・今回斤量減となる、前走5番人気以下かつ4着以下の馬
※中山過去10年[0-1-2-27]
●2012年該当馬→スピードリッパー(13着)、アニメイトバイオ(15着)
○2013年該当馬→エリンコート、トシザマキ

・距離短縮となる4歳馬
※中山過去10年[0-1-0-19]
●2012年該当馬→マイネイサベル(4着)、ホエールキャプチャ(5着)、スピードリッパー(13着)
○2013年該当馬→サンシャイン、アイスフォーリス

・前走でも1800m戦に出走して3着以下だった馬
※中山過去10年[0-1-1-18]
●2012年該当馬→ブロードストリート(7着)、カルマート(10着)、パールシャドウ(12着)
○2013年該当馬→ダイワズーム、トシザマキ

・前走、条件戦に5番人気以下で出走していた馬
※中山過去10年[0-0-0-13]
●2012年該当馬→該当なし
○2013年該当馬→クイーンリヴィエラ、アラフネ

・前走1400m以下戦出走馬
※中山過去10年[0-1-1-7]
●2012年該当馬→該当なし
○2013年該当馬→ニシノステディー、メイショウディム

・前走で1000万下のレースに出走していた馬
※中山過去10年[0-0-0-7]
●2012年該当馬→該当なし
○2013年該当馬→フェータルローズ、クイーンリヴィエラ

2012年残った馬→レディアルバローザ、オールザットジャズ、エオリアンハープ、コスモネモシン、アカンサス、アプリコットフィズ、ドナウブルー、イタリアンレッド、ダンスファンタジア

【2012年結果】
1着：レディアルバローザ(○)
2着：オールザットジャズ(○)
3着：エオリアンハープ(○)

2013年残った馬→フミノイマージン、スマートシルエット、オメガハートランド、マイネイサベル、アカンサス、オールザットジャズ

2013年上半期[星取り表]：●◎●○○●◎●●

須田：先週の弥生賞は、カミノタサハラもミヤジタイガもヌケで完膚無きまでにハズレ。星取り表にも黒星が目立ち始めましたが……そろそろ本領発揮ですか？

井崎：相変わらずキツいなあ(笑)。とはいえ、残した馬の最高着順がコディーノの3着では何も言い返せないか。うん、このあたりで何とか食い止めないとな！

須田：食い止めないと、ではなく「何が何でも食い止める」方向でお願いしますよ。井崎センセイの場合、このままズルズル連敗モードに入っちゃうと長いですからねえ……。

井崎：でも正直なところ、今週の中山牝馬Sは自信度低めなんだよなあ。来る馬、来ない馬のパターンが決まってなくて、狙いをさだめにくいというかさ。

須田：そりゃまあ、このところ荒れまくってるレースですからね。今年もめちゃくちゃ難解なメンツで、順当に決まるとはとても思えないですし。

井崎：まったく同感だね。人気を集めそうなフミノイマージンやマイネイサベルだって、そうアテにしやすいタイプじゃないしさ。本当に難しいレースだよ、コレは。

須田：そういう理由もあってか、今週の消去ネタは全体的に小粒ですよね。なんか、チマチマと消しているというか、思い切って消せてないというか。

井崎：素晴らしい洞察力だね(笑)。いやもう、まったくそのとおり。「絶対に消せる」と言い切れるパターンが、まったくといっていいほど見当たらないんだよ。

須田：確かに中山牝馬Sって、ハンデもローテも実績もおかまいなしに突っ込んで来ますからねえ。でも、何か指針となりそうな傾向くらいはあるんじゃないですか？

井崎：「前走GIII出走組が強い」とか「4歳馬が全体的に弱い」といった程度のフワッとしたものなら(笑)。いやもうホントに、言い切れるネタがないんだって！

須田：なんか、予期せぬネタ切れに陥って逆ギレする寿司屋みたいになってますよ(笑)。この調子だと、今週の的中はかなり期待薄みたいですなあ。

井崎：荒れまくってるレースなのに、残った馬が全体的に人気スジというのが、余計に自信度を低くさせてるんだよなあ。さすがにトリガミはないと思うけどさ。

須田：ま、延々とボヤいていても仕方ないですから、この6頭でキッチリ決まってくれるように祈りましょう。そもそも、センセイの自信度なんてアテになりませんし(笑)。

　過去5年間のこのレースで、3着に入った15頭のうち7頭までが2桁人気、1,2番人気は一度も馬券に絡んでいないという、大波乱の中山牝馬ステークス。まともに予想をしても埒のあかない感が強いレースですので、穴目の馬の中から少しでも買い材料がある馬をピックアップし、ボックスで買うという予想スタイルで挑んでみたいと思います。

