※月曜段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。
春の中京の中距離重賞は、2011年までは
中京記念でしたが、同じ条件を引き継いだのがこの
中日新聞杯です。ローカルの中距離重賞は、開催の目玉としてたいてい開催後半に行われますが、春の中京のオーラスはGI
高松宮記念ですから、
中日新聞杯は珍しく開幕週に行われます。
昨年の勝ち馬
マーティンボロはその年のサマー2000シリーズを制覇、また2着の
ラキシスは秋に
エリザベス女王杯勝ちと、その後に大きく飛躍しています。スピードと持続力を問われる2000m戦ということで、各馬の将来性が問われる出世レースになっているようです。
1.瞬発力勝負で軽量馬台頭
中京競馬場馬場改装以来の3年間は、2012年が56kgワンツーで、2013年が55kgワンツー、昨年が54kgワンツー。57kg以上の斤量を背負った馬がまったく勝ち負けにならなくなっていることに要注目です。長い直線を意識することで、毎年終いの2-3Fが速く軽量馬が戦いやすいラップ推移になるからだと思われます。
2.重賞実績馬は勝ち切れない
昨年は
京都大賞典2着、
京都記念3着の
アンコイルドが7着。2013年は
アーリントンCを勝って
毎日王冠2着の
ジャスタウェイが8着。2012年はラジオNIKKEI杯勝ちで
日経新春杯2着の
ダノンバラードが3着と、いずれも大敗はしていないものの勝ち負けにはかかっていません。格上馬が底力に物を言わせられるようなレース展開にならず、苦戦する傾向が出ています。
3.器用に動ける脚が要求される
直線が長いとは言ってもコーナー自体は小回りで、また開幕週の内伸びですから、直線に向く時点で良いポジションを確保している必要があります。昨年の1-3着馬、一昨年の2-3着馬はいずれも前走で先行していましたし、一昨年の勝ち馬
サトノアポロも前々走では4角3番手から押し切っていました。ある程度早めに動く準備ができていることが望ましいでしょう。
マイネルミラノはオープンに昇級後の2戦は15着、5着。ハナを譲りながらも集中力を失わず、大崩れしなかった前走に成長ぶりが窺えます。先行馬が多数いた前走よりは楽な展開が望めそうですし、斤量も55kgに留まって、今回は重賞タイトルがグッと近づいた印象です。
ダノンジェラートは6歳にしてようやくオープン昇格を果たしましたが、ここまで14戦で3着を外したことが
菊花賞の1回だけしかありません。どんな相手とも好勝負できる馬が55kgの斤量で出走できるのは有利と言えるでしょう。
デウスウルトは7歳ですが、2年以上の長期休養があったため馬はまだフレッシュです。ハンデGIIIならつねに好勝負できるだけの実力を身につけていて、今回も上位争いを期待。
サングレアルは
ビワハイジの娘で期待の大きさに成長が追いついていない現状ですが、気性的に鉄砲は利くタイプですし、左回りの2000mも
フローラSと同じ条件。53kgというハンデは魅力的です。
サンレイレーザーは昨年の
毎日王冠でタイム差なしの2着があるように自分の形で競馬できれば粘り強い馬です。この距離に実績はありませんが、展開次第では馬券圏内に食い込んでも驚けません。
ミトラは昨秋の
福島記念の勝ち馬で左回りでも3勝。
ディサイファは昨年の
エプソムCの勝ち馬で以降は古馬の王道路線を歩んで来ました。両馬とも実績的には上位で、条件面も不足はありませんが、それぞれ57.5、57kgを背負ってGIIIを突破できるほど実力的に抜けているかどうかとなると未知数です。抑えまでの評価とします。