過去5年のヴィクトリアMでの優勝馬の調教タイプは標準併用、標準多め坂路、標準坂路、標準多め坂路、標準多め坂路主体ですから、トラック単一調教以外の追い切り本数標準以上の調教タイプなら問題ありません。
ただ、先週の
NHKマイルCが標準多め併用、標準少め併用、標準トラック主体の併用系統上位独占。追い切り本数はさほど考える必要はないと思いますが、とにかく併用調教であることが、今年のヴィクトリアMの調教予想の第一歩と考えました。
その中で最上位評価としたのが、◎
タガノエトワール。
秋華賞3着の実績馬ですが、前走1600万下を勝ったばかりという戦歴が人気落ちの要因。また、派手な追い切りを行うタイプではなく、今回も1週前追い切りは「これで大丈夫?」と心配になってしまうような遅い時計での追い切りでした。しかし、本馬の場合、
武庫川Sのように仕上がっていない状態だと、1週前にCW6Fで速い時計を出してきますが、今回のように安定した状態になると、1週前追い切りはさらり。これは
秋華賞時も同じでした。これと連動するように、最終追い切りは双眼鏡越しに唸ってしまう、素晴らしいラストの伸び。状態に関しては文句ないでしょう。
ただ、気になる点もあります。初めての東京競馬場への輸送、そして左回りとマイル。これらの項目について「大丈夫」と断言できる根拠はありません。死角があるからこそ、人気に支持されにくいわけですから、これは仕方ありません。レース当日に大きく馬体重が減っていたり、極端に発汗して、入れ込むような仕草を見せていなければ、これらの問題はクリアできたものと判断していただきたいと思います。
○
ショウナンパンドラは1週前追い切りの動きを見た時はまだ良化途上かと思いましたが、最終追い切りの単走の動きは
秋華賞1着時とほぼ変わりないように見えました。17番枠は決して歓迎できる材料ではないと思いますが、今の状態を評価しないわけにはいきませんし、
アパパネ、
ヴィルシーナといった優勝馬と同じ標準多め坂路である点も評価できます。
▲
ディアデラマドレは1週前追い切りを見て「来週はもっと良くなるだろうから、不動の本命」と決めていました。しかし、自分でハードルを上げすぎてしまったせいか、最終追い切りの動きがイメージほどではありませんでした。それでも、相手に先着しているのだからよいと思いますが、もっと持ったままで抜群の手応えという感じをイメージしていたので、やっぱりこの評価にとどめます。
☆
バウンスシャッセは
藤沢和雄厩舎にしては追い切り本数が平凡なので、これは強調できません。しかし、最終追い切りの併せ馬で追走して、外から先着するという前向きな走りは非常に高く評価できます。
△
レッドリヴェールは前走で馬体が大きく増えましたが、その好影響でしょうか、馬体が凄く良く見えます。雰囲気もよく、最終追い切りの内容も
桜花賞2着時と遜色ないもの。復活しても不思議ではありません。
△
カフェブリリアントは1週前追い切りの併せ馬で遅れているので、これは消し材料としてもよいくらいですが、併用調教と1枠で印は打ちました。△
ストレイトガールは昨年の方が明らかに適性の高い調教内容。本来なら軽視してもよかったのですが、前走惨敗が最終追い切り坂路の可能性もあるだけに、CWに戻した今回は印を打ちました。最後に△
ヌーヴォレコルト。まず、調教タイプが標準トラックである点は大きな減点。個人的には1週前追い切りの動きもそこまで良く見えませんでした。よって、この評価が妥当と判断しました。
1.
タガノエトワール
今回:標準トラック主体
前回:乗込トラック
2.
カフェブリリアント
今回:馬ナリ平均併用
前回:馬ナリ平均併用
3.
スイートサルサ
今回:馬ナリ平均トラック
前回:馬ナリ平均トラック
4.
レッドリヴェール
今回:標準坂路
前回:標準少め坂路
5.
ストレイトガール
今回:標準坂路主体
前回:標準多め坂路
6.
ディアデラマドレ
今回:乗込併用
前回:馬ナリ平均併用
7.
ケイアイエレガント
今回:標準併用
前回:標準多め併用
8.
バウンスシャッセ
今回:馬ナリ平均併用
前回:標準坂路主体
9.
ベルルミエール
今回:馬ナリ平均トラック
前回:標準少めトラック
10.
ハナズゴール
今回:標準併用
前回:標準坂路
11.
スマートレイアー
今回:標準坂路主体
前回:標準坂路
12.
アルマディヴァン
今回:乗込坂路
前回:標準坂路
13.
メイショウマンボ
今回:標準多め併用
前回:標準少め併用
14.
ウエスタンメルシー
今回:標準トラック
前回:馬ナリ平均トラック
15.
ヌーヴォレコルト
今回:標準トラック
前回:標準併用
16.
リトルゲルダ
今回:標準坂路
前回:標準多め坂路
17.
ショウナンパンドラ
今回:標準多め坂路
前回:標準坂路
18.
ミナレット
今回:軽目トラック
前回:馬ナリ平均トラック