･前走で1秒以上の着差をつけられて負けていた馬
※東京過去10年[0-0-2-53]
●2012年該当馬→オセアニアボス（8着）、キングストリート（14着）、サンライズベガ（16着）、アクシオン（17着）
○2013年該当馬→アカンサス、ドリームバスケット、スズジュピター

･前走が4番人気以下かつ5着以下だった馬
※東京過去10年[0-1-4-98]
●2012年該当馬→マイネルスターリー（3着）、セイクレットレーヴ（4着）、レッドデイヴィス（6着）、オセアニアボス（8着）、ヤマカツハクリュウ（10着）、レディアルバローザ（12着）、トップゾーン（13着）、キングストリート（14着）、ダノンスパシーバ（15着）、サンライズベガ（16着）、アクシオン（17着）
○2013年該当馬→アカンサス、サクラアルディート、ドリームバスケット、ファイナルフォーム、スズジュピター、シルクアーネスト

･前走連対馬をのぞく、中9週以上の出走間隔となる馬
※東京過去10年[0-0-1-31]
●2012年該当馬→ダイワファルコン（9着）、サンライズベガ（16着）、アクシオン（17着）
○2013年該当馬→ドリームバスケット、ジャスタウェイ

･前走6番人気以下の6歳以上馬
※東京過去10年[0-0-4-61]
●2012年該当馬→マイネルスターリー（3着）、オセアニアボス（8着）、トップゾーン（13着）、キングストリート（14着）、サンライズベガ（16着）、アクシオン（17着）、レッツゴーキリシマ（18着）
○2013年該当馬→セイウンジャガーズ、タムロスカイ、スズジュピター、シルクアーネスト

2012年残った馬→トーセンレーヴ、ダノンシャーク、シルクアーネスト、メイショウカンパク、モンテエン

【2012年結果】
1着：トーセンレーヴ（○）
2着：ダノンシャーク（○）
3着：マイネルスターリー（×）

2013年残った馬→サンレイレーザー、リルダヴァル、クラレント、アドマイヤタイシ、サトノアポロ

2013年上半期[星取り表]：●◎●○○●◎●●◎●●●●△●◎●●●△●

須田：ロードカナロアがマイルでもその強さを見せつけた、先週の安田記念。そして井崎センセイの消去法予想はといえば……ロードカナロア「消し」でまたしても黒星です！

井崎：うーん、さっぱり調子が上がってこないな。これはいわゆるアレだ、スランプってヤツじゃないのかね？

須田：センセイ、辞書によればスランプとは「実力が発揮できず、成績などが一時的に落ち込んでいる状態」を指すそうでして。となると、残念ながら該当はしないかと！

井崎：なるほど、一時的にではなく延々と落ち込みっぱなしの場合はスランプとは言わないんだな……って、そんなツッコミはいらないよ！　スランプってことにしようよ！

須田：そんな言葉でアッサリ片付けていただいては困りますからねえ。下半期へ向けて、もっと反省していただかないと困るワケですよ、こちらも。

井崎：上半期も、今週を含めてたったの3週かあ。序盤は妙に調子が良かったんだけど、3月くらいから暗黒期に突入して、そのまんま来ちゃったもんなあ（笑）。

須田：たまに万馬券を当ててるのが救いではありますが、回収率なんて怖くて出せたモンじゃありませんからね。せめて最後に、白星のひとつやふたつはお願いします。

井崎：あ、でも今週はけっこう自信あるんだよ。エプソムCって、来る馬と来ない馬のパターンがハッキリしてる、消去法向きのレースだからね。

須田：確かに、6歳以上馬が明らかに弱かったり、大敗からの巻き返しがきかなかったりと、傾向がつかみやすいレースではありますよね。

井崎：そうなんだよ。二番目にあげた「前走が4番人気以下かつ5着以下だった馬」という消去ネタに該当しないことが、勝ち負けする上での必要条件と言えるだろうしさ。

須田：でも、ファイナルフォームの「消し」って、ちょっと怖くないですかね？　けっこう人気になるでしょうし、実績的にも巻き返しがあっておかしくないですよ？

井崎：しかも堀厩舎で戸崎ジョッキー騎乗となると、ソコソコ人気にもなるか。でも、連対例がほとんどない出走パターンではあるワケで、やっぱり手を出しづらいよ。

須田：あとは、ローテネタで消されているジャスタウェイも気になるところ。アテにしづらいタイプではありますが、毎日王冠で2着に来たコース実績もありますからねえ。

井崎：でも、このあたりを思い切って消していかないと、今度はトリガミとの戦いになっちゃうだろ？　欲しいのはあくまで白星なんだから、ガンガンいこうぜ！

須田：いまさら「いのちをだいじに」なんてコマンドを出されても困りますけどね（笑）。宝塚記念までに最低でも白星ひとつ、できればふたつはお願いしますよ！？

　明日の東京メインは、GIIIのエプソムCです。過去10年、1番人気が4勝、勝ち馬9頭までが5番人気以内という比較的堅実なレース。また、距離短縮組が6勝と好成績で、世代別でみると4歳馬が最多の6勝をマーク。これらを手掛かりに、上位人気馬を中心として手堅く馬券を取りたいと思います。

