過去3年を振り返ると、明確な調教タイプの好走傾向が出ているのが毎日杯。

2013年
標準併用／標準併用／標準トラック
2014年
標準多め併用／標準多め併用／標準併用
2015年
標準多め併用／標準多め坂路／標準多め坂路

　勝ち馬が3年連続で併用調教馬であることはもちろん、連対に関しても併用調教馬がかなり優勢という結果が出ています。客観的な調教データから標準併用の◎スマートオーディンを推奨できることはもちろんですが、この中間の追い切りで「あまりにも動きすぎる」ことに驚いていました。

　それが3月16日、戸崎圭太騎手が跨ったCWでの併せ馬。併せ馬で大差先着はさほど驚くことではありませんでしたが、直線で抜け出してからも一杯に追われて、6F時計は自己ベストをマーク。「ここまでやるんだ」と感心していたのですが、23日の調教開始前に松田国英調教師に会って、いろんな話を聞いて納得。

　「追い切りはやれば動くことは分かっていましたが、日本ダービーを逆算した上で調教していくと、2歳とか3歳の早い段階で強い負荷をかけることは避けたいと思っていました。しかし、オーナーと相談した結果、次は結果を求めた調教を課していこうということになり、16日の追い切りでは目一杯やることに。速い時計が出ましたが、これは予定通りというか、想定通りでしたね」と笑みを浮かべる師。そして、23日の追い切りでは、鞍上が何をするでもないのに、勝手に馬がスピードに乗って、素晴らしい動きを披露。

　追い切りで動いた裏付けを調教師に聞いたからには、ここは人気でも外すことができません。次に期待が持てる勝ち方、そんなレースを期待したいところです。

1.ロワアブソリュー
今回：標準坂路
前回：一杯平均坂路

2.アーバンキッド
今回：標準トラック
前回：標準坂路主体

3.オウケンダイヤ
今回：乗込坂路
前回：連闘

4.ディープエクシード
今回：標準併用
前回：一杯平均併用

5.タイセイサミット
今回：乗込坂路
前回：標準坂路

6.レインボーフラッグ
今回：標準坂路
前回：標準坂路

7.アイファープリティ
今回：標準坂路
前回：標準多め坂路

8.キャノンストーム
今回：標準坂路主体
前回：馬ナリ平均併用

9.トーアライジン
今回：標準坂路
前回：標準多め坂路

10.スマートオーディン
今回：標準併用
前回：標準坂路

【いつか来た道】共同通信杯は前走比12キロ増。マツクニ仕上げで、さらにサイボーグ化したように見えたスマートオーディンだが、絶好の手応えで直線を向いたハズが、ラスト1Fでパッタリ。実は、典型的な重目の止まり方?なんて、あのマツクニをもってしても馬造りは難しいもんだなぁ。

　しかし、ダービーを最終目標とするなら、毎日杯で変身。マツクニが手掛けたキングカメハメハもそうだが、あのキズナだって毎日杯が転機だった。新馬戦の上がりは33秒3、東京スポーツ杯では32秒9という極上の切れ味を披露。右回りのモタレ癖やら何やら、諸々の事案を片付けると同時に、確からしいラップで結果を出したい。

　もしササリ癖が以前のままなら、タイセイサミットが逆転。寒竹賞・2分0秒7と上がり34秒2に、急成長を感じ取れたが、弥生賞も3強に離されはしたが、上がり11秒台が二連続するHレベルラップを、坂上からもうひと脚使っていた。

　ロワアブソリューは、デビュー戦を、口回りを真っ白にしながらも、ラスト3Fを11秒7―10秒8―11秒3という高速ラップで後続を封じ込めた好素材。ただ、アーバンキッドもそうだが、アーリントンCの危なっかしい折り合いを見ると、一か八か。前記二頭以上にリスクがつきまとう。

　暴走特急となれば、ジワジワとジャングルポケット産駒のレインボーフラッグが連下に浮上。今回は気楽な立場で末脚勝負に徹し切れる。

　いまの阪神コースになって以降、毎日杯はかなり堅いというか、大きくは荒れにくいレースになっている。過去9回、全馬の単複を買い続けた場合の回収率は単37%・複65％。1番人気の成績は[4-1-2-2]だ。
　
　臨戦過程を見てみると、1600mから距離延長で臨む形はリスクがあり、アーリントンC組は[2-1-0-10]でそれほど強くない。共同通信杯やきさらぎ賞のように、同距離の重賞から来て人気になる馬は信頼度が高い。
　
　今回は1800mの重賞から来る馬が◎スマートオーディンしかいないので、人気でもこの馬をアタマに固定したい。○が距離短縮の前走重賞組でタイセイサミット。この2頭だと道中位置は◎のほうが確実に前だし、速い上がりを使えるのも◎のほう。◎にとってはかなりやりやすいメンバー構成だ。
　
　予想は▲☆を打たず△4頭、馬券は◎○の1,2着と1,3着前提の3連単。