　印の優劣が非常につけ難い一戦ですが、強いて本命を打つのは3番のフェータルローズです。逃げ馬不在のメンバーの中、近走で先行策をとっている本馬がスタートを決めて先頭に立つことができれば、最軽量50kgを生かして逃げ残る展開も十分あるのではないかと思われます。穴の江田昭男騎手にも期待します。

　続いて対抗は13番のアイスフォーリスです。近走は今ひとつのレースが続いていますが、クラシックではオークス3着をはじめそれなりの実績を残した馬。3走前、同じく中山のターコイズSでも8着ながらタイム差は0秒3と着順ほどではなく、名手横山騎手への乗り替わりもあいまって久々の激走があってもおかしくないでしょう。

　▲には最内1番枠のダイワズームを。前走・小倉大賞典では唯一の牝馬ながら勝ち馬から0秒4差の7着と健闘しています。同じ舞台で自身2勝目を挙げたデイジー賞でも1枠1番で勝利しており、コーナー4つの中山1,800mだけに最内枠を利して好走を期待します。

　以下、△には2頭、14番アカンサスと9番オメガハートランドをピックアップ。アカンサスはOP特別2勝、GIII福島牝馬S3着という実績の持ち主。オメガハートランドもオープンのターコイズSで2着しており、先月の洛陽Sを楽勝した勝ち馬のサウンドオブハートよりも速い上がりの脚を見せていますから、同馬にも期待できるでしょう。

　例によって大波乱となることを期待しつつ、ファンファーレを待ちたいと思います。

　中山芝1800mで行われた中山牝馬Sの近5年の馬券圏内馬15頭中、併用系統の調教タイプだった馬が10頭。ちなみに1着馬の調教タイプを列記してみると、

2007　一杯平均トラック
2008　標準多め併用
2009　標準多め併用
2010　馬ナリ平均坂路
2012　標準多め併用

　となり、やはり併用調教馬に適性が高いレースということになります。標準多め併用が出走していれば、迷うことなく一番手評価でよいレースなのですが、☆エリンコートのように、休養明けの標準多め併用は好走例がありません。無印というわけにはいきませんが、ローテーションから高い評価もできません。

　◎オメガハートランドは調教タイプが標準併用。これに加えて、堀宣行厩舎の鉄板スポットである春開催の中山芝1800mへの出走。2週前に同じ理由で本命にした「中山記念リアルインパクト」という予想を参考にしてくださった方にはご迷惑をお掛けしました。その後、未勝利戦にもこの鉄板スポットの該当馬がいましたが、掲示板圏外。

　2013年は散々たる成績のように思えます。しかし裏返せば、勝率が50%以上もある該当条件が2回も続けて凡走しているというのは、次は通常時よりも好走する確率が高いと考えることができます。オメガハートランド単体で見ても、十分に狙える調教内容ですから、鉄板スポットを追いかけ続ける意味もあると判断しました。

　最終追い切りで抜群の動きを見せた○オールザットジャズ。これは角居勝彦厩舎の勝負調教にも該当していますから、1着の可能性も十分にある仕上げ。ただこの枠順、そして昨年と変わらない調教タイプでは、この評価が妥当でしょう。

　もともと休養明けは得意な▲マイネイサベルですが、今回の仕上げは府中牝馬S1着時とほぼ同じ。中山牝馬Sがトラック調教馬の1着が少ない点から3番手としましたが、仕上がりは申し分ないはずです。

1.ダイワズーム
今回：乗込坂路
前回：馬ナリ平均併用

2.フミノイマージン
今回：標準少めトラック主体
前回：標準トラック主体

3.フェータルローズ
今回：一杯平均坂路
前回：一杯平均坂路

4.クイーンリヴィエラ
今回：馬ナリ平均坂路
前回：乗込坂路

5.ニシノステディー
今回：標準併用
前回：標準併用

6.エリンコート
今回：標準多め坂路主体
前回：標準多めトラック主体

7.アラフネ
今回：標準トラック
前回：標準トラック

8.スマートシルエット
今回：標準併用
前回：標準坂路主体

9.オメガハートランド
今回：標準併用
前回：標準併用

10.メイショウデイム
今回：標準多め坂路
前回：一杯平均坂路

11.マイネイサベル
今回：標準トラック
前回：標準トラック

12.サンシャイン
今回：標準多め坂路
前回：標準坂路

13.アイスフォーリス
今回：標準多めトラック
前回：標準少めトラック

14.アカンサス
今回：標準少め坂路
前回：標準坂路

15.トシザマキ
今回：一杯平均坂路
前回：標準多め坂路

16.オールザットジャズ
今回：標準併用
前回：標準多め併用

　典型的な逃げ馬が不在のメンバー構成だが、今開催の中山は芝の育成が悪く、例年よりパワー指向の馬場だけに、コーナー4つの小回り重賞らしい持久力指向のタイプを狙いたい。