　今回、印は次のように打ちました。◎　3番　クラレント○　7番　アドマイヤタイシ▲　14番　サトノアポロ　△　8番　セイウンジャガーズ、9番ファイナルフォーム　本命のクラレントは、マイラーのイメージがすっかり定着してしまいましたが、東京コースは重賞2勝、GI・NHKマイルCでも3着と得意の舞台。1番人気、4歳馬が強いレースということで、ここはデータを信頼して軸に据えてみたいと思います。

　対抗のアドマイヤタイシは、GIII5戦連続2着という、ある意味珍記録をもつ馬。相手なりに走るところがあるようですが、このメンバーと持ち前の堅実さを考慮すれば、ここでも大崩れは考えづらいでしょう。

　3番手推奨のサトノアポロは、今春の中日新聞杯を制覇。距離短縮の馬が強いというデータを思えば、2,000mでの実績は頼もしいところです。土曜日のメインもシンボリクリスエス産駒が勝ちましたが、土日連続もあるかもしれません。

　△に2頭おさえるのは、穴めのところでセイウンジャガーズと、2番人気に支持されているファイナルフォーム。前者は前走、このレースと同じコースのOP特別で2着の実績のわりには人気薄。上位人気馬が強いレースですが、少し波乱要素も盛り込んでおきます。後者は、何と言っても勢いに乗る戸崎ジョッキーの手綱が魅力的。馬自身も3歳時のラジオNIKKEI賞勝ちや阪神C3着など、実力は決して侮れません。

　過去9年のエプソムC。1着馬の調教タイプを列記してみると、

2004年　乗込併用
2005年　乗込併用
2006年　乗込坂路主体
2007年　標準坂路
2008年　一杯平均併用
2009年　標準トラック
2010年　標準多め併用
2011年　標準トラック
2012年　標準多め坂路主体

　まずは調教本数の少ないタイプの優勝が皆無。馬券圏内という幅に広げても、過去6年18頭で、エーブチェアマンの2着しかないため、本数が少なければ、黙って無印。調教本数が多ければ、過去9年で5勝していますから、これは重要視。そして、6頭が該当している併用調教ももちろん重視します。

　◎サンレイレーザーは速い時計の追い切りをDPでこなし、15-15程度のキャンターを坂路で行うタイプ。調教適性はベスト。しかも、今年の出走馬では、本数多い併用調教がこの馬しかいません。最終追い切りの時計は前走時よりも少し遅くなりましたが、極端に遅くなったわけではないので、問題ありません。むしろ、前走後も豊富な調教量を保っているという点を評価したいと思います。

　○リルダヴァルは最終追い切り場所を坂路にして、成績が安定。今回も坂路で追い切られて、併せ馬の動きは上々。▲ファイナルフォームはトラック単一調教ですが、今回の調教内容が、ラジオNIKKEI賞1着時や富士S2着時と酷似。2011年に同厩舎ダークシャドウが同じ標準トラックで優勝している点から、評価すべきだと判断しました。

　本来、△クラレントはもっと高い評価をすべきだったのでしょうが、この馬の好走追い切りは最終追い切り併せ先着。今回は単走なので、その判断を迷いました。消すわけにもいかず、この印を打ったという感じ。△アドマイヤタイシは追い切りの動きだけ見ていると、ここも堅実に走りそう。あとは各厩舎の勝負調教に該当している、△ジャスタウェイ、△タムロスカイ、△サクラアルディートと一杯平均が不気味な△シルクアーネスト。

1.サンレイレーザー
今回：標準多め併用
前回：標準多め坂路主体

2.リルダヴァル
今回：標準多め坂路
前回：乗込坂路

3.クラレント
今回：標準多め坂路
前回：標準坂路

4.アカンサス
今回：標準少め併用
前回：馬ナリ平均坂路主体

5.サクラアルディート
今回：標準多め坂路
前回：標準坂路

6.ドリームバスケット
今回：標準トラック
前回：軽目トラック

7.アドマイヤタイシ
今回：標準多め坂路
前回：標準坂路

8.セイウンジャガーズ
今回：標準トラック
前回：馬ナリ平均トラック

9.ファイナルフォーム
今回：標準トラック
前回：標準併用

10.タムロスカイ
今回：標準坂路
前回：急仕上げ坂路

11.スズジュピター
今回：一杯平均トラック
前回：標準トラック

12.シルクアーネスト
今回：一杯平均トラック
前回：標準トラック

13.ジャスタウェイ
今回：標準多め坂路
前回：標準多め坂路

14.サトノアポロ
今回：標準トラック
前回：馬ナリ平均トラック

　エプソムCは安田記念を除外されたマイル路線馬vs秋のG1戦に向けて賞金加算を狙う中距離路線組の対戦図式となります。しかし、先日の安田記念ではスプリント路線のロードカナロアと、中距離路線のショウナンマイティがワン、ツーを決めたように、依然マイル路線の低調は否めません。よって、ここは中距離路線組を本命とするのが好ましいでしょう。

