軸に据え、同タイプに流すとともに、ちょっとだけ準オープン組にもちょっかいを出してみる、という買い方がよいことになる。

 そこで◎はカリバーン。若い馬が強いレースでもあるので、3歳馬不在という状況下の4歳馬というのもプラスになる。デュランダル産駒の初距離だが、母系を引き出す種牡馬なので心配はないと見る。

徹底データ分析 コンピューター予想の予想

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コンピューター予想

買い目
券種・買い目 組み合わせ・点数
馬単BOX

4

12

13

15

12通り 各400円

3連単BOX

4

12

13

15

24通り 各200円

コンピューター予想の見解

各馬の上昇度・脚質・騎手・調教師・血統データを「先週最も儲かった」設定で解析。導き出された4頭の馬単・3連単ボックスで勝負!

なお、プレミアムサービス(※)にご登録されますと、中央競馬全レースで、上昇度・脚質・騎手・調教師・血統の項目を自由にカスタマイズして予想することができます。各レース情報ページの予想タブから「CP予想」にお進みいただき、ご利用ください。

※netkeiba.comのスマートフォン版・競馬総合チャンネルでは、プレミアムコースにご登録されますとご利用頂けます。

 栗山求の予想

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買い目
券種・買い目 組み合わせ・点数
馬単1着流しマルチ
1着

12

相手

1

4

10

11

18

10通り 各400円

3連単1着流しマルチ
1着

12

相手

1

4

10

11

18

60通り 各100円

栗山求の見解

 ◎オウケンブルースリは「ジャングルポケット×シルヴァーデピュティ」という組み合わせ。東京芝2500mはスタートしてすぐ直線の坂を上るレイアウトなので、たった100mしか違わない芝2400mよりもはるかにスタミナを要する。

 優れたスタミナを持つジャングルポケット産駒はこのコースを得意としており、連対率を比較すると2400mが22%なのに対し2500mでは31%に跳ね上がる。コースが改修された03年以降、当コースで10走以上した種牡馬のなかではトップの成績だ。

 10年の優勝馬トーセンジョーダン、09年に10番人気で3着に突っ込んだヒカルカザブエ、08年の2着馬ジャガーメイルなど、当レースとは相性抜群。実績、調教、臨戦過程ともに申し分ないオウケンブルースリが馬券圏内から消えることはなさそう。

 奥田隆一郎の予想

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買い目
券種・買い目 組み合わせ・点数
3連単フォーメーション
1着

6

11

18

2着

1

6

7

8

11

13

18

相手

1

6

7

8

11

13

18

90通り 各100円

奥田隆一郎の見解

 アルゼンチン共和国杯が行なわれる東京芝2500mから注目の直結コースは、京都芝2200m、京都芝2400m、阪神芝2400m、東京芝3400m、東京芝2000m、同コースの東京芝2500m。直結コースの激走馬は、同じ適性が要求される今走のコースに合うため、高い適性を活かして大駆けできる。

 ◎カリバーンは、3走前と5走前に直結コースの東京芝2000mを勝っているので高評価となる。昨年のアルゼンチン共和国杯は、前走で東京芝2000mを勝った馬が1着と3着になり、コース間のつながりは深い。また、カリバーンは、休養明けを2走して着順を上げており、叩き3走目の今回は力を発揮できる。

 ○トレイルブレイザーは、4走前に直結コースの京都芝2400mを勝ち、前走で直結コースの京都芝2200mを連対した。また東京芝2500mでは、目黒記念で馬券圏内まであと少しの4着に善戦している。休養明けの前走から上積みを見込めるし、ハンデ戦なので格上挑戦でも通用する。

 ▲ビートブラックは、前走にて直結コース・京都芝2400mの京都大賞典を連対した。また、直結コースの阪神芝2400mで3勝をあげていることも評価する。ベストは阪神芝2400mだが、そこが直結コースとなるため今回も激走できる。

 △キングトップガンは、同コースの目黒記念の勝ち馬。09年に目黒記念を制したミヤビランベリが、休み明けのため11人気の人気薄ながらアルゼンチン共和国杯を1着となった。キングトップガンも同じようなパターンで人気を落とすが、コース適性は証明済みで、穴馬。

 △コスモヘレノスは、昨年のアルゼンチン共和国杯を9人気3着に激走した。その後に直結コース・東京芝3400mのダイヤモンドSを連対、東京芝の長距離戦を得意にしている。前走は凡走したが、間隔をあけて立て直したので巻き返しを警戒する。

