･前走京都＆中京出走馬をのぞく、前走ハンデ戦出走馬
※中山過去10年[0-0-2-27]
●2011年該当馬→リルダヴァル(6着)、ダイシングロウ(7着)、キョウエイストーム(9着)
○2012年該当馬→フェデラリスト、ネオサクセス、ネオヴァンドーム、ダイワファルコン

･G1連対実績のある馬をのぞく、サンデー系種牡馬の産駒
※中山過去10年[0-2-4-40]
●2011年該当馬→マルカボルト(4着)、リルダヴァル(6着)、ダイシングロウ(7着)、アロマカフェ(8着)
○2012年該当馬→ネオサクセス、レッドデイヴィス、ネオヴァンドーム、ナリタクリスタル

･前走、2000m以上戦に出走していた7歳以上馬
※中山過去10年[0-0-2-21]
●2011年該当馬→トーセンクラウン(10着)、トーセンキャプテン(12着)
○2012年該当馬→該当なし

2011年残った馬→ヴィクトワールピサ、キャプテントゥーレ、リーチザクラウン、レッドシューター、ミッキードリーム

【昨年結果】
1着：ヴィクトワールピサ(○)
2着：キャプテントゥーレ(○)
3着：リーチザクラウン(○)

2012年残った馬→シルポート、リアルインパクト、エーブチェアマン、フィフスペトル、トゥザグローリー

須田：フェブラリーSで馬券に絡んだのは、3着のワンダーアキュートだけ。今年初の中央G1は見事！　かすりもしない結果に終わってしまいましたねえ。

井崎：トランセンドで堅いって考えてた時点で、もう絶対に当たらないよな。デキも本調子にはなかったんだろうし……フェブラリーSの連覇って、ホントに難しいんだなあ。

須田：先行勢総崩れのなかをトランセンドだけが7着に残してるワケで、そう考えるとやっぱり強いんですけどね。見せ場のまったくない予想だったセンセイとは違いますよ。

井崎：全面的に認めるしかない(笑)。まあ、G1初的中という「楽しみ」が先に延びたと思って、引きずらないようにガンガン攻めていくよ！

須田：その精神的なタフさだけは、ホント見習いたいですよ(笑)。さて、今週からは開催替わりで、舞台が中山＆阪神に。お題レースは中山記念ですが……ネタ、少なめですな。

井崎：そりゃまあ、出走頭数が11頭と少ないんだから、自然と消去ネタも少なくはなるよ。でもこの5頭なら、組み合わせ次第ではかなり破壊力のある買い目になるだろ？

須田：レッドデイヴィスとフェデラリストを消してるんですから、トゥザグローリーの着順次第では配当もつけるでしょうね。「当・た・れ・ば・！」ですけど。

井崎：血統ネタで人気馬を消したからそういう反応なんだろうけど、信頼度はホントに低いんだぞ？　手応え的にも、消して正解って気がするんだけどなあ。

須田：まあ、サンデー系の全体成績が[2-5-6-47]で勝率3.3％、連対率11.7％で、オマケに単勝回収率5％、複勝回収率49％ですから、相性がいいレースでないのは確かですよね。

井崎：で、上位に来てる馬にしても、G1での好走実績がある馬ばっかりだからな。で、今年そのパターンに該当するのって、リアルインパクトしかいないんだよ。

須田：で、あとは「開幕週の逃げきり要員」にシルポート、トーセンクラウンの再現を狙ってのエーブチェアマン、前走マイル組が強いからフィフスペトル、そして最後に……。

井崎：人気だけど、この相手関係だとさすがに切りづらいトゥザグローリー。今週のラインナップは、けっこういいセン突いてると思うんだけどなあ。

須田：そう言われても、先週が先週ですから説得力なんかカケラもありませんよ。読者の皆さんに少しは信じてもらうためにも、まずは的中させないと！

井崎：じゃあ少しでも的中率を上げるためにも、今週は軸馬も指名せず行こうかな。ものすごく姑息な手段だけどな(笑)。

　今週日曜日の中山競馬場でのメインレースはGIIの中山記念です。重賞勝ち馬が揃っており楽しみなレースです。

　本命にはフェデラリストを推します。前走の中山金杯では、重賞初挑戦ながら見事な勝ちでした。1000万下クラスから三連勝で重賞を勝ち、今ひじょうに勢いがあります。また今回の舞台、中山コースでは三戦三勝と非常に得意としているので、メンバーが前走よりも少しレベルが上がりますが、好勝負できると思います。

