【良血開花】
エアウィンザーが、またひとつ重賞の階段を上る。昨年5月、
むらさき賞を1分45秒4・上り33秒3で快勝、同時期のGIII・
エプソムCのレベルに記録的には追いついた。続く
カシオペアSも、上り33秒6という末脚を繰り出し悠々の圧勝。
チャレンジCも、1000m通過・59秒7というスローの上り勝負とはいえ、後半の6Fめから1F標識まで11秒台の連続ラップを計時。しかもレースの上りが35秒2に対し、自身のソレは33秒7。次元の違う加速力で後続を0秒5差と突き放し、1分58秒3という走破タイムでパンチアウトした。少し間隔はあいたが、ここを目標に置き、坂路・コース追いを交え乗り込みは万全。GIIは通過点とし、GI(
大阪杯)に備えたい。
香港遠征明けのぶん、慎重に対抗としたが、絶対能力なら
リスグラシュー。昨年前半は
テンションの高さなどを考慮しつつ、
ヴィクトリアマイル2着で春を終了。秋を迎え、
府中牝馬Sは460キロに増量、パドックやレース運びもドッシリとした構えができるようになった。
府中牝馬Sは
ディアドラの猛襲にクビ差泣いたが、走破タイムの1分44秒7は、同時期の
毎日王冠と同列(上りラップ等、レースの内容は牝馬Sの上だった)。折り合い不問となれば、2200mの
エリザベス女王杯制覇も納得。世界の超A級ミドルディスタンスホースが集まる
香港ヴァーズも、負けて強しの2着だった。ギリギリの身体で燃焼した反動を心配したが、最終追い切りの馬体の張りと伸び脚は
エリザベス女王杯とほぼ同じ。いやはや、タフな牝馬。印を一気に上げてしまいました(笑)。
三番手は
アルアイン。
大阪杯も
マイルCSも、あとひと押しが足りず3着に終わったが、
皐月賞・1分57秒8の優勝歴は色あせてはいない。仕上げも自在、目の前のレースにいつも全力でぶつかるファイターだ。好調さと上積みなら
ギベオン。3歳春は
毎日杯2着、
NHKマイルCも2着と好走。
セントライト記念惨敗で、距離適性を再確認、
菊花賞から
中日新聞杯と方向を転換しGIIIを突破。中京2000mのリズムを刻み込んだ。
ダノンプレミアムは近年屈指の宝庫といわれる4歳世代の中にあって、一度は頂点を極めた逸材。爪の状態をうかがいながら難しい調整が続いたが、
弥生賞時ほどの完ぺきなデキにはなくても、GIIなら勝ち負けになる調教タイムは出た。距離も9-10Fがベストだ。
メートルダールは、一昨年の
中日新聞杯優勝馬。57キロでGIII連対歴があり、56キロならGIIでも僅差に詰め寄れる。
タニノフランケルも好調キープ、今回もマイペースの逃げが打てそうだ。