【意のまま】トリップは、1歳7月のセレクトセールで、6000万で落札された血統馬。2歳春の牧場取材でも何度か見たが、トモの丸々とした、実に惚れ惚れとする馬だった。ただ、母はダート3勝の
ビーポジティブ。しかも父は
クロフネ。ダートのマイラーでは?--いざ栗東入りして、Wチップをグングン。長め6Fから負荷をかけても、伸びはシャープ。これなら芝もOKなのではないかと、京都・芝1800mに下ろしたところが、押せば押せ。引かば引け。鞍上の意のままに、ピタリと好位追走から、ラスト3Fは11秒9-11秒1-11秒0。中距離レベルの新馬戦では、あの
ジョワドヴィーヴルを上回る、最高値の加速ラップを叩き出して見せた。次走の
京都2歳Sは、ひと呼吸、追い出しを遅らせる、差しを試す感じで2分1秒5。全体時計も、2歳同時期の
ヴィクトワールピサのレベルに追いつた。先週の調教は、
レーヴディソールと互角。体調も絶好だ。幸いにも、当面の目標である
グランデッツァは、パワー型の先行馬。レースも組み立てやすい。その
グランデッツァも、未勝利・
札幌2歳Sで、古馬1000万レベルの好タイムをマークしているものの、先週末アク
シデントが判明。もしかしたら、札幌戦の時の、唸るような覇気ある姿が失せている可能性も。グランが体調不良で早めにアゴが上がるようなら、トリップの背後から、
ゴールドシップが強襲。惑星は
サンライズマヌー。新馬戦のラスト2Fのレースラップは、重馬場で11秒3-11秒4。追い切りも圧巻、ひょっとしたら、このメンバーでも一番の大駒の可能性あり。2000mはギリギリのような気もするが、
エネアドの初陣・32秒5の瞬発力も軽視禁物。