【お薦め度C】

6番　メイプルキング

　デビュー戦の前走は10番人気と低評価を受けていましたが、上がり34.1秒という鋭い末脚を繰り出して後続に0.6秒差を付ける圧勝劇を演じました。軽い芝向きの良い決め手があります。スタート直後に他馬とぶつかる不利で後方からの位置取りになりましたが、ゲート自体は問題ありませんでした。道悪はどうか分かりませんし相手は強くなりますが、侮れない面を感じます。

◎(お薦め度C)1000円・(お薦め度B)3000円・(お薦め度A)10000円を資金として、明快かつ儲ける競馬にこだわります。

【GI級マイラー】エアスピネルは、来春のNHKマイルCはもちろん。古馬となっても、マイルGIをうかがえる瞬発力と血統の持ち主。サンプル数は少ないが、9月開催の阪神マイルの新馬戦で1分34秒5は出色(ペースの違いもあり、比較は少し乱暴だが、古馬1000万の甲東特別が1分34秒1だった)。1000m通過が1分0秒6という緩ペースとはいえ、阪神の坂を11秒3―11秒1―11秒5(3Fは33秒9)と脚色も確か。反射神経やブレのないフォームも印象的だったが、栗東坂路を11秒9で登板する調教タイムにも、機動力と瞬発力が凝縮している。母は秋華賞馬、祖母はオークス2着。武豊が肌で見知っているエア一族だけに、丹精を込めて、ここも将来も馬を作り上げてくるだろう。

　シュウジとの真っ向勝負、能力比べが第一本線。小倉2歳Sは、6Fの速い流れにもかかわらず自然とタメができ、力が違うとばかりの大外一気。中京2歳Sでマイルも経験済みだ。ただ、中京マイルは手綱を緩めたとはいえ、上がりは12秒3を要した。2歳の今時分ならマイルでも勝ち負けの勝算が経つが、キンシャサノキセキ産駒だけに、将来的にはマイルの舞台は長くなるかもしれない。

　距離や折り合いに隙を見せるようなら、ナイトオブナイツが代わって上位争いに参戦。前走は1000m通過が58秒5という、重賞レベルのよどみのない流れを踏み、ラスト3Fは34秒4・1分21秒7という時計も2歳OPレベルだった。テイエムハヤブサの1分48秒3も記録としては味わいがある。ノーブルマーズは、萩S4着の前回を糧としたい。メイプルキングは、東京の1400mを上がり34秒1。終いのラップは11秒ソコソコと優秀だ。

　デイリー杯2歳Sは前走未勝利組から重賞組まで幅広く好走馬が出ており、臨戦過程で絞るのは難しいレース。逆に前走距離に関しては長めを使われていた馬が良いという傾向がはっきりしており、1200m組や1400m組は苦戦している。

　▲シュウジのように重賞勝ちがあり距離経験もある馬なら大丈夫だとは思うが、軸馬は前走で1600m以上の距離を走っている馬から選びたいところ。ならば○エアスピネルか……同馬も良さそうなのだが、ミスプロ系全体はこのレースではいまいち。キングカメハメハはミスプロの中でも別タイプだとは思うが、アタマ決め打ちの心中まではしたくない。

　そこで◎リッチーリッチーと、2頭を1着候補としてフォーメーションを組み立てたい。スローを2走した形だが、本来この馬は前半が流れたほうがよいはず。時計への対応力は微妙なところだが、きっちり逃げ差しのある競馬になれば、新たな良さが出てくる可能性があると思う。

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【小波乱】シュウジは無傷の3連勝で小倉2歳Sを制覇。スピードとパワーを兼備しており、2走前にマイルも克服している。仕上がりも良好で中心視する。エアスピネルも血統馬で競馬センスがいい。初戦は余裕のある勝ちっぷりで、もっと時計も詰められる。ノーブルマーズの前走は5頭立ての4着だが、好メンバー相手に差のない競馬だった。距離短縮で粘り込む。ナイトオブナイツの前走は末脚を伸ばして快勝。マイルにも対応できそう。ウインムート、メイプルキング、ラハトケレブを押さえる。

