･前走海外組とG1勝ち馬をのぞく、前走ローズS＆クイーンS未出走馬
※京都過去10年[0-0-3-85]
●2011年該当馬→アカンサス(4着)、デルマドゥルガー(6着)、リトルダーリン(8着)、マイネソルシエール(9着)、フレンチボウ(11着)、レッドエレンシア(12着)、スピードリッパー(13着)、カルマート(14着)、ゼフィランサス(16着)、ピュアブリーゼ(17着)、メモリアルイヤー(18着)
○2012年該当馬→アロマティコ、ブリッジクライム、ハワイアンウインド、チェリーメドゥーサ、ダイワズーム、ハナズゴール、サンシャイン、アイスフォーリス、メイショウスザンナ、オメガハートランド

･前走で重賞以外に出走していた馬
※京都過去10年[0-0-2-63]
●2011年該当馬→アカンサス(4着)、デルマドゥルガー(6着)、リトルダーリン(8着)、マイネソルシエール(9着)、フレンチボウ(11着)、レッドエレンシア(12着)、スピードリッパー(13着)、カルマート(14着)、ゼフィランサス(16着)、ピュアブリーゼ(17着)、メモリアルイヤー(18着)
○2012年該当馬→アロマティコ、ブリッジクライム、ハワイアンウインド、チェリーメドゥーサ、ダイワズーム、アイスフォーリス、メイショウスザンナ、オメガハートランド

･前走、重賞に5番人気以下で出走して6着以下だった馬
※京都過去10年[0-0-1-35]
●2011年該当馬→リヴァーレ(5着)
○2012年該当馬→サンシャイン、サトノジョリー

･前走海外組をのぞく、騎手が乗り替わりとなる前走4番人気以下馬
※京都過去10年[0-0-3-49]
●2011年該当馬→デルマドゥルガー(6着)、マイネソルシエール(9着)、フレンチボウ(11着)、レッドエレンシア(12着)、マイネイサベル(15着)
○2012年該当馬→チェリーメドゥーサ、キャトルフィーユ、サンシャイン、メイショウスザンナ、サトノジョリー

･ローズS勝ち馬とG1馬をのぞく、ノーザンダンサー系種牡馬の産駒
※京都過去10年[0-0-1-36]
●2011年該当馬→リヴァーレ(5着)、フレンチボウ(11着)、スピードリッパー(13着)、ゼフィランサス(16着)
○2012年該当馬→アイムユアーズ

･G1勝ち馬をのぞく、ロベルト系種牡馬の産駒
※京都過去10年[0-0-1-9]
●2011年該当馬→カルマート(14着)
○2012年該当馬→ミッドサマーフェア

2011年残った馬→アヴェンチュラ、キョウワジャンヌ、ホエールキャプチャ、マルセリーナ、エリンコート

【2011年結果】
1着：アヴェンチュラ(○)
2着：キョウワジャンヌ(○)
3着：ホエールキャプチャ(○)