　対抗にはトゥザグローリーを推します。前走の日経新春杯では斤量58.5キロを背負いながら完勝しました。今回のメンバーの中でもっとも重賞を勝っている実力馬で、中山コースは有馬記念で走っており、三着にきているので問題無さそうです。

　三番手にはダイワファルコンです。前々走のディセンバーステークスでは体重が重かったのか大きく負けましたが、前走の中山金杯では体が絞れ、二着と復調しました。中山コースでは常に安定した走りをしているので、今回も複勝圏内には十分来そうです。

　押さえには内枠で単騎逃げが予想されるシルポートと去年末に鳴尾記念を勝ったレッドデイヴィスです。

東大ホースメンクラブ　キャラメル

　▲トゥザグローリーは有馬でも▲にしたように急坂小回り向きだと書いてきたが1800mは少し忙しそうで、それでも重ならパワーで寄り切りもありえるが、日曜は朝から晴予報だしかなり乾くだろう。

　◎リアルインパクトは父のヘイロー≒サーアイヴァー3×4の柔無駄なさと母の米血パワーで走る馬で、朝日杯で◎にしたように中山向きの器用さもある馬だと思っているし、体型もスピードの乗りもマイラーにはみえないからベストは1800mだろうとも書いてきた。阪神Cは直線前がカベで全く追えなかったが、内1400mを馬ナリで追走できるのは小回り向きの機動力がある証拠で、しかもここは開幕週のイン番手が労せず取れる。

　○レッドデイヴィスもタキオン産駒でヘイロー≒サーアイヴァー3×5だから機動力十分で中山1800mはピッタリの感があり、このヘイロー≒サーアイヴァーのニアリークロス馬券でいきたい(ちなみに昨年の勝ち馬ヴィクトワールピサはヘイロー3×4)。ダイワも中山1800mはベストだが、乾いてしまうと◎○には爆発力で一歩譲るし、フィフスも中山向きの小脚使いだがベストは1600mだ。

　今回で第86回を迎える伝統の重賞、中山記念。過去の上位入線馬の顔ぶれを見ると強豪馬の名前がズラリと並びます。この伝統の一戦で好走するためにはなんと言っても高い能力が要求されます。能力の裏付けがない馬は明らかに苦戦傾向です。よって重賞での好走歴がとても重要となります。また歴代好走馬の一覧を見るとＧ1では善戦級ながらも能力は高いという馬が多く、そのあたりはいかにもＧ2と言えるでしょう。いかにもＧ2ホースと言えるようなイメージの馬を狙うとよいかもしれません。

　また小回りの中山1800mは当然逃げ馬が有利な舞台設定です。逃げ馬はノーマークには出来ません。しかし一方で逃げ馬有利というイメージが強すぎるためにジョッキーの意識が前に向きすぎて乱ペース気味になることも多く、その場合人気薄の追い込み馬が届くことも考えられます。展開が逃げ馬向きになるか、差し馬向きになるかを推理することが重要なレースと言えそうです。

　◎にはシルポートを推します。同馬は前走の京都金杯では大差の殿負けとなりました。しかし逃げ馬はああいったオーバーペースのレースを経験することが次走での激走の起爆剤となるものです。もともと同馬は昨年のマイラーズＣで逃げ切りを決めた実績馬です。一昨年の都大路Ｓ(芝1800m)では2着馬に0.8秒差をつけて圧勝。Ｇ2勝利当確レベルの指数で逃げ切った実績があるように本来は芝1800mが最も得意な馬です。逃げ馬は馬鹿にされてマークが薄くなった時が一番怖いものです。土曜日に不良馬場だった馬場状態が日曜日に馬場が回復するというパターンはジョッキーの体内時計が狂って前残りを誘発するパターンでもあります。

