チャンピオンズCの前哨戦、
武蔵野Sが行われる東京ダ1600mは、差し馬有利の舞台です。東京ダ1600mは、2コーナー奥の芝のポケット地点からスタート。最初の3コーナーまでは約640mもあります。これにより序盤の加速がつき、さらに長い直線を緩やかな下り坂を下りながらになるので、逃げ馬がペースコントロールするのがとても難しいのです。
馬場状態にもよりますが、全体的には重賞で前半4F46秒台前半だと、まず、差し、追い込みが決まるし、前半4F46秒台後半で逃げ、先行策から押し切れれば、G1級でしょう。実際に2009年の
ワンダーアキュートも、前半4F46秒6のペースで逃げ切って、後にG1馬となりました。昨年の
モーニンも前半4F46秒1のペースで先行策から3着に粘る強い内容で、今年フェブラリーSの覇者となりました。
土曜日の東京は、金曜日の雨で不良馬場の様相。それでも
ドリームキラリ、
タガノトネール、
モーニンと逃げ馬がそれなりに揃ったとなると、前半4F46秒台が濃厚。今年のフェブラリーSとやや似た流れで、差し馬優勢の決着となるでしょう。
よって、◎には3歳世代のトップクラスとして安定した活躍を見せている差し馬
ゴールドドリームを推します。この馬は今回と同舞台の
ヒヤシンスSや
ユニコーンSを勝利しているように、東京マイルが得意。特に
ユニコーンSでは、平均的な流れとはいえ、正攻法の競馬で押し切っている点も評価できます。
実績上は
モーニンが上ですが、休養明けで日本テレビ盃を2着した反動が懸念される上に、前が厳しい流れが予想されるとなるとイマイチ信用できないという観点から、
ゴールドドリームが本命という結論に至りました。また、仮にこちらの想定どおりの展開でなかったとしても、そのときの展開に合わせて動いてくれるデムーロ騎手が鞍上というのも狙いのポイントです(笑)。
○は、追い込み馬でありながら、常にメンバー1位、2位の上り3Fでまとめて上位入線してくるあたりが評価できる
キングズガード。前走のグリーンチャンネルCでも、出遅れて仕掛けのタイミングを窺いながら、内を捌いて伸びて来たあたりにレースセンスの良さと勢いを感じました。
▲は、昨年のこのレースで、先行策から押し切って2着の
タガノトネール。近走はやや調子を落としていますが、まともならばここでは実力上位の存在。前走で地方の深いダートの厳しい流れを経験したことが復活への起爆剤になれば、ここで通用するでしょう。本来は
モーニンと大差のないレベルの馬でありながら、前売りの入稿時点で11番人気と人気がないので、一発に期待してみます。