JCダートの前哨戦というよりは、地方競馬の祭典JBCの裏開催色が一見強い今年の
みやこS。JBCの前哨戦、レディース
プレリュードで3着に敗れたレッドクラウティア、南部杯で3着に敗れた
グレープブランデー、帝王賞ではJRA勢の中でビリ6着だった
ローマンレジェンドが参戦します。しかし、
グレープブランデーは今年の
フェブラリーSの勝ち馬、
ローマンレジェンドは昨年の東京大賞典の勝ち馬です。
また、新興勢力もダート路線に転向して上昇した
ブライトラインや昨年は伏兵の立場でしたが、ここへ来て
パワーアップした
ナイスミーチュー。そしてハイレベル3歳世代の
インカンテーションに
ケイアイレオーネとメンバーが充実しています。
◎は2歳夏から3歳春まではクラシックを目指して芝路線を歩み、
ファルコンS勝ちの実績もある
ブライトラインを推します。古馬になってからは重賞であと一歩足りないレースが続いていましたが、今年の4月の
京葉Sでダートに初挑戦すると、想像以上の適性を示して3着入線しました。そこからはダートに路線転向。準オープンの
麦秋S、オープンの
マリーンSを続けて楽勝しました。
その勢いを評価されて
エルムSでは1番人気となったのですが、4コーナーでは勝ち馬
フリートストリートに閉じ込められて直線でスムーズさを欠き、追い出しが遅れたために脚を余して3着と敗れました。
マリーンSで自己ベストのPP指数をマークしたために、多少疲労もあったと推測されます。しかし、今回は充電期間をしっかり取りながら、緩めることなくしっかり調教を積んできました。先行馬にとって有利な内枠を引いたことも好ましいです。ダートのキャリアが浅いので、まだ大きな上積みが見込めます。ダート重賞制覇の大チャンスでしょう。
○は昨年の夏から一気に力をつけて
マーキュリーC2着、
エルムS3着と重賞でも好走するようになった
グランドシチー。そして今春の
マーチSでは鮮やかな追い込み勝ちを決めました。何回もダートで出走メンバー最速の上がり3Fタイムをマークしているように、追い込みに回ると決め手は強烈なものを持っています。
今夏の復帰戦からは自信を深めたのか、勝ちに行く競馬を繰り返していますが、そのためにあと一歩足りない競馬が続いています。しかし今回は、京都の多頭数の競馬だけに自然と待機策になるでしょう。そうなれば春以前に見せていた豪脚が復活する可能性は十分です。
▲は芝を走っていた時期はあまり目立つところのある馬ではありませんでしたが、ダートに使われるようになって一戦ごとに充実した
インカンテーション。春の
沈丁花賞を圧勝して勢いがつくと、あっという間に3歳ダート重賞の
レパードSを勝つまでに成長しまいました。
前走のラジオ日本賞では2番人気に推されながら6着と結果が残せませんでしたが、4コーナー手前で前の馬が下がってくるときにスムーズさを欠いた面がありました。また、
レパードSで激走した疲れもあったでしょう。しかし、
レパードSで完封した
ケイアイレオーネが次走
シリウスSを勝利しているように、能力は古馬に混じっても劣りません。疲れが抜けてさえいれば、十分勝つチャンスがあります。