　○はレッドデイヴィス。昨年の毎日杯の時点では3歳世代最強とも言われた馬です。復帰初戦の鳴尾記念を快勝し、有馬記念でも善戦しました。やや道中置かれそうな点は不安材料になりますが、安定感を評価します。

　▲はトゥザグローリー。ドバイへ向けての叩き台と言える一戦ですが、Ｇ2で3勝、有馬記念で2度の3着実績があるように、能力面ではナンバー1です。

グレード制開始のS59年以降から、「消える馬」をチェック。

■エーブチェアマン……当レース良・稍重時、前走OP以下の芝で0秒5以上敗退[0-0-0-23]。

■シルポート……7歳以上高齢馬で、前走芝のG1戦1秒5・G2戦1秒0・G3以下戦0秒8以上敗退[0-0-0-32]。

■ナリタクリスタル……2か月以上休養馬で、前走日本の芝良・稍重、斤量58キロ以下で0秒8以上敗退馬は、前3走内(前年8月以降)にG1戦0秒6内・G2戦連対・G3戦1馬身差以上1着好走があった馬を除き[0-0-0-25]。

■ネオヴァンドーム……前2走(前年10月以降)ともG2以下芝・斤量57キロ以下で0秒6以上敗退は、3走前にG1戦5着内・G2戦3着内好走ある馬を除き[0-0-0-31]。

■ネオサクセス……前走G3以下戦0秒4以上敗退で斤量2キロ以上増加馬は、前3走内にOP戦連対かつ0秒2差内・G3戦0秒3差内・G2戦0秒4差内好走ある馬を除き[0-0-0-31]。

■フィフスペトル……前2走とも1600m以下使用の2か月以上休養馬は[0-0-0-8]。

■リアルインパクト……芝を5回以上走って0から2勝は、前走芝G1・G2戦5着内、G3戦3着内好走馬を除き[0-0-0-28]。

◎トゥザグローリー……前2走内(前年11月以降)に日本の1800m以上芝G1戦3着内・G2戦連対歴があった馬は[4-3-5-12]。このうち、

(a)7歳以上高齢馬×
(b)前2走内に非重賞戦使用or前2走内G3戦56キロ以下で連対外は×
(c)芝3勝以下は×
(d)前年12月以降3戦以上消化は×
(e)中山芝を4回以上走って連対0から1回は×

以上5項目クリア馬は[4-3-0-0]。

　昨年は超スローの上がり勝負になった中山記念だが、過去20年を振り返ってみても、レースの上がりが35.0秒を切ったのは昨年だけ。開幕週だけに先行有利は間違いないが、指数的には平均ペースに適性のある馬で勝負したい。

　本命はネオヴァンドーム。自身の勝利が全て京都であるように、平坦巧者であることは否定しないが、3勝全てが今回の1800mで、きさらぎ賞、都大路Sともに前後半のラップ差の小さい平均ペースだったのは見逃せない。また、都大路Sは指数的に優秀で、前後半3Fのラップが34.7秒-34.7秒で、道中11秒台のラップが続く流れで自己最高指数｢115｣をマークしている。

　前走の中山金杯は6着に敗れているが、自身の適性とは逆とも言える上がり勝負ながら、通過順[6-6-7-9]で分かるように、流れに乗れずも復調気配は示している。豪華メンバーでタイトな展開になるのであれば、むしろ今回が買いだろう。

【上位拮抗】マイルCS2着が示すとおりにフィフスペトルが本格化。調整過程も順調で好勝負を見込む。3連勝で中山金杯を勝ったフェデラリストも元気一杯。相手強化も自身も上昇。トゥザグローリーは久々の1800mがカギも実力は最上位。レッドデイヴィスは距離に適性。動きも力強い。ダイワファルコンはB着用効果が見られる。シルポートはあっさり先手でしぶとく、リアルインパクトも実績十分。

