【クラシックとのキズナ】キズナの半姉は、桜花賞・秋華賞・エリザベス女王杯と、三つのGIタイトルを手にしたファレノプシス。一族には、ビワハヤヒデ、ナリタブライアンも連なる、ご存じの名血。その血統の意味を、まずは新馬戦で披露。典型的なスローの上がり勝負とはいえ、11秒8―11秒3―11秒1(3Fは34秒2)というレースラップを、楽々と上回る33秒8。ソツのない立ち回り、ゴール板が近づくに連れ加速力を増す末脚といい、クラシックを臨める器であることを、数値でも示している。トーセンパワフルとの追い比べで、現状での立ち位置を確認。ちなみにそのパワフル。萩Sでギチギチに仕上げたかにみえたが、中間の稽古をみると、前走を叩いたことでガス抜きができた?。一角崩しはサトノジェミニ。新潟戦は、上がり云々ほど鮮烈さを感じなかったが、稽古は破格。単穴には押さえておいたほうがいい。カラフルブラッサムは、明らかに中距離型の牝馬。ここで上位争いに食い込めると、遥かオークスがチラリと視界に。

　以前本欄でミルコ・デムーロ騎手が京都芝外回りコースに強いという話を書いたが、もうひとつ、こちらはデータではなく競馬に直接接している人から聞くのが「同じ馬に2度目に乗るときに強い」という話である。

　データで確認してみると、乗り替わり時(ただしこれはテン乗りに限らず、以前に乗ったことのある馬も含む)の連対率が27.3％なのに対し、継続騎乗時は33.7％。「他の騎手→デムーロ→デムーロ」となった３走目は34.4％で複勝回収率が92％(芝は100％)。これだけデムーロの上手さが認知されていてこの回収率というのは、やはり一定の価値が見出せる。

　ここは◎デムーロ2戦目のガムザッティ。○キズナも大崩れはないだろうから、3連複軸2頭の相手3頭で馬券を組み立てる。

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【小波乱】トーセンパワフルは全兄に09年ダービー馬ロジユニヴァースがいる良血馬。前走は正攻法の競馬で2着を確保しており、自己条件なら最有力とみる。キズナも半姉にGI3勝ファレノプシスがいる血統馬。初戦はディープインパクト産駒らしいバネの利いた走りを見せており、まだまだ良化の余地もありそうだ。サトノジェミニも競馬センスがいい。新潟2歳S5着のカラフルブラッサムに、ガムザッティ、ダンツクロノスを押さえる。