2012年残った馬→ヴィルシーナ、ラスヴェンチュラス、トーセンベニザクラ、ジェンティルドンナ

2012年下半期[星取り表]：●●●○●○●●●●●△○○●

井崎：惜しくも3連勝はならずかあ……いやあ、惜しいね！

須田：ジャスタウェイとタッチミーノットを「枠番」なんてアテにならないネタで消しておいて、何を言ってるんですか。まったく、カケラほども惜しくないです！！

井崎：カレンブラックヒルがいい勝ち方をしたんだから、そう怒らなくてもいいじゃないか(笑)。かなり味のある内容だったし、これからが楽しみなんじゃない？

須田：……さては、先週のハズレごまかそうとしてますね？

井崎：いやいや、素直に祝いの言葉をお伝えしただけだよ(笑)。こっちも破竹の5連勝といきたかったんだけど、なかなかうまくいかないねえ。

須田：残念ながら「黒星の5連発」は、すでに記録されてるんですけどね(笑)。ま、改めて今週の秋華賞から5連勝を目指してくださいよ。自信、ありそうじゃないですか？

井崎：うん、正直なところ、当てるだけならものすごく簡単だと思う。春からの勢力図に変化がまったく見られないんだから、素直にジェンティルドンナでいいんじゃない？

須田：まあ、ローズSをあの内容で勝たれてしまうと、刃向かいようがないのは事実ですな。直線の短い内回りコースにも、ちゃんと適応できてしまうでしょうし。

井崎：そうなんだよな。オークスみたいな圧勝はさすがにないと思うんだけど、よほどの不利でもないかぎり、負ける気もしない。だから、相手探しのレースだと思うぞ。

須田：それにしても、消去ネタをくぐり抜けた馬が4頭だけとは、けっこう絞り込みましたね。ジェンティルドンナが軸とはいえ、相手3頭で大丈夫ですか？

井崎：だって、ヴィルシーナを消せるネタがない以上は、徹底的に絞り込むしかないよ。だって相手3頭でも、馬連や馬単はトリガミになる危険性が高いんだからさ。

須田：ローズSみたいに馬連170円だと、打つ手ナシですからねえ。いっそのこと、今週は馬単と馬連を買わずに、3連単と3連複だけで勝負するという手もあるかと。

井崎：そうだねえ。あとは、何かコレといった穴馬がいれば、ジェンティルドンナとの2頭軸っていうのも悪くないよな。そんな馬、見当たらなかったけどさ(笑)。

須田：ローズSの上位馬しか残ってないんですから、そりゃそうなりますよ。じゃあ、消去ネタからの見解としては「徹底的に堅い」でよろしいですかね？

井崎：そうなっちゃうね。禁断の血統ネタまで持ち出して消したアイムユアーズとミッドサマーフェアに関しては、来る気がしなくもないんだけどなあ。

須田：とはいえ、その2頭もソコソコ人気でしょうから、押さえたら余計にトリガミ率が上がっちゃいますよ。ここは潔く、この4頭で勝負していただきましょう。

井崎：……いまふと気付いたんだけどさ、今年の中央平地G1を1番人気で勝ったのって、カレンブラックヒルとオルフェーヴルだけ、だよな？

須田：12戦2勝で、しかも信頼度が高いはずの「単勝オッズ2.9倍以下馬」が全滅と絶不調ですよ。そういう意味でも、どういう結果が出るのかじつに楽しみですな(笑)。

　○ジェンティルドンナは牝馬三冠のなかでは秋華賞が一番条件としては合っているし、前走で前受けの競馬もリハーサル済みで、死角はほとんどないと言っていい。これを負かすとしたら瞬発力や機動力だけでは無理で、追い比べで持続力や底力で競り勝つしかないと思う。

　そしてそれが可能なのは、“キングジョージ”連覇の名牝ダーリアにさかのぼる底力溢れる牝系で、大一番に強いステイゴールド産駒の◎アイスフォーリスだけだろう。この馬もピッチ走法で東京より内回り向きだし、松岡の強気の逃げ宣言に賭けてみたい。

　過去10年で5頭の勝ち馬が「調教本数多い」調教タイプに該当している秋華賞。牝馬G1ではありますが、淀みないペースで流れると最後の直線では運動量が重要になる、そんな調教適性のレースだと思います。その5頭の中に11番人気で優勝したブラックエンブレム(2008年)がいるんですから、三冠を阻止するとすれば、この調教タイプしかないと思います。

　調教タイプで絞ってみても、意外に頭数は残ります。その中から◎アロマティコを選択したのは、中2週で4本の標準多め併用でありながら、飼葉食いが全く落ちず、この短期間にもぐんぐんと成長しているから。担当する野口陽介調教助手は「中間は攻めているので、飼葉の量も増やしているんですが、それをしっかり食べてくれますからね」とその成長ぶりに目を細めます。とにかく今の逞しさなら今まで以上に安定した末脚を発揮できる、厳しい流れになれば、調教量を武器により強い競馬ができる、そんなイメージで本命を打ちました。