【1800mもドンと来い】中山記念は、数あるGIIの中でも、毎日王冠・大阪杯と並ぶ、「格上」的なGII。展開云々の紛れもない、チカラ勝負が大勢だ。トゥザグローリーは、GI制覇こそないものの、有馬記念を二年連続で3着。1600から2400mで7勝をマーク。その勝ち星の中で、もっともすぐれた記録は平成22年暮れの中日新聞杯(開催は小倉・距離2000m)。ラスト4F・11秒9―11秒5―11秒3―11秒1(3Fは33秒9)という加速ラップを、上がり33秒6・1分58秒7でまとめた2000mの記録が、キャリアの中でもっともHレベルだった。中山の1800mに、距離不足云々はない。ま、昨年のヴィクトワールピサほどの貫禄があるかといえば、正直疑問も残るが、3コーナーすぎから、一気のロングスパートを決め切るくらいの気概でないと、ドバイ遠征もどうか(笑)。相手本線はリアルインパクト。マイルCSは、馬場と展開の読み違え。前走の阪神Cは、馬群に包まれ10着と埋没したが、東京マイルの安田記念を1分32秒0で振り切れるのなら、小回りの中山1800mも守備範囲。鞍上は岩田、馬にとっても気分転換は大きい。一角崩しがあればレッドデイヴィス。昨年のシンザン記念は、過去十年でもっとも速い1分34秒0。二走前の鳴尾記念の上がりは、11秒7―11秒5―11秒0―12秒2。残り1F地点で一気に先頭に並びかけた、レース内容から推定すると、10秒台のラップを軽々マーク。マイルなら切れる、一変の余地あり。マイルCS2着のフイフィスペトルも、もちろん堅調。中山金杯のフェデラリスト、ダイワファルコンは、ここが試金石。

各馬の上昇度・脚質・騎手・調教師・血統データを「先週最も儲かった」設定で解析。導き出された4頭の馬単・3連単ボックスで勝負！

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　◎フィフスペトルは「キングカメハメハ×バーリ」という組み合わせ。母ライラックレーンはネヴァーベンド≒ナンティシャス3×3という相似な血のクロスを持ち、本馬はそれを継続する形でミルリーフ≒リヴァーマン5×3。よくできた配合で能力の高さを感じさせる。今回のレースは、小回りの中山コースと力のいる馬場状態がキーポイント。

　中山コースについては、過去[3-1-1-3]という巧者ぶりから大きなプラス材料で、距離も1800mまでなら問題ない。道悪については、パワフルな血統構成とピッチ走法からむしろ歓迎だろう。マイルチャンピオンシップ2着の内容からこのメンバーに入っても実力的に見劣ることはない。

　◎フィフスペトルは、直結コース・京都芝1600m外のマイルCSを人気薄で連対。さらに3走前は、直結コース・中山マイルの京成杯AHを制して、コース適性が高い。中山記念は先行有利な重賞で、近5年中4回も四角2番手以内の馬が連対している。フィフスペトルは、4走前に同コースの夏至Sを逃げて1着になり、適性×脚質的に注目する。

　○トゥザグローリーは、中山芝コースにて有馬記念を2年連続で3着に激走している。昨年は、有馬記念の勝ち馬(ヴィクトワールピサ)が中山記念を制したように、有馬記念の激走馬は注意したい。また、前走に比べて斤量が軽くなるのも好材料。

　▲リアルインパクトは、3走前に直結コース・東京芝1800mの毎日王冠を連対している。そして中山では、直結コースの中山芝1600mにてG1の朝日杯FSを連対した。3歳で安田記念を制した能力と、直結コースで複数の重賞を連対した実績を評価して、勝ち負けを期待する。

　△フェデラリストは、直結コース・中山芝2000mの中山金杯を制した。これで中山芝コースの実績は3戦3勝となり、その中には同コース（中山芝1800m）の勝利も含まれる。まさに中山巧者といえる活躍を見せており、引き続き好勝負になる。