･前走2着以下だった7歳以上馬
※東京過去10年[0-0-4-32]
●2011年該当馬→ダイショウジェット(3着)、ワンダーポデリオ(6着)、ビクトリーテツニー(9着)、タマモホットプレイ(10着)、ダイワディライト(12着)、ガブリン(14着)、アグネスジェダイ(15着)、スリーアベニュー(16着)
○2012年該当馬→ダイショウジェット、フェラーリピサ、セレスハント

･前走、地方のレースに出走していた馬
※東京過去10年[0-1-1-23]
●2011年該当馬→サクセスブロッケン(13着)
○2012年該当馬→テスタマッタ、セイクリムズン

･前走で重賞以外に出走して2着以下だった馬
※東京過去10年[0-0-2-33]
●2011年該当馬→ダイショウジェット(3着)、ワンダーポデリオ(6着)、ビクトリーテツニー(9着)、タマモホットプレイ(10着)、ダイワディライト(12着)、ガブリン(14着)、アグネスジェダイ(15着)、スリーアベニュー(16着)
○2012年該当馬→ブライトアイザック、ゼンノベラーノ、シルクフォーチュン、オオトリオウジャ、エベレストオー

2011年残った馬→セイクリムズン、ダノンカモン、エーシンクールディ、ティアップワイルド、ワールドワイド、ケイアイガーベラ、スターボード

【昨年結果】
1着：セイクリムズン(○)
2着：ダノンカモン(○)
3着：ダイショウジェット(×)

2012年残った馬→サクラシャイニー、トウショウカズン、ダノンカモン、ヒラボクワイルド、ティアップワイルド、タイセイレジェンド

須田：井崎センセイ、大恥かかずに済んでよかったですねえ(笑)。

井崎：だから、一応自信はあったんだって(笑)。とはいえ、ギリギリでトリガミにならずに済んだという、危なっかしい的中だったけどな。

須田：馬連3.0倍ですから、ルーラーシップを軸に指定してなかったらアウトですもんね。どうかその調子を崩さず、今週の根岸Sも好結果を期待したいものですよ。

井崎：東京開催が始まるってことは、今年の1月がもう終わっちゃうってことか。気を抜いていると、あっという間に1年が終わっちゃいそうだなあ……。

須田：ええ、年齢を重ねるごとに、1年は短くなりますからねえ。回収率も、ちょっと気を抜くと取り返しのつかない領域に行ってしまいますので、お気をつけください。

井崎：当たってるうちに少しでも稼がないとな。で、根岸Sなんだが……正直なところ、あまり自信はない！

須田：胸を張って言わないでくださいよ！　16頭立てで6頭残しですから、自信がないなりに絞れてるんじゃないですか？

井崎：それはそうなんだけど、2番目の消去ネタで「前走地方レース出走馬」を消してるだろ？　その対象が、去年の勝ち馬セイクリムズンと、東京大賞典3着のテスタマッタなんだよ。

須田：……なんて危なっかしい。

井崎：ウン、我ながらそう思う(笑)。とはいえ、この組が[0-1-1-23]とイマイチなのも事実だからな。消して正解だと思ったから消してはみたんだが……。

須田：とはいえ、そこを残すと8頭残しで、しかも人気馬がほぼ網羅されたカタチの買い目になるじゃないですか。トリガミの危険度がとんでもなく高くなりますよ？

井崎：そう、それもあるから消すしかないんだよなあ。6枠の2頭が怖いとは思いつつも、腹をくくって勝負するしかないか！

須田：それ以外では、東京替わりで末脚がより生きそうなシルクフォーチュンあたりも怖いですよね。当日の馬場バイアスにもよりますが、ペース次第では突っ込んできそうです。

井崎：うーん、そっちは正直そんなに怖くないんだよな。根岸Sで「前走4角10番手以下」から追い込んだ馬って、そんなにいないだろ？

須田：えーっと、[1-1-1-28]で連対率6.5％。近年だと、09年2着のヒシカツリーダー、07年1着のビッググラスですかね。好走率は低いですが、たまに来て穴を出すイメージですな。

