ス
プリングSにおいて、本命を決める上で重要視すべき「調教データ」は2種類あります。まずは「併用系統」の調教タイプ。これは馬券総合倶楽部のフラワーCの予想根拠としても記しましたが、今開催の中山芝1800m重賞において、6頭の馬券圏内馬のうち、5頭が併用系統の調教タイプであったこと。これが非常に大きな意味を持っており、過去のス
プリングSにおいての併用系統の成績(過去5年15頭の馬券圏内馬のうち、併用系統が10頭)とリンクさせても、今年も併用系統の調教タイプに適性があるレースと判断してよいでしょう。
もうひとつは、1週前追い切りの併せ馬の内容。「先着」している馬は過去10年(阪神開催も含む)で6勝。1週前追い切りの段階で動ける状態をつくっておくことが非常に重要なレースです。
どちらにも該当した◎
リアルスティール。1番人気になることを考えると、馬券的には本命を打つことを躊躇しましたが、主観的には、この中間、ノーザンFしがらきから帰厩して3日目の坂路追い切りでは度肝を抜かれました。そして、1週前追い切り、CWでの併せ馬では言葉がなくなるくらい、素晴らしい動き。とにかく、日増しに馬が動ける状態になっていて、走るごとにスピードが出るようになっている、そんな印象です。主観的に文句がない上に、客観的な調教データからも欠点がないのであれば、素直に本命を打つべきでしょう。
馬券は対抗以下の印次第でしょうが、ここは○
ダノンメジャー。上記2種類の調教条件には該当していませんが、1週前のEコース、調教再審査の動きに圧倒されました。「重賞を勝ち負けする馬って、ダートでこんなにスピードが出るんだ」と思いましたし、だからこそ、最終追い切りでは
オリービン相手に楽に先着できたと思います。
ホープフルSの惨敗は1週前、最終追いともに最悪の状態だったというのが私の判断なので、この状態であらためて見直してみたい、そう思っています。
▲
ベルーフは1週前追い切りの併せ馬が遅れたので、これを評価するわけにはいきません。ただし、標準併用という調教タイプはこのレースにベストですし、最終追い切りは
池江泰寿厩舎の勝負調教に該当。この中間は厩舎の中でも調教時間が変則的になるなど、気になる点も多々ありますが、調教データ通りなら、このくらいの評価は必要でしょう。
☆
フォワードカフェは
ダノンメジャーと同様、坂路で追い切り本数の多いタイプ。しかも中間にはトラック調教が1本もないので、本来なら無印にしてもよいところ。それを馬券の軸にまで据える評価をした理由は、最終追い切り美浦坂路での加速ラップの追い切り。加速秒数が1秒→0.6秒→0.5秒と本当にきれい。これを馬なりで駆け上がるのですから、今、本当に力をつけているのでしょう。ゆりかもめ、
水仙賞と中2週で使い続けて調教パターンが安定している点も評価した要因のひとつです。
△
ダノンプラチナは併用系統の調教タイプではありませんが、1週前追い切り併せ先着が評価できます。仕上がっているからこそ、最終追い切りは単走にしたと思いますが、3連勝はすべて併せ先着。この点を重視して、今回は評価を下げています。△
ブラックバゴは標準併用なので、特に文句はありませんが、前走が最終追い美浦坂路でラスト1F最速ラップ。それが今回はラスト1Fが減速しているので、これで評価を落としました。
△
マイネルシュバリエは2013年11番人気3着だった
マイネルホウオウと同じ、標準少め併用で最終追い切り併せ先着。逃げることも想定すれば、馬券圏内には加えておきたい1頭でしょう。
1.
キタサンブラック
今回:標準トラック
前回:標準多めトラック主体
2.
マイネルシュバリエ
今回:標準少め併用
前回:標準トラック
3.
ベルーフ
今回:標準併用
前回:標準多め坂路主体
4.
タケデンタイガー
今回:標準併用
前回:地方
5.
ブラックバゴ
今回:標準併用
前回:標準多め坂路
6.
リアルスティール
今回:馬ナリ平均坂路主体
前回:標準併用
7.
ミュゼスルタン
今回:標準トラック
前回:標準トラック
8.
ダノンプラチナ
今回:標準トラック
前回:軽目トラック
9.
マイネルサクセサー
今回:標準併用
前回:標準少めトラック
10.
ダノンメジャー
今回:標準多め坂路
前回:標準坂路
11.
フォワードカフェ
今回:乗込坂路
前回:馬ナリ平均坂路
12.
ベストミックス
今回:標準多め坂路
前回:標準少め坂路主体