　もちろん○ジェンティルドンナには隙はなさそうです。この中間も標準量の調教量を消化。石坂正厩舎の勝負調教である、坂路追い切り1F12.5秒の数字は楽にクリアして1F12.1秒。だからといって全体の時計が遅くなるわけでもなく、これまでのレース同様に力が発揮できる状態です。

　栗東に滞在した美浦所属馬にはみな印を打ちましたが、なかでも気になったのが☆ブリッジクライム。栗東入厩当初に比べると、馬体がしっかりし、追い切りでも攻めてきました。その分、追い切り後はカリカリしたところもあるようですが、魅力はたっぷり。

　なお、買い目の金額につきましては「10000円上限」というNo.1予想でのルールがあるため、単勝、複勝、馬連の部分が極端に金額が低くなっています。これは『競馬予想TV!』で公開している買い目と同じ券種(3連単、3連複)を入れたためであり、競馬予想TV!では10000円を超えた総投資額になっています。あらかじめご了承ください。

1.ヴィルシーナ
今回：標準多め坂路
前回：標準坂路主体

2.アロマティコ
今回：標準多め併用
前回：馬ナリ平均坂路

3.ブリッジクライム
今回：標準坂路
前回：馬ナリ平均坂路

4.ハワイアンウインド
今回：標準多め坂路
前回：標準坂路

5.ラスヴェンチュラス
今回：標準坂路
前回：標準坂路主体

6.チェリーメドゥーサ
今回：馬ナリ平均併用
前回：標準坂路主体

7.トーセンベニザクラ
今回：標準トラック主体
前回：標準少めトラック主体

8.キャトルフィーユ
今回：標準多め坂路
前回：標準少め併用

9.ダイワズーム
今回：乗込坂路
前回：標準少め併用

10.ハナズゴール
今回：標準坂路
前回：軽目坂路

11.サンシャイン
今回：標準坂路
前回：標準多め坂路

12.アイスフォーリス
今回：標準トラック
前回：標準トラック

13.メイショウスザンナ
今回：標準トラック主体
前回：標準少めトラック主体

14.ジェンティルドンナ
今回：一杯平均坂路
前回：標準坂路

15.ミッドサマーフェア
今回：標準坂路
前回：軽目トラック

16.サトノジョリー
今回：乗込併用
前回：標準多め坂路

17.アイムユアーズ
今回：標準併用
前回：標準少めトラック

18.オメガハートランド
今回：標準併用
前回：標準併用

　ニ冠馬ジェンティルドンナがどんな強い勝ち方をするかに注目を集める秋華賞。ジェンティルドンナはオークスの時点で、秋華賞決着レベルの指数‐21(1600万下通用級)を単独でマークしました。よほど急成長した馬がいない限りは負けないでしょう。休養明けのローズSで好走しているようだと極端に反動が出る可能性もありますが、09年の秋華賞馬レッドディザイアのようにオークスから適度に指数を下げています。強いて弱点を挙げれば、優等生的な勝ち方ではなく力任せの勝ち方をしているところですが、アクシデントがなければ勝ち負けが濃厚でしょう。したがて同馬を◎とします。

　〇は桜花賞、オークス、ローズSの2着馬ヴィルシーナ。オークスは標準ペースの桜花賞、ハイペースのオークス、スローペースのローズSとどのペースでも同馬が2着していることを考えると、クラッシック戦線を使われている馬ではジェンティルドンナ、離れてヴィルシーナの図式は簡単には覆らないでしょう。

　▲は休養明けの西海賞でメンバー最速の脚を使って古馬を一蹴したアロマティコ。次走1600万下のムーンライトHでは1番人気に支持されるも3着に惜敗。しかし遅い流れを出走メンバー最速の脚で追い込んでおり、負けながらも潜在能力の高さはアピールしました。前走のムーンライトHは1600万下としては決着指数が‐14と低いものでしたが、前走からいくらか成長力を見せれば秋華賞でも通用するでしょう。秘めた瞬発力は相当なものです。

　過去16回から、■消える馬・□残る馬をチェック。

■アイスフォーリス…芝を3回以上走って1勝以下は、前走芝のOP戦連対・重賞戦3着内好走馬を除き[0-0-0-46]