※月曜段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　朝日杯フューチュリティSの前哨戦としての位置づけを明確にするために、昨年から1ヶ月施行時期が繰り下げられました。2歳重賞としては数少ないGII戦で、レーヴディソールやキャプテントゥーレなどのちのGI馬を輩出した伝統の一戦でもありますが、11月の2歳重賞連戦のなかで存在意義が埋没気味なのも事実です。今年も出走馬のほとんどが1勝馬という重賞としては少し寂しい組み合わせになりました。

1.距離短縮組強し

　スローの瞬発力勝負になることが殆んどのため、スピード型はもうひとつ苦戦しています。前走で1800m以上の距離を使われていた馬が過去10年で[5-3-4-19]。時期が11月に移動した昨年も1800mの未勝利戦を勝った直後のタガノエスプレッソが勝利しています。

2.キャリアは不問

　経験より素質が問われるコース設定のため、前走の格はあまり関係ありません。過去10年の勝率では、前走新馬組が13.6%、未勝利が11.8%、オープン特別が5.4%、重賞が4.8%。新馬戦を勝ったばかりの1戦1勝馬がもっとも好成績を収めていることは強調できるでしょう。

3.先行力が重要

　過去10年間で上がり3F1位の馬が勝ったことは3回だけ。昨年のアッシュゴールド、一昨年のアトムのようにむしろ構えすぎて差し遅れるケースのほうが目につきます。前走で先行していた馬は過去10年で連対率13.2%、連対率23.7%であるように、先行実績がある馬の方が有利であるのは自明の理でしょう。

　エアスピネルは秋華賞馬エアメサイアの息子。初戦が好タイムの完勝でレースセンスも上々、まったくの楽勝でしたから上積みも大きそうです。シュウジは小倉2歳Sを勝って3戦3勝。中京2歳Sを勝っているように距離への不安も少なく、大崩れは考えにくいところです。

　テイエムハヤブサは3戦目での勝ち上がりですが、1800mからの距離短縮ということと昨年のタガノエスプレッソと同じブラックタイド産駒という点に注目。バティスティーニは500万条件に出走の可能性もありますが、2000m新馬完勝の内容からここに回ってくれば上位の扱いが必要です。

　地元に戻って巻き返しを期すエイシンギガント、しぶとい先行力を持つパールフューチャー、名牝ロジータの孫でスタミナ秘めるメイプルキングが押さえ。

【相手探し】この距離延長で付け入る隙がありそうな14シュウジだが、いかにも相手関係が楽。外枠もコース形態からそう不利とはいえず、素直に「巻かれる」カタチで本命に推す。相手はひねって、06メイプルキングと08キングライオンの2頭を上位にチョイス。◎からのヒモ紛れを狙う方向で攻めてみたい。

【小波乱】シュウジはスピードとパワーを兼ね備えている。テイエムハヤブサは根性があり追われからもしぶとい。この距離に向くラハトケレブにも注意。

前走も90で平均値でも84の○シュウジは人気になるのも納得。しかしやはりコース初というのが微妙なさじ加減となる。ならば初戦で89を出して勝っている◎エアスピネルのほうに可能性を感じる。ただ3番手からはまったくの不明に…。どこかに指数の穴があってこれだという馬がいない。期待するのは初戦80だった▲メイプルキングと2戦目に83とハネた☆ナイトオブナイツ。

デビュー以来3連勝で小倉2歳Sを制した14シュウジの能力が勝る。スピード能力は高いが折り合いはスムーズで距離延長は全く問題ない。先行策から主役を張る!次位はデビュー戦で快勝した13エアスピネル。うまく流れに乗れればチャンスはある。▲は7ナイトオブナイツで瞬発力は非凡だ。