　本命はダイワズーム。53キロの軽ハンデらしく、現時点での持ち指数は物足りないが、自身の指数動向を見る限り、前傾ラップ時の方が指数の上げ幅が高いのは見逃せない。前走の小倉大賞典も7着ながら、直線は前が壁になってまともに追えていなかっただけに、再度の小回り1800重賞で激走に期待したい。

【混戦】オールザットジャズは前走大敗も牝馬限定、距離短縮で巻き返し必至。フミノイマージンは底力上位。休み明けも仕上がり良好。アカンサスも動き素軽く状態も良好。メイショウデイムは距離延長カギも充実を感じる。スマートシルエットはひと叩きで状態前走以上。アラフネは力量アップ顕著。サンシャインも素質そん色なく上位が見込める。

【思うところ大】スマートシルエットは、ここが引退レース。最初で最後の重賞を、鮮やかな先行勝ちで、人々の胸にその存在を刻み込んで去っていく。なんて、力にまぎれのない東京1800mの府中牝馬Sを、1分45秒6・2着と好走。牡馬混合の新潟記念を0秒1差に善戦した、二枚腰を備えた強豪牝馬。中山は初登場となるが、小回りの1800mは基本的な狙いとすれば先行型。ハンデ戦という条件が付帯すれば、前残りの目は十分たつ。確かに今回が引退レース。予想や馬券は人情で打つ、買うものではない。しかし、精度の高い、目いっぱいの調教にも、デキの良さがヒシヒシと伝わってくる。昨年の中山牝馬S2着馬オールザットジャズの決め手が対抗。スローの愛知杯、2400mの日経新春杯は参考外。1800mは4勝、この距離なら折り合いもつくし、タメて爆発力に変えられる。ダイワズームは、当コースは2戦2勝。小倉大賞典も0秒4と、差はわずかだった。今回あたりが一番の馬券的妙味。アカンサスも中山は2勝、牡馬混合のアイルランドTを勝ち上がっている。オークス3着馬アイスフォーリスは、53キロと、横山典の思い切った先行策に活路。GII馬フミノイマージンは、57キロの斤量との戦いとなる。

各馬の上昇度・脚質・騎手・調教師・血統データを「先週最も儲かった」設定で解析。導き出された4頭の馬単・3連単ボックスで勝負！

なお、プレミアムサービス(※)にご登録されますと、中央競馬全レースで、上昇度・脚質・騎手・調教師・血統の項目を自由にカスタマイズして予想することができます。各レース情報ページの予想タブから「CP予想」にお進みいただき、ご利用ください。

※netkeiba.comのスマートフォン版・競馬総合チャンネルでは、プレミアムコースにご登録されますとご利用頂けます。

　◎マイネイサベルは、昨秋に直結コースの東京芝1800mで府中牝馬S(GII)を制した。その他の直結コースでは、東京芝1600mのクイーンC(GIII)を連対。複数の直結コースで重賞の馬券になり、コース適性が高い。昨年の中山牝馬Sは、今回と同じように休養明けで12人気4着、馬券圏内にあと一歩のところまで好走。この馬は休養明けで走り→2走目はボケて→3走目で巻き返すリズムなので、休養明け緒戦は狙い目となる。

　▲スマートシルエットは、芝1800mで9戦3勝(3着以内7回)の距離巧者。重賞では、直結コースの12年府中牝馬Sにて◎マイネイサベルの2着に激走した。本命馬と同じレースで馬券になったため、今回も一緒に激走する可能性がある。前走で休み明けのマイル戦を叩き、2走目の上積みと適距離に替わることで、変身を期待する。

　△オメガハートランドは、同コースの重賞フラワーカップ(GIII)を6人気で勝利。また前々走は、直結コース中山芝1600mのターコイズSを16人気ながら連対した。どちらのレースも人気薄の激走となり、コース適性の高さがわかる。中山芝の中距離戦はベスト条件となるため、今回も激走を期待できる。