■アロマティコ…前走条件戦敗退・OP戦連対外は[0-0-0-35]

■オメガハートランド…前2走「オークス→9月以降の1800m以上芝」のローテで、ともに0秒4以上敗退は[0-0-0-34]

■キャトルフィーユ…1800、2000m合わせて4回以上走って1勝以下は、前4走内に1800m以上の芝G3戦1着orG2戦0秒2差内好走ある馬を除き[0-0-0-31]

■サトノジョリー…前走G2ローズS良・稍重で6着以下かつ0秒6(約3馬身)以上敗退は、前3走内にG1戦連対ある馬を除き[0-0-0-36]

■サンシャイン…4か月以上休養馬は[3-0-2-30]。このうち、前走オークス5着内or前2走内にG1戦連対・G2戦1着ある馬を除くと[0-0-0-23]

■ダイワズーム…前走OP紫苑S連対外は[0-0-0-24]

■チェリーメドゥーサ…前3走内に芝良馬場で5人気以下かつ10着以下大敗がある馬は、前3走内にG1戦連対orG2戦1着好走がある馬を除き[0-0-0-46]

■トーセンベニザクラ…良・稍重のオークスで10着以下かつ1秒以上惨敗馬は[0-0-0-41]。このうち、前走重賞3着内好走馬が6頭もいたが本番で馬券にからまず。この項はミッドサマーにも該当

■ハナズゴール…キャリア7戦以上で1800m以上戦3着内好走がない馬は、前2走内にG2戦連対orG1戦5着内好走がある馬を除き[0-0-0-27]

■ブリッジクライム…前2走内に条件戦で斤量52キロ以下敗退or53キロ6着以下がある馬は、前走芝重賞戦3着内の好走馬を除き[0-0-1-31]

■ミッドサマーフェア…芝で連対外が5回以上ある馬は、前2走内にG1戦5着内好走ある馬や前走1800m以上の芝G2・G3戦斤量52キロ以上3着内or芝OP戦斤量52キロ以上1着or芝条件戦(1000万以上)斤量53キロ以上で1馬身以上1着ある馬を除き[0-0-0-69]

■メイショウスザンナ…キャリア8戦以上で前4走内に重賞戦1着歴がなく、前走芝で10着以下大敗は[0-0-0-16]

■ラスヴェンチュラス…右芝を3回以上走って1勝以下は、前走芝重賞戦0秒2差内の好走馬を除き[0-0-0-77]。H12年オークス馬シルクプリマドンナ(右芝[0-1-1-1]、前走ローズS0秒3差4着)が1人気10着、H20年桜花賞・オークス2着馬エフティマイア(右芝[1-1-0-4]、前走クイーンS0秒4差5着)3人気5着などの人気馬も敗退

□ジェンティルドンナ…5勝以上かつ着外(4着以下)が1回以下は[4-2-2-0]。また、牝馬三冠が整備されたS52年以降、オークス1着馬の秋華賞(H7年までは3歳限定のエリザベス女王杯)成績は[5-4-3-15]

　このうち、オークスの走破時計が同年のダービー(不良馬場除く)を上回っていた馬や遅くても1秒未満差内だった馬は[3-1-1-4]。さらに、このうち、芝4勝以上かつ着外2回以下馬は[3-1-0-0]。ジェンティルは、ディープブリランテのダービー時計を0秒2上回っており、芝5勝・着外1回。限りなく三冠戴冠に近い。

□ヴィルシーナ…オークス2着馬は[3-1-2-8]。連対した4頭は、前走ローズS1着or負けても0秒1差内の僅差だった馬。ヴィルシーナは前走ローズS0秒2差だが、着外なしの安定感を買う

□ハワイアンウインド…前走条件戦(500万除く)使用馬は[1-1-1-32]

このうち、
(a)前走1600m以下戦やダート戦使用馬は×
(b)前走連対外は×
(c)前3走内に芝良500万敗退or芝良1000万6着以下ある馬は×
(d)2カ月以上休養馬は×

