◎は母の力馬っぽさも出た走りで急坂小回りの2000mがベストだと書いてきたし、だから有馬記念や宝塚記念で重い印を入れてきた。休み明けは1、2、5着で、2着はトーセンジョーダンと叩き合ったアイルランドT。5着は昨秋の天皇賞、気性的にも鉄砲はきく。

　☆もクロフネ牝系のパワーで捲る脚質で急坂小回り2000mはベスト、馬群を嫌うのでウィリアムズなら逃げもあるか。

　阪神芝2000mで行われる鳴尾記念。この条件に適した調教というのは重要なファクターになりますが、この時期に行われる阪神芝2000m重賞と言えば、マーメイドS。ただあちらは牝馬限定戦ですし、今年に限っては個々の調教内容を評価していこうと思います。

　そうなると、先週発売された新書から「二ノ宮敬宇厩舎の勝負調教」である標準多めトラックの最終追い切り南Wに該当した◎ナカヤマナイトを中心にしたいところ。最終追い切りはアクシオンとの併せ馬でしたが、最終的には同入。ただ相手は一杯に追って、こちらは馬なり。明らかに手応え優勢の動きができたことは高く評価できます。

　○トゥザグローリーは「池江泰寿厩舎の勝負調教」である、最終追い切り一杯に追って併せ先着に該当。ただこの調教内容で中山記念惨敗の経験があり、馬場が原因だったとしても、少し冷静に評価してみました。

　▲アーネストリーは1週前追い切りが抜群。ただその分、最終追い切りのラストでヨレたシーンがなんだか気になります。これを叩いて、本数強化で宝塚記念。そんなイメージでの3番手です。

　☆ショウナンマイティは鳴尾記念、大阪杯時のように、最終追い切りで速い時計を出さなかった点をマイナス評価としました。

1.アーネストリー
今回:標準坂路
前回:標準坂路

2.ロードニュースター
今回:標準坂路
前回:標準坂路

3.ナカヤマナイト
今回:標準多めトラック
前回:標準トラック

4.スマートギア
今回:馬ナリ平均坂路
前回:標準坂路

5.アドマイヤメジャー
今回:標準多め併用
前回:標準坂路主体

6.トーセンラー
今回:標準多め併用
前回:標準多め併用

7.イケトップガン
今回:馬ナリ平均トラック
前回:標準トラック主体

8.ショウナンマイティ
今回:標準併用
前回:標準坂路主体

9.ダンツホウテイ
今回:急仕上げトラック
前回:標準少めトラック

10.トゥザグローリー
今回:標準多め坂路主体
前回:標準多め併用

1番：マズマズ仕上がる。
8番：馬体本格化。展開だけ。
10番：デキ良いし、前付けすれば勝てそう。

【上昇一途】ショウナンマイティが完成のときを迎えた。前走の大阪杯は、春の天皇賞のステップレースとして知られるGII。中山金杯・中山記念を連勝して勢いに乗るフェデラリストや、GI馬も3頭参戦。時計のかかる馬場コンディションのため、走破タイムは平凡だったが、骨のあるメンバーが揃っていた。レースは前半1000m通過が65秒2という超スローの前残り。ラップを奪ったトーセンジョーダン、それをマークするフェデラリストによる、先行二騎のマッチレースの様相を呈していたが、だしぬけというよりは、次元の違う脚色で外一気。上がり馬・GI馬たちを1馬身余に封印し、目下の充実振りを示して見せた。実績のない57キロだけが少し心配だが、GIの安田記念も視野に入れており出走態勢は万全。重賞連覇で次走の宝塚記念に備えたい。前回の阪神開催は展開だけではなく重い芝に決め手を削がれた馬も多かったが、ナカヤマナイトもその一頭。昨年の皐月賞4着・ダービー6着のポテンシャルを、良馬場の決め手勝負で今一度見直してみたい。まだ完璧な造りとはいえないが、トゥザグローリーはGII3勝の実力馬。昨年の秋の天皇賞・2000mを1分56秒7で走破。距離や時計勝負にも、ある程度自在に対応できる。アーネストリーは、昨年の宝塚記念をレコードで制覇。今年も宝塚に向け、前回の大阪杯がホップなら、今回の鳴尾記念はステップ。本来の積極策、地力勝負に打って出るハズだ。順調さなら新潟大賞典2着のダンツホウテイ。中日新聞杯優勝のスマートギアの巻き返しを連下に警戒。

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【上位拮抗】大阪杯で大外一気を決めたショウナンマイティが一歩リード。前走は超スローの中、最後方から直線だけで突き抜けて、素質開花をアピールした。安田記念を除外になっての参戦だが、前回と同舞台で不安はない。昨年の宝塚記念馬アーネストリーが相手筆頭。前走(6着)は久々で良化途上だった。叩き2走目で変わり身に注意。同5着のナカヤマナイトも叩いた効果で前進を見込む。巻き返しを図るトゥザグローリーに、スマートギア、ダンツホウテイ、トーセンラーも圏内。

　◎ショウナンマイティは「マンハッタンカフェ×ストームキャット」という組み合わせ。母方にストームキャットを入れてリボー系のクロスを作るという配合パターンは、昨年のフラワーCを勝ち、桜花賞でも3着と健闘したトレンドハンターに似ている。晩成型のアレッジドをクロスさせているせいか本格化するまでにやや手間取ったが、前走のレースぶりを見ると一皮むけたとみていいだろう。前走と同じコースなら負ける要素は少なく、安田記念に出られなかった無念をしっかり晴らすだろう。