2013年
標準坂路主体／標準トラック／一杯平均併用
2014年
馬ナリ平均坂路／標準坂路／標準トラック
2015年
標準多め坂路／標準多め坂路／標準少め坂路

　過去3年の目黒記念を検証すると、直近になればなるほど「坂路」調教馬が馬券圏内を占める割合が多くなっていることが分かります。これはひとつの調教傾向として重視すべきことでしょう。また、2013年にしても優勝馬は標準坂路主体なので、坂路調教の割合が多いことが目黒記念を勝つための調教条件と言ってもよいと思います。

　今年の出走メンバーは人気上位も含めて、トラック調教や併用調教が多くなっています。あまり多くない本命の選択肢の中で、◎レコンダイトにした理由は前走と今回の調教内容の変化です。前走は4番人気10着の惨敗ですが、最終追い切りから本調子でなかったことが明白。この馬の場合、最終追い切りで速い4F時計をマークすることが好走のカギを握っていますが、前走はラスト1Fで大きく失速したため、速い4F時計となりませんでした。

　しかし、今回はテンから速いラップを刻みつつも、最後までスピードが衰えることはなく、4F51.6秒と速い時計をマーク。これは2走前中日新聞杯3着時と同じ内容。昨年よりも今年の方が最終追い切りのラップの踏み方はよいため、十分に勝つ可能性があると思います。

1.サイモントルナーレ
今回：軽目併用
前回：軽目併用

2.リヤンドファミユ
今回：標準坂路
前回：標準多め坂路

3.レコンダイト
今回：標準坂路
前回：標準多め坂路

4.ネオブラックダイヤ
今回：標準併用
前回：海外

5.モンドインテロ
今回：標準トラック主体
前回：標準トラック

6.マリアライト
今回：標準トラック
前回：標準トラック

7.マイネルラクリマ
今回：標準トラック
前回：標準トラック

8.マドリードカフェ
今回：標準トラック
前回：標準多めトラック主体

9.サムソンズプライド
今回：標準トラック
前回：標準少めトラック

10.ヒットザターゲット
今回：標準坂路
前回：標準多め坂路

11.クリールカイザー
今回：馬ナリ平均坂路
前回：標準坂路

12.ショウナンバッハ
今回：標準多め併用
前回：標準併用

13.スーパームーン
今回：標準併用
前回：標準坂路

14.タマモベストプレイ
今回：標準坂路主体
前回：標準坂路

15.クリプトグラム
今回：標準トラック
前回：馬ナリ平均トラック

16.タッチングスピーチ
今回：標準坂路
前回：標準坂路

17.デウスウルト
今回：馬ナリ平均坂路
前回：標準多め坂路

18.ジャングルクルーズ
今回：乗込トラック
前回：標準トラック

【伏兵注意】マリアライトは昨秋のエリ女を制し有馬でも見せ場十分と充実示す。状態も良好でVを期待。タッチングスピーチは潜在能力の高さを感じる。距離延長プラスで広い東京で差し切りも十分。クリプトグラムは上昇一途。気配も上々で3連勝も可能。モンドインテロも前進示しており重賞でも。ジャングルクルーズも巻き返しが見込め、スーパームーンやレコンダイトなどにも注意を払いたい。

【蛯名は頑張る】祭りの後のGII・目黒記念は、マリアライトに捧げる。有馬記念4着も見せ場たっぷりだったが、日経賞もスローの上がり勝負にしろ、中山の急坂を11秒8―10秒9―11秒2（3Fは33秒9）で僅差の3着。エリザベス女王杯馬の貫禄と地力が、前走の上がりラップに集約されている。ちなみにエリザベスは56キロ、東京2400mにも快勝歴あり。タフな牡馬相手の東京2500mでもへこたれない。ダービーで勝っても負けても、蛯名は頑張る。

　55キロの斤量経験が乏しいぶん対抗としたが、タッチングスピーチはエリザベス女王杯で前記マリアにクビ＋ハナ差に肉薄。大阪杯は10秒台の超高速ラップに対応かなわず9着に終わったが、道悪の京都記念を2着好走の反動も考えられる。

　単穴はスーパームーン。どちらかというと苦手としている中山の坂・AJCCを粘り強く2着に押し上げた。元より東京は3勝、少し記録は古いが、目黒記念と同じ2500mのアルゼンチン共和国杯3着という実績にも注目。