井崎：それくらいの好走率であれば、目をつぶって消せるよな(笑)。このラインナップなら高配当も期待できるだろうし、今年の東京初的中をサクッと決めてしまいたいねえ！

　今週日曜日の東京競馬場でのメインレースは、フェブラリーステークスの前哨戦、根岸ステークスです。
　
　本命にはダノンカモンを推します。これまでダートに転向してから、一度も掲示板を外しておらず安定した成績を残しています。意外にも重賞を勝ってはいませんが、去年東京で行われた南部杯ではタイム差無しの二着に入るなど、いつ重賞を勝ってもおかしくありません。安定感もあり、今回斤量も56キロと問題ないので、軸とします。

　対抗にはシルクフォーチュンです。東京での成績はそこまで良くありませんが、南部杯では三着にきています。以前は1200mで結果を出していましたが、最近では1400-1600mでも結果を残しています。展開に左右される面が大きいですが、末脚は非常に魅力的ですし、重賞を勝っているので、ハマれば三着以内が期待できます。

　三番手にはセイクリムズンです。去年のこのレースの勝ち馬で、斤量も57キロで去年と同じなので、問題ありません。カペラステークスでは人気を裏切るかたちとなりましたが、東京の1400m実績もありますし、前走スーニに負けはしたものの二着にきているので、今回も期待できます。

　押さえには三連勝と勢いに乗るサクラシャイニーと東京で4勝しているセレスハント。

過去8年に遡って、馬券圏内に入った馬の調教タイプを調べると坂路で本数の多い「標準多め坂路」がやや目立ちます。ただ各年とも出走頭数が多く、その中からどの標準多め坂路を選ぶのかが非常に難しくなります。また近2年に限ると、標準多め坂路系統の好走は非常に少なくなっています。

そんな中、調教データを調べて見つけたのが、最終追い切り「CW」の成績。

過去8年で7頭しか出走のない調教パターンですが、その数字は[2-2-1-2]で単複の回収率は軽く100%を超えています。
出走のあった年は4回でしたが、そのうち3回で馬券に絡んでおり、2005年は1着2着、2011年は2着3着と、出走すれば馬券圏内をほぼ独占するといってもよい結果を残しています。

この時期のCWは水分を含んで重い馬場状態になりやすく、非常に時計の掛かる馬場となります。そんな「パワーの必要な馬場」で長い距離の追い切りを行うことが、CW追い好走の要因でしょう。

今年は最終追い切りにCWを選んだ馬が多数。6頭もいるだけに、そこから本命を選択する方法に悩みましたが「勝ってる時と同じなんですよね」と松永幹夫調教師が今週のCW追いの理由を話す◎セレスハントが調教捜査官として見逃せませんでした。

師の言う通り、3走前のペルセウスSをCW追いで1着。しかもその舞台は東京ダート1400m。過去の好走調教であり、根岸Sに適した調教パターンでもあるとなれば、本命に選ぶべき材料が揃いました。2010年の根岸Sに出走し14着と敗れていますが「あの時から馬は変わっていますね」と師。そして当時の追い切り場所は坂路だったんですから、成績が一変する期待が高まって当然です。

過去の傾向からCW追いの独占も十分考えられますが、割って入るとすれば▲タイセイレジェンド。最終追い切り場所がDPですから、少し軽い調教内容ではありますが、その動きは抜群です。