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【波乱含み】ロワアブソリューの前走・アーリントンCは出遅れて外を回りながらも、末脚を伸ばして小差の3着。ゲート五分なら勝ち負けだ。スマートオーディンは2走前の東スポ杯で鮮やかな差し切り勝ち。前走は案外だったが、叩き2走目で巻き返す。タイセイサミットの前走は上位3頭が強すぎた。GIIIのこのメンバーで改めて。ディープエクシードは前走の勝ちっぷりなら。アーバンキッド、キャノンストームを押さえる。

※火曜段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　ここから強行軍で皐月賞への出走を目論む陣営もありますが、基本的には皐月賞路線を諦めた馬たちの再出発の一戦という位置づけになります。昨年のこのレースには、3着アンビシャス、4着アルバートドック、5着シュヴァルグランと、のちの重賞勝ち馬が3頭も出走していました。一方でナヴィオン、アッシュゴールドという2歳戦から活躍した馬たちは2桁着順に大敗。「ここまで」と「これから」で二極化して、明暗がはっきり分かれる結果になりました。

1.重賞出走組の壁は高い

　前走で500万下を走っていた馬の勝利は2006年のアドマイヤメインまで遡ります。以降も、ルーラーシップ、トーセンレーヴ、ラングレーと前走500万勝ちで1番人気に支持された馬も3頭いましたが、いずれも連対を外しています。年明けの3歳500万条件はレベルが下がっていますので、格上がりの馬の過大評価は禁物です。

2.共同通信杯組が中心

　過去10年間、前走で共同通信杯を使われていた馬が[3-0-1-3]。最近2年間はマイネルフロストとミュゼエイリアンが連勝中です。この時期の重賞のなかでもとくに共同通信杯には好メンバーが集結する傾向があるので、凡走後の巻き返しもそれほど難しいことではないようです。

3.関東馬の活躍が目立つ

　近年になってとくに活躍が目立つのが関東からの遠征馬です。最近5年間では[2-1-1-11]で勝率13.3%・連対率20%。そのすべてが5番人気以下の人気薄でしたから、馬券的な期待値の高さは目を引くものがあります。

　スマートオーディンは共同通信杯を6着と凡走しましたが、精神的な幼さが出てしまった印象で、前走だけで見限ることはできません。12kgの馬体増を叩かれた上積みも見込める今回は、資質の高さにあらためて注目すべき一戦です。

　アーバンキッドは行きたがる面を出してスムーズさを欠いたアーリントンCでもタイム差無しの5着に粘っていますから、重賞でも能力的には見劣りしません。今回は石橋騎手を背に意欲の遠征ということで、手ぶらでは帰れないところでしょう。タイセイサミットは弥生賞を4着に敗れましたが、世代のトップクラスを相手にしてのものだけに価値があります。距離短縮もプラスに働きそう。

　パールコードはフラワーCを除外になって今週に回ります。重複登録でどこに出走するかは未定ですが、前走つばき賞ではナムラシングン(若葉S2着)、ミッキーロケット(スプリングS5着)と接戦の3着でしたから、牡馬相手の重賞でも侮れない能力を秘めています。以下、末脚堅実なレプランシュ、折り合えば重賞でも差のないロワアブソリュー、前走圧勝で素質開花の気配が見られるディープエクシードまで。

【能力高い】レースぶりに若さをのぞかせつつも、なかなかのパフォーマンスを発揮してきた02アーバンキッド。まだまだ幼いが、その能力は一級品だ。コース追いの稽古でも好反応で追走先着と、いい気配をキープ。相手は、05タイセイサミットと01ロワアブソリューの2頭を上位に評価する。◎-○▲の馬連・馬単を厚めに狙いたい。

【小波乱】タイセイサミットは根性があり競り合いに強い。コースが変わりスマートオーディンが前進する。良化一途のディープエクシードも怖い存在だ。

これは平均値でほかをちぎっている◎タイセイサミットから狙う。前走の97も出走馬中トップ。ならばコレだろう。確かに人気になりそうな馬は指数が高い。相手○ロワアブソリューと▲スマートオーディン。☆ディープエクシードも争覇圏内と見ている。

久々を叩いて復調した10スマートオーディンが有力。差し脚は強力で決め手勝負なら抜け出しは可能。次位は5タイセイサミットで確実にパワーアップしてきた現状から期待できる。▲は1ロワアブソリューで能力的には差はない。