 △カワキタコマンドは、前走にて直結コース・東京芝2000mのアイルランドTを連対した。今夏から成績は安定しているうえに、昨年のアルゼンチン共和国杯の結果から、前走で東京芝2000mを激走した馬は注目する。

 の予想

の見解

 アルゼンチン共和国杯は、過去4年続けて2分30秒台が出ているハイレベルレース。東京と中山の違いがあるので単純比較はできませんが、この間同距離の有馬記念で2分30秒台は1回しか出ていないのと比べても、スピードと底力の高い次元での融合が求められるのは間違いないでしょう。

 この結果、過去4年の連対馬8頭のうち5頭が「後にG1を制する」という、分かりやすい出世レースになっています。

アルゼンチン共和国杯(G2・東京12.5F)
2006:28.5-48.9-37.9-35.7=2:31.0(トウショウナイト)
2007:29.8-48.4-37.5-35.2=2:30.9(アドマイヤジュピタ)
2008:30.0-48.2-36.5-36.1=2:30.8(スクリーンヒーロー)
2009:30.8-49.4-36.0-34.7=2:30.9(ミヤビランベリ)
2010:28.9-48.7-36.6-35.8=2:30.0(トーセンジョーダン)
※「2.5F-4F-3F-3F」で表記、( )内は勝ち馬。

 2006、07年は「第2ブロック+第3ブロック」の中盤7Fが86秒前後という流れでしたが、2008-10年は中盤7Fが85秒前後とさらに「激流」化が進んでいます。特に中盤7Fが「84.7」と最も速かった08年は、1着スクリーンヒーロー、2着ジャガーメイルが後にG1を、3着アルナスライン、4着テイエムプリキュア、6着ネヴァブション、9着トウカイトリック、15着エアジパングが後にG2を勝つという「奇跡の出世レース」になっており、特に中盤が厳しいとその後の資質の覚醒にもつながることを示しています。

 このように、どちらかと言えばこのレースの「後」を追いかけるのが重要な位置づけのレースではありますが、この時点で事前に的中を目指して考察すると、好走馬が3つのパターンに分けられるのに気付きます。

 1つ目は、トウカイトリック(07年2着)・アルナスライン(08年3着)・ミヤビランベリ(09年1着)・ヒカルカザブエ(09年3着)・ジャミール(10年2着)といった、すでにこれ以前に長距離のG1、G2で馬券になったことがある「スタミナ上位馬」。

 これは比較的分かりやすいはずですが、ハンデ戦で勢いが重視されるせいか、近走不振だったトウカイトリックミヤビランベリヒカルカザブエは10番人気以下と大穴を演出することもあります。

 2つ目は、リキアイサイレンス(07年3着)・スクリーンヒーロー(08年1着)・ジャガーメイル(08年2着)といった、長距離の条件戦を転戦し、特に2400mで強い競馬をしてきた「上がり馬」。

 これも「東京巧者」という分かりやすい買い要素があるので格下の割に人気になりやすく、08年のオクトーバーSの1、2着馬が、2、3番人気で実際2、1着と活躍しました。ただし、これより2秒半速い時計で07年オクトーバーSを勝ち上がったリキアイサイレンスは9番人気だったように、意外な穴目も眠っています。

 3つ目は、アドマイヤジュピタ(07年1着)・アーネストリー(09年2着)・トーセンジョーダン(10年1着)・コスモヘレノス(10年3着)といった、中距離のOPや条件戦で完勝してきた馬が、距離延長でも同様以上の資質を見せて捻じ伏せるパターン。

 これは勝ちっぷりの鮮やかさから、昇級戦であっても人気しやすいので妙味はなく、しかも本当に距離延長で通用するかどうか判断が難しいと言っていいでしょう。但し条件戦の勝ち上がりでは、先行して押し切る明らかな「格上」の内容を見せており、これが必要条件ということになります。

 これに照らして、今年の出走馬から各条件に合致する馬をピックアップして行きましょう。
1.すでに長距離重賞で馬券になっている馬…キングトップガンコスモヘレノスナムラクレセントビートブラック(該当馬多数のため、今年のレースで連対した馬のみ)

2.長距離条件戦で活躍、2400mで強い競馬をした馬…トレイルブレイザーピエナファンタスト

3.中距離OP・条件戦で、先行して捻じ伏せて完勝した馬…カリバーンカワキタコマンド

 ちょっと頭数が多いですが、紛れを狙って手広く行きたいと思います。

●注目馬:キングトップガンコスモヘレノスナムラクレセントビートブラックトレイルブレイザーピエナファンタストカリバーンカワキタコマンド

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