　惑星はクリプトグラムの伸びしろ。大阪―ハンブルクCは、1000m通過が1分ジャスト―2000m通過が2分0秒3というミドルラップに立ち、上がり33秒7で直線強襲。重賞対応の数字的根拠はできあがった。

　ジャングルクルーズも、JC4着馬。メトロポリタンSはペースを読み違え明後日の恥ずかしい競馬をしてしまったが、それだけに内田も期するところがあるだろう。レコンダイトは昨年の2着馬。武豊も手ぶらで帰るワケにはいかない(笑)。

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【波乱含み】混戦だが、タッチングスピーチは前走案外も距離延長で差しに回ればチャンスありとみて中心に抜擢。クリプトグラムは決め手互角で斤量増でも注目できる。マリアライトは斤量が心配もコース替わりがプラスになりそうで3番手にマーク。スーパームーンはひと息入ったが、好位差しの脚質が有利とみて連下に押さえる。先行してしぶといマドリードカフェにも要マーク。ジャングルクルーズは叩き2走目で馬体減なら一発も。

※月曜段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　ダービーデーの最終レースは、古馬のスタミナ比べ・伝統の目黒記念。舞台となる東京芝2500mは、ダービー・オークスより100m延びるだけですが、直線の坂を二回走ることになるため、スタミナ要求度が高いコースです。ハンデ戦ということもあり、多くの馬が一発を狙って激戦となることもしばしば。なかなか一筋縄では収まらないレースです。

1.2500m以上の実績が必要

　最近4年間の勝ち馬のうち、スマートロビン、マイネルメダリスト、ヒットザターゲットの3頭にはそれ以前に芝2500m以上のレースでの勝ち星がありました。2013年の勝ち馬ムスカテールも前年のアルゼンチン共和国杯(同距離)の2着馬。一方、一昨年のラブリーデイ、2010年のトップカミングは1番人気に支持されましたが、2400m戦にしか実績がなくここではスタミナ不足を露呈、馬券圏外に沈んでいます。

2.パワー勝負で大型馬が優位に

　エンジンの掛かりが遅いくらいの大型馬にとってちょうど走りやすい流れになることが多いようで、毎年馬体重が大きい馬の好走が目立ちます。馬体重500kg以上の馬が過去10年で4勝していて、連対率も16.1%。ちなみに馬体重480kg未満の馬の勝利は過去10年では皆無です。

3.背負っている馬は苦戦

　トップハンデの馬が馬券圏内に入ったのは2007年のポップロックが最後です。斤量が57kgを超えると勝ちが遠くなる傾向が顕著で、最近8年間の勝ち馬はすべて57kg以下。そのうち54kgが3勝を挙げていて、51kgも勝っているように、軽ハンデが効きやすいレースだと言えます。

　マドリードカフェは正月の長距離戦・万葉Sを勝っているように、スタミナ勝負には自信を持っています。昨年秋までダートを走っていたようにパワフルな大型馬で、パワーを要するこのコースは向いているはず。相性が良い川島騎手との再コンビで、重賞初制覇のチャンス到来です。

　マリアライトは2500m戦にも勝ち鞍があり、牡馬相手の長距離重賞でも一歩も引けを取りません。超スローの日経賞であえて折り合いに専念したことが今回に繋がるでしょう。

　レコンダイトは昨年の当レースの2着馬。右回りではしばしばポカがありますが左回りでは堅実で、巻き返しに注意。

　丹頂S勝ち、京都大賞典2着など長距離実績豊富なタマモベストプレイ、アルゼンチン共和国杯で3、5着があり距離延長は歓迎のスーパームーン、ズブさがあるのでこの距離で変わり身が見込めるタッチングスピーチ、長期休養明けをひと叩きした実績馬クリールカイザーまで。

【小波乱】クリプトグラムはレースがよく勢いも十分。モンドインテロはいい脚を長く使える。先行力があるサムソンズプライドが粘る。

平均値トップのヒットザターゲットはトップハンデと休養明けで今回は見送り。1位同位▲タッチングスピーチも距離コース初で▲妥当。押し出る感じで平均値3位◎スーパームーンを軸に抜擢する。指数では穴もなくハンデも手ごろ、鞍上もデムーロならばいけるはず。続いて○マリアライト。穴は指数もまずまず☆タマモベストプレイ。

目下2連勝と勢いに乗る15クリプトグラムを狙い撃つ。スタミナ型で末脚がフルに引き出せる東京でチャンスは十分。対抗は6マリアライトで能力は上手なら差はない。