※月曜段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。
いよいよ天皇賞です。スターホースが集結して秋競馬本番の盛り上がり。…になるはずですが、今年はなにか物足りなさを覚えるのも事実です。
去年の勝ち馬
ジャスタウェイ、3歳最強
ハープスター、
グランプリ3勝の
ゴールドシップの3頭が
凱旋門賞に向かったため、ここには不在。他の古馬の強豪も、最近ではこの後に控える2億円レース(
ジャパンカップ、
有馬記念)を見据えて、天皇賞には休み明けで臨む傾向が強くなっています。
春の天皇賞ほどではないにしても、秋の天皇賞も権威が低落しているように感じます。秋天は
ジャパンカップの
ステップレースなのか? 超えるべきハードルが一時期よりも低くなっている、という可能性は考慮すべきでしょう。
1.斤量56kgを買うレース
要するに3歳馬と牝馬です。3歳牝馬は
秋華賞から中1週になるので滅多に出走しませんが、
秋華賞11着の
オウケンサクラが54kgで4着に激走したこともあります。
近年の秋の天皇賞は、ハイペースになっても前が止まりません。レースの上がり1Fを見ると毎年12秒そこそこ。坂上で切れる脚を使わないと勝ち負けすることは困難で、必然的に斤量を背負っていない馬がアドバンテージを持ちます。
2.高速決着でマイラー型が優位に
去年の勝ち馬
ジャスタウェイは、それまで1600と1800mを中心に使われていて、芝2000mはおろか芝1800mでも勝ち星がありませんでした。
この馬はさすがに極端なケースでしょうが、2000m未満の短い距離を中心に使われている馬の方が、近年の高速天皇賞に対応しやすいことは間違いありません。
3.府中の
トニービン
ジャスタウェイ、
トーセンジョーダン、
カンパニー。過去5年間、人気薄で快勝した3頭はいずれも「
トニービンの血を引く」という共通点を持っていました。
「府中の
トニービン」という20年前の格言が、このレースにおいては依然として有効なようです。
トニービンの血を引く馬の大駆けには、まだしばらく期待できそうです。
イスラボニータは
皐月賞を完勝したスピード馬ですが、東京でも重賞を2勝しているように、むしろ直線が長いコースの方がパフォーマンスの質が上がります。今回が古馬初対戦になりますが、
セントライト記念を完勝して、年上の実績馬たちよりも臨戦態勢という面で優位に立っています。盾への最短距離にいるのはこの馬でしょう。
ジェンティルドンナは言わずと知れた東京巧者にして、上がり勝負の鬼。
デニムアンドルビーは昨年の
ジャパンカップ2着があるように、瞬発力勝負になれば一線級でも見劣りしません。56kgの
ディープインパクト牝馬2頭が相手の筆頭候補。
サトノノブレスはエンジンの掛かりが遅い難点がありますが、流れに乗り切った
小倉記念が完勝でした。母
父トニービンで岩田騎手鞍上。前走新潟内回りでの敗戦は度外視して、広い府中で狙ってみる価値はあります。
スピルバーグは5歳にして本格化。重賞タイトルはありませんが、ハードルが低くなった近年の天皇賞ならば馬券圏内食い込みも。
ダークシャドウは前走の
毎日王冠が案外でしたが、あそこまで上がりが速いレースはノーカウントにすべき。ベストの条件で見直せます。
フェノーメノは春の天皇賞を2勝で、秋も一昨年に2着していますが、56kgで叩き2戦目だった前回と違って今回は58kgで休み明け。押さえまでの評価が妥当でしょう。