以上の4項目クリアは[1-1-0-6]。
さらに、このうち、

(e)1800m以上で3着内が3回以上
(f)京都or阪神芝コース経験あり

以上の2項目を満たしていた馬は[1-1-0-2]で、着外2頭のうち、H15年7人気メイショウバトラー(前走阪神2000mハナ差1着)が勝ち馬から0秒4差7着、H20年13人気ブライティアパルス(前走阪神1800mクビ差1着)が勝ち馬から0秒2差4着と好走しており、複勝圏内に押さえたいパターン。

□アイムユアーズ…1800m戦1勝以下かつ2000m以上戦3着内好走がない馬は、前2走内に芝のG1戦3着内orG2戦連対orG3戦1馬身以上1着ある馬を除き[0-1-5-97]。H9年オークス4着・前走G3クイーンSクビ差1着のプロモーション12着、H15年前走G3クイーンSクビ差1着のオースミハルカ6着などが距離実績不足で敗退。

　指数的に見ると、ジェンティルドンナが桜花賞でマークした｢108｣がこのメンバーTOPで、夏の重賞でこれに匹敵した数値をマークした馬がいるが、抜いていないのが実情で、マークした時期とコースを考えれば、ジェンティルドンナ1強ムードでしょうがないのが実情。

　ただし、明確な逃げ馬不在のメンバー構成がポイントで、前走のローズSでジェンティルドンナの後ろの位置取りという、明らかな試し乗りだったヴィルシーナが最内枠を引いて、そのジェンティルドンナが前走で今回を見据えた先行策を演じている。ジェンティルドンナより後ろの位置取りではノーチャンスという心理が他馬に働くのであれば、世間のスロームードのとは逆に、中盤以降が厳しい流れになる持久力勝負になると掛けたい。

　本命はトーセンベニザクラ。小回りの持久力勝負を想定しているだけに、前走のローズSはコーナー2回の外回りで超スローという、まさに真逆の適性を求められたレース。後方一気で脚を余す形で5着に敗れているが、勝ったジェンティルドンナより高い指数をマークしており、指数的には及第点な内容。過去の指数動向を見ると、中盤が緩まない持久力勝負への適性は高く、超ハイペースを先行したオークスをノーカウントにすれば、春の既成勢力と遜色ない能力の持ち主。前走の競馬から差しに徹するのが見えているだけに、ペース待ちではあるが嵌れば馬券圏内に好走しても驚かない。

4番：馬場合いそう。
5番：グンと良くなっている。条件も大きく好転。
14番：絞れた。これなら先行できるし、勝てそう。

【オルフェーヴル級】ジェンティルドンナは、牡馬も交えた、3歳世代の頂点に立つ最強馬。現役最強馬オルフェーヴルに、迫ろうかという破壊力の持ち主だ。根拠となるのは、本年のオークス。2分23秒8は、従来の記録を1秒7超。翌週のダービーを0秒2上回っていたばかりか、ゴール板が近づくにつれグングンと加速力を増し、後続には容赦のない5馬身差圧勝。自らの力でレコード勝ちをもぎ取っている。前哨戦のローズSは、内回り2000mの秋華賞の舞台を想定して、二番手の積極策。直線入り口で抜け出したときのレースラップは、なんと10秒4の鋭さ。鞍上の岩田も自在の脚を手の内に入れた。三冠達成は濃厚、大勢は2着争い。ヴィルシーナは、桜花賞が0秒1差の2着。オークスも厳しい競馬を2着に踏ん張った。前哨戦のローズSも、本命馬に先手を許し、深追いを避け2着に甘んじたが、本番は早仕掛けを厭うことなく全力で勝ちに来る。しかし、勝ちに逸れば隙も生まれる。春とは別路線の直線強襲型の台頭を許すシーンも頭に入れておきたい。浮上するのはハワイアンウインド。二走前の国東特別では、イタリアンレッドが保持する記録を0秒1更新する1分57秒2のレコードをマーク。前崩れ型の平均ペースに恵まれたとはいえ、5?9Fにかけ、11秒台のラップが5連続。この国東特別で、秋華賞の穴馬にと温めてきた。鞍上は、一発屋のピンナだ(ポカもあるが)。アイムユアーズは古馬相手のクイーンSを完勝。桜花賞3着、オークス4着時より、心身共に確実にスケールアップを果たしている。今なら2000mもOK。同レース3着のミッドサマーフェアも、輸送をクリアできれば上位争い必至。連穴はアロマティコ。西海賞・11秒6-11秒2-11秒2という加速ラップは、一角崩し圏内。二着争いは、ひと波乱あり。