なお最終追い切りがCWだったのは、○ダノンカモン、△シルクフォーチュン、△サクラシャイニー、△ダイショウジェット、△フェラーリピサです。

1.ブライトアイザック
今回：標準坂路
前回：標準坂路

2.サクラシャイニー
今回：一杯平均トラック
前回：馬ナリ平均トラック

3.ダイショウジェット
今回：一杯平均トラック
前回：地方

4.トウショウカズン
今回：一杯平均坂路
前回：標準少め坂路

5.ダノンカモン
今回：標準坂路主体
前回：標準多め坂路

6.フェラーリピサ
今回：急仕上げトラック
前回：標準トラック

7.ゼンノベラーノ
今回：一杯平均坂路
前回：標準坂路

8.ヒラボクワイルド
今回：標準トラック
前回：一杯平均トラック

9.シルクフォーチュン
今回：急仕上げトラック
前回：一杯平均トラック

10.セレスハント
今回：標準坂路主体
前回：一杯平均坂路

11.テスタマッタ
今回：標準多め坂路
前回：地方

12.セイクリムズン
今回：スパルタ坂路
前回：地方

13.オオトリオウジャ
今回：一杯平均坂路
前回：標準坂路

14.ティアップワイルド
今回：標準多め坂路
前回：標準坂路

15.タイセイレジェンド
今回：標準少め併用
前回：標準併用

16.エベレストオー
今回：標準多めトラック
前回：馬ナリ平均トラック

　フェブラリーSに向けた短距離組の前哨戦らしいメンバー構成になったが、このレースでは異色のローテに映るテスタマッタを狙いたい。

　指数的には分かりやすいキャラで、スローの上がり勝負が苦手で、テンから淀みないペースの持久力戦では本領を発揮するタイプ。掛かり癖があるため、中盤のペースが緩むと向正面から位置取りを上げる戦法を見せているが、狙いやすいのは距離短縮時。

　2010年フェブラリーSでマークした最高指数｢128｣はダ2100m→ダ1600mで、今回は休み明けからダ1600m→ダ1800m→ダ2000mときてのダ1400m。斤量58キロは相対的に不利だが、得意のローテで相殺できると読む。基本は単・複も、距離短縮の申し子ダイショウジェットを絡めた馬券も少々。

【軸不動】重賞未勝利ながらG1でも上位実績を持つダノンカモンは東京も得意で中心視。本格化のゼンノベラーノは左回りのほうが競馬をしやすいタイプ。前走快勝のヒラボクワイルドは状態よく上位争いは必至。ダートで底を見せていないサクラシャイニーは連勝の勢いも魅力。ティアップワイルドは東京攻略がカギ。セイクリムズンやタイセイレジェンドなども底力あり要警戒。

【本質を問う】冬場は、明け3歳も古馬も、当然ながらダート競馬が主体。しかし、ダート馬の番組や距離体系は、必ずしも整備されているとはいえず、特に3歳馬は、1200から1400mベースの短距離馬は、目を瞑って芝に転じるか。1Fが長い1800m以上の距離体系に(1800ダートはOP特別は、わりあい数がある)、チャレンジを余儀なくされる。思えばテスタマッタも、そうした一頭。芝デビュー勝ちはともかく、3歳5月に東京1400ダートを、同日の古馬の1000万を1秒近くも上回る1分22秒8で楽勝(脚抜きのいい重馬場だが)。初の古馬対決・1200ダートを1分11秒0で一気差し。3勝を挙げたはいいが、そのあと使う短距離戦がない。明らかに距離が長いと知りつつ、「もしかしたら能力で何とかなるのではないか」と、大井のJDDに参戦。あれよあれよと、能力だけで2000mを勝ち上がってしまったが、3歳春以降、同馬の最大のパフォーマンスは、全盛期のエスポワールシチーに迫った、平成22年のフェブラリーS・2着ではなかったか。前走の東京大賞典は3着に敗れたものの、道中はスマートファルコンの逃げを脅かす行きっぷり。確かに根岸Sは、距離体系を戻しての叩き台ではあるが、デキはピーク。テスタマッタの本質は、マイル前後の距離での差し比べにあり。本命の打ちどころ、馬券的妙味は、今回とみた。ダノンカモンは、GIの南部杯、武蔵野Sを2着。安定度は抜群だ。早めに先頭に立つと気を抜くクセはあるものの、ジョッキーも工夫を凝らしてくるだろう。「勝ち」にこだわり、テスタマッタを◎としたが、もちろんダノンは崩れない。割って入ればヒラボクワイルド。前走のギャラクシーSは、1200通過が1分10秒0というHペースの上に立ち後続を2馬身半とチギる楽勝。1400ダートに安住の地を見つけた。記録という意味では、今が旬。走破タイムやラップは、一年以上置くと腐るもんです(笑)。シルクフォーチュンは、他力本願の上に、冬場は若干馬が硬くなる。前年の覇者セイクリムズンも今季は良化がスロー。ちなみに鞍上の幸は、ヒラボクを選んでいる(たぶん)。連穴は静岡TV杯・1分23秒5が光るタイセイレジェンド。

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