【標的】セプタリアンが力強く抜け出す。阪神・芝1200mの新馬戦は追い込み届かずの2着に敗れたものの、最速の上りはマーク。馬格は470キロ台、半姉はクイーンCを圧倒したテトラドラクマ(父ルーラーシップ)。

　叩き二戦目はタフな重馬場、1000m通過・57秒3というミドルペースを悠々先手。前半3Fが34秒3に対し後半3Fは余力残しで35秒0とバランスは上々。中間は坂路のみならずCWでも豪快に上り11秒台をマーク、さらに一段、スピードとパワーを積み上げてきた。

　標的は目下2連勝中のシングルアップ。デビュー戦は1200m通過・1分9秒7というミドルラップを、漸次追い上げ1分21秒8。フェニックス賞も前半2-3Fめにかけ10秒台の2連続ラップを踏み1分8秒4で悠々の逃げ切り。馬格は530キロ台、前走後の調教もよりハードだ。

　単穴にはブルベアオーロの決定力と伸びしろを抜擢。初陣は下腹に余裕のある造りながら、追走は伸びやか。上りに比重の高いペース攻勢とはいえ、上り33秒8は確かな能力なくしては刻めない。馬体もシャープになった。

　ヨハネスブルグ産駒のジャカランダシティは、いい意味で完成度が高く、首の使い方がかなり上手い。ファンタジストは、二週にわたって坂路を11秒台で素早く駆けあがってきた。ルチアーナミノルも差はわずか。

　前走フェニックス賞組は前走3着以内だった馬に限定して過去10年[2-3-1-8]。回収率は単79%・複85%と良くもなく悪くもなくといったところだ。前走未勝利戦組は[3-2-1-41]で単30%・複47%。ちなみに馬券に絡んだ6頭はすべて前走1番人気で、2番人気以下だった馬は[0-0-0-26]。

　今年の未勝利組2頭はともに1番人気だったのでこの基準は満たすが、その前走未勝利戦1番人気1着組も過去10年[3-2-1-15]、単69%・複96%でとりたてておいしいというわけではない。

　それに対し、前走芝1200mの新馬を勝ってきた馬はここで[4-3-5-40]の単254%・複93%。14年15番人気1着のオーミアリスが1頭で回収率を跳ね上げてしまっているが、勝率・複勝率では前述の2組とそう違いはない。

　その芝1200m組が今回は人気の盲点になっているようなので、芝1200mの新馬を勝ってきた2頭を◎○にして馬連二頭流しでいく。ヒモにはフェニックス賞1,2着馬も未勝利組の人気2頭も素直に取る。

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【上位拮抗】2戦目は自然とハナを奪えたように、持って生まれたスピード能力が高い4セプタリアン。この距離ならスピード任せでも通用しそうだが、我慢すればラストの伸びは相当なモノと推測することができる。14ジャカランダシティはデビュー戦でも大人びたレース。若駒のレースだけに、ここもペースが乱れる可能性は高く大きく浮上。12ブルベアオーロもスピードのメリハリがついて大器の可能性あり。

※月曜日段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　かつては将来性に欠ける早熟スプリンターのためのレースというイメージもあったが、最近は必ずしもそうではない。連対馬からホウライアキコ、ベルカント、シュウジ、レーヌミノルと、3歳以降も活躍を続ける馬を輩出しており、スプリンターとしての資質の確かさが要求されるようになった。とくに近年は速い時計で決着することもあって、仕上がりの早さだけでは勝ち切れなくなっている。

1.馬格が必要

　昨年2番人気4着のヴァイザーは432kg、一昨年2番人気6着のクインズサリナは434kg、2014年1番人気2着のレオパルディナは412kg、2012年1番人気4着のエーシンセノーテは418kgと、小柄な馬はこのレースでは苦戦している。一流スプリンターで小柄な馬というのはほとんど皆無だから、ある程度以上の馬格があることは勝利のための必要条件と考えられる。

2.スピードだけでは勝ち切れない

　逃げ・先行で勝って来た馬が多数を占めるメンバー構成になるが、脚質にかかわらず最近10年間の勝ち馬には「前走の上がり3Fのタイムがメンバー中1位か2位だった」という共通点がある。昨年2番人気4着のヴァイザーは前走で上がり3Fがメンバー中3位、一昨年2番人気6着のクインズサリナはフェニックス賞を完勝しながら上がり3Fがメンバー中4位と平凡で、2013年に1番人気で2着に敗れたベルカントも、新馬戦は5馬身圧勝しながら上がり3Fはメンバー中3位だった。

3.圧勝経験が望ましい

　昨年の勝ち馬アサクサゲンキは3戦目での勝ち上がりだったが、未勝利戦を4馬身差で圧勝していた。2着に0.3秒以上の着差をつけて圧勝した経験がなかった馬の勝利は、過去10年では2014年のオーミアリスただ一頭。2016年は該当する馬が1-3着を占めながら、3連複は万馬券になっている。

　シングルアップはフェニックス賞の勝ち馬。例年の小倉2歳Sの勝ち時計に匹敵する優秀なタイムで、しかも馬体重14kg増という余裕残しの仕上げだった。差す競馬も初戦でクリアーしていて競馬ぶりに注文がつかない。まだ時計は詰まりそうで、スプリンターとしての素質は高そうだ。

　セプタリアンは重馬場の未勝利戦を3馬身半差で圧勝。初戦ではここにも出走するジャカランダシティの後塵を拝したが、位置取りの悪さに泣いただけで終いの脚色では優っていた。重賞で激しい流れになれば逆転可能だろう。ルチアーナミノルは一昨年の勝者レーヌミノルと同馬主・同厩舎。持ちタイムはメンバー中ナンバーワンで、強気に先手を主張すれば重賞に入っても侮れない。

　ブルベアオーロは前走で1200mとしては出色の上がり3F33.8秒をマーク。決め手の争いならここも有力だ。以下、フェニックス賞では2着も上がり3Fは最速だったチュウワフライヤー、競馬センス上々のファンタジスト、仕上がり良好で完成度高いジャカランダシティ。

【前走優秀】新馬とフェニックス賞を好内容で連勝した、05シングルアップを素直に本命視。ハナにこだわるタイプではないので、先行指向が強いメンバー構成であっても問題なしだ。前走と同じような競馬ができれば、今度も勝ち負け。相手は、01チュウワフライヤーと03ルチアーナミノルの2頭を上位に取った。◎-○▲の組み合わせから流す3連複・3連単主体で、チョイ荒れを狙う。

【小波乱】ルチアーナミノルはスピードとパワーを兼備。距離短縮を利してタガノジェロディが力を発揮。シングルアップはスピード十分。

2戦目ですでに96を出しているのは☆セプタリアン。だがこれが中京の重馬場での数字。渋れば一発逆転あるのはこの馬だろう。だが同距離コースでトップ86持つ◎ルチアーノミノルが軸向きと判断する。相手○シングルアップと▲ジャカランダシティ。△押さえも大事になりそう。

未勝利を引っ張り切れないほどの手応えで楽勝した4セプタリアンが有力。潜在能力は高くうまく折り合いがつけばチャンス。次位は5シングルアップでスピードは非凡で小回りで期待できる。▲は6ファンタジストで好位から運べれば好走は可能。