各馬の上昇度・脚質・騎手・調教師・血統データを「先週最も儲かった」設定で解析。導き出された4頭の馬単・3連単ボックスで勝負！

なお、プレミアムサービス(※)にご登録されますと、中央競馬全レースで、上昇度・脚質・騎手・調教師・血統の項目を自由にカスタマイズして予想することができます。各レース情報ページの予想タブから「CP予想」にお進みいただき、ご利用ください。

※netkeiba.comのスマートフォン版・競馬総合チャンネルでは、プレミアムコースにご登録されますとご利用頂けます。

【相手探し】春2冠馬ジェンティルドンナが主役を務める。秋初戦のローズSは、正攻法の競馬で着差以上に強い競馬。死角らしい死角はなく、史上4頭目の牝馬3冠を達成する。ヴィルシーナは桜花賞、オークス、ローズSとジェンティルドンナの2着。レースぶりも安定しており、今回も上位争い。アイムユアーズは軽量52キロとはいえ、クイーンSで古馬を撃破。この馬も大崩れもない。ハナズゴールは決め手が生きる展開なら。アイスフォーリス、キャトルフィーユ、ミッドサマーフェアを押さえる。

　◎ジェンティルドンナは「ディープインパクト×ベルトリーニ」という組み合わせで、母ドナブリーニはイギリスのG1ウィナー。全姉ドナウブルーも重賞を2勝している。ダンジグ系のパワーと持続力、父ディープインパクトの柔らかさと瞬発力が融合した傑作で、現3歳世代では牡馬を含めてトップに立とうかという存在。同世代の牝馬に負ける可能性はきわめて低い。馬群に閉じ込められることだけが怖かったが、外枠を引いたのでその不安はなく、好位の外目に付けられれば結果はおのずとついてくる。ヴィルシーナ、アイムユアーズの実力馬2頭に、小回り実績があり前走不利があったトーセンベニザクラ、マイペースに持ち込める可能性があるキャトルフィーユ、ペースが速くなった際の持続力勝負で怖いアイスフォーリスが相手。

　桜花賞→オークス→ローズSは、直結コースで行われた重賞。その3レースすべてが、1着○ジェンティルドンナ、2着△ヴィルシーナとなり、2頭は「適性×能力」が抜けている。今回も人気を集めるが、馬券になる可能性は高い。ローズSで、この2頭に敗れた馬の逆転は考えにくく、穴馬にはローズS以外の路線から挑戦する馬を推奨する。

　◎アロマティコは、春の実績馬(今走の人気馬)と初対戦になる夏の上り馬。新鮮さという意味からも、大穴としての魅力がある。アロマティコは、今回と同コースの矢車賞(500万下)を勝利している。また、西海賞では古馬相手に1000万クラスを勝ち上がった。スタートで出遅れることが原因で出世は遅れたが、京都芝2000mと小倉芝1800mを勝ったように、小回りコースの追込で結果を残している。上がり最速タイムを出すことの多い馬、GIの厳しい流れで後ろの馬にチャンスがでれば一発ある。

　▲アイムユアーズは、直結コースの札幌芝1800mで施行された重賞、クイーンSを制した。クイーンSの勝ち馬は、2年連続で秋華賞の馬券になっている。昨年はクイーンSを勝ったアヴェンチュラが秋華賞1着、一昨年はアプリコットフィズが秋華賞3着になった。クイーンSは直結コースで行われ、しかも古馬相手の重賞となるため、そこでの勝利は高く評価できる。