　◎は前々走から3Fの一気距離延長となった、東京芝1800mのメイSでいきなり2着と好走し、スプリント-マイル戦よりも中距離戦でこその馬であることを証明したセイウンジャガーズとします。セイウンジャガーズは昨年4月の高尾特別でオープン特別でも通用レベル指数で勝利しながら、その後なかなか勝ちきれなかったのが不思議ですが、その資質が中距離路線で開花したようです。

　○はメンバー中で唯一の重賞3勝馬クラレント。内2勝は東京の富士Sと東京新聞杯で挙げているように東京コースは得意。休養明けの前走マイラーズCは出遅れて能力を出し切れませんでしたが、それゆえに2戦目の上積みが見込めるでしょう。平均ペースで高いパワーポイント指数をマークしている点から、距離延長も問題なさそうです。

　▲は東京芝1800mの毎日王冠で2着のジャスタウェイ。今年、戦列復帰してからはイマイチな競馬が続いていますが、再び立て直しての東京芝1800mならば変わり身があっても不思議ではありません。

今開催のCコースは、例年のような内有利な馬場設定ではなく、むしろ外からの差しが決まる傾向が強い。典型的な逃げ馬不在ではあるが、上がり勝負で高指数をマークしてる馬を素直に狙いたい。

本命はシルクアーネスト。OP特別の前走は7着に凡走しているが、休み明けで、明らかに距離不足の1400mで、しかも先行馬がそのまま残る流れと、着順ほど悲観する内容ではない。指数的には平均ペース向きではあるが、他メンバーも相対的に持久力指向のタイプが多く、その意味では、2年連続でパンパン馬場の東京マイル戦で高指数をマークしている実績は見逃せない。

昨年の同レースは、前日の降雨で各馬が内を避ける展開のなか、外枠発走から直線で内に入れる競馬で5着に敗れているが、純粋な差し比べになりそうな今年こそチャンス大だろう。

【混戦】展開次第のところはあるもファイナルフォームは素質高い。コース替りプラスで巻き返し必至と見る。マイラーズC2着で力量アップ証明のサンレイレーザーは状態も良好。惜敗続きも底力確かなアドマイヤタイシも首位が狙える存在。東京得意のクラレントも差はなく争覇圏。サクラアルディートもそん色なくサトノアポロやジャスタウェイなども上位のチャンスは十分。

【蛯名のハート】サトノアポロは、GIIのAJCC4着に続き、中日新聞杯を1分59秒6でレコ勝ち。前走の新潟大賞典は、直線大きな不利を被り、ズルリと大きく後退するロスがありながら、諦めることなく4着に盛り返している。肉体だけでなく、ハートも強くなった。1800mは気持ち短いが、蛯名のファイトと総合力で、押し切るレベルに達している。逆転があればジャスタウェイ。毎日王冠の1分45秒0は、まだ色あせてはいない。天皇賞6着以降、中山金杯・京都記念など2000m超の距離を走り、蓄積疲労で中日新聞杯を惨敗したが、リフレッシュ効果で一変も十分。順調さならリルダヴァル。今、よほど体調がいいのだろう。ゴトゴト感がなくなり、鞍上のウィリアムズもレース運びは自由自在。都大路Sの完勝を信頼だ。57キロのぶん、惑星にとどめたが、アドマイヤタイシも、変な疲労さえなければ上位争い。ファイナルフォームは、きっかけさえ掴めば、一気に重賞の器。戸崎とのコンビで、ラジオNIKKEI賞完勝の星を残している。

各馬の上昇度・脚質・騎手・調教師・血統データを「先週最も儲かった」設定で解析。導き出された4頭の馬単・3連単ボックスで勝負！

なお、プレミアムサービス(※)にご登録されますと、中央競馬全レースで、上昇度・脚質・騎手・調教師・血統の項目を自由にカスタマイズして予想することができます。各レース情報ページの予想タブから「CP予想」にお進みいただき、ご利用ください。

※netkeiba.comのスマートフォン版・競馬総合チャンネルでは、プレミアムコースにご登録されますとご利用頂けます。

本命馬の見解:◎サンレイレーザーは、直結コースの京都芝1600m外で施行された清水S(1600万下)を勝ってオープン入り。そして京都芝1600m外のマイラーズCを8人気2着に激走した。昨年のエプソムCの勝ち馬は前々走で京都マイルのオープン特別を勝利、2着馬は前走のマイラーズCを連対していた。近走で京都マイルを激走した馬がエプソムCの馬券になっており、直結コースから京都マイル実績に注目する。

穴馬の見解:▲アドマイヤタイシは、5戦連続で重賞の2着を続けているが、そのなかに直結コース阪神芝1800mの朝日チャレンジC、直結コース中山芝2000mの中山金杯、直結コース中京芝2000mの中日新聞杯の連対が含まれる。直結コースの重賞で何度も連対しており、今回も好勝負になる。