【上位拮抗】ラヴズオンリーユーは休み明けも仕上がり上々。弾みある動きに復調感じられ地力的にも勝ち負け見込む。ダノンファンタジーはキレのある動きで体調の良さをうかがわせリズムよく運べれば好勝負。トロワゼトワルは距離カギも充実顕著で立ち回り次第で勝ち負けも可能。シゲルピンクダイヤも状態前走以上で脚力も見劣らず、フェアリーポルカやシャドウディーヴァも上位を狙える。

【エネルギー充填】府中牝馬Sは実績と実力がダイレクトにつながる別定GII。樫の女王ラヴズオンリーユーの完全復活劇に注目。全兄のリアルスティールはGIドバイターフ、毎日王冠、共同通信杯優勝。妹はオークスを歴代最速の2分22秒8のレースレコードで駈けた。だが3歳後期は体調が整わず、エリザベス女王杯はラッキーライラックに0秒2差の後塵を拝し、4歳となった本年春も、ドバイ遠征の中止などあり、満足な追い切りをかけることができない。

　前走の鳴尾記念は見切り発車での出走、勝負どころの反応が鈍く、直線の伸びと切れも本来のものとは少し違った。しかし秋は、CWで長め6Fのタフな追い切りを悠々とこなせる筋肉がついた。数字は大きく変わっていなくても、胸前や臀部の張りと盛り上がりは春とは一変。元より東京1800mは展開いらずの決め手勝負、構えを大きく直線勝負で足りる。

　対抗はフェアリーポルカ。3歳時はフローラS5着、紫苑S2着。2020年は中山牝馬S、福島牝馬Sを連勝。中団馬群で我慢が効き、動き出しは一気。レース捌きが各段に上手くなった。クイーンSは18キロ増が示す通り明らかに重め残り。0秒2差の6着に終わったが、栗東トレセン帰厩後は、CW・坂路を交えハードに調教で攻めた。重実績の通りのパワー型、週末の雨模様も加点材料。

　同世代4歳ダノンファンタジーも復調急。GI阪神JFなどチューリップ賞まで4連勝、桜花賞で一番人気に支持された好素材(結果はグランアレグリアの0秒4差4着)。体調に波はあるが、ローズSでは1分44秒4のレコードを計測。春二戦は結果を残せなかったが、一回り身体が大きくなり負荷の高い調教も楽々こなせるようになった。今の迫力ある造りなら9Fに少々の道悪にも対応可能とみた。

　ひとつ年上5歳馬のサラキアは、小倉日経オープンを鮮やかな外一気。リフレッシュが功を奏し、今季は心身ともにすこぶる爽快。良馬場にこしたことはないが、2019年のエプソムCでは稍重馬場で2着に踏ん張っている。トロワゼトワルは1Fは長いのは承知、それでも振り返ることなく、逃げに逃げる。

　シャドウディーヴァは、クイーンSも僅差4着と見せ場を作ったが、立ち回りは不器用。ラチを頼り一気に加速ができない。インも突ける広い東京の方がパフォーマンスが向上する。

　今年の府中牝馬Sは8頭立てということになった。東京芝1800mのようにコーナー数の少ないコースで少頭数レースをやると、前半が流れにくくなる一方で馬群が短くなる。単純に1馬身差で8頭が縦列になったとしても先頭からしんがりまでは8馬身差なわけで、いわゆる「団子でスロー」の形になりやすい。

　コースが改修された2003年以降に、古馬2勝クラス以上・8頭立て以下というレースは12例あるが、上がり最速をマークした馬は[4-4-3-1]、上がり2位の馬は[5-4-3-3]で、複勝率は91.7%と80.0%。つまり「無駄な上がり最速」が発生しにくい。前走の上がり順位で見ても、1、2位をマークしていた馬の勝率は26.9%で、それ以外の馬の7.9%を大きく上回る。当該レースでの人気や前走レースでの着順などで調整しても結論としては同様だ。

　ここは格だけでいうと▲ラヴズオンリーユーなのだが、同馬にとってやや距離不足の面もあるかと思うので単純に前走上がり順位で選ぶ◎サラキア、○シャドウディーヴァの割り込みに期待する。○はいわゆるキレるタイプではないが、東京適性もある。

各馬の上昇度・脚質・騎手・調教師・血統データを「先週最も儲かった」設定で解析。導き出された4頭の馬単・3連単ボックスで勝負！

なお、プレミアムサービス(※)にご登録されますと、中央競馬全レースで、上昇度・脚質・騎手・調教師・血統の項目を自由にカスタマイズして予想することができます。各レース情報ページの予想タブから「CP予想」にお進みいただき、ご利用ください。

※netkeiba.comのスマートフォン版・競馬総合チャンネルでは、プレミアムコースにご登録されますとご利用頂けます。

【軸不動】5ラヴズオンリーユーはひと息入ったが乗り込み順調で、条件的にも合うと判断。2ダノンファンタジーは近走ひと息でも地力上位で立て直した効果にも期待ができる。4サラキアは今回も仕掛けが決まれば逆転が視野に入りそう。3フェアリーポルカはコース替わりがカギだが、立ち回りひとつで上位食い込みが考えられる。7トロワゼトワルは距離微妙も流れ次第で残り目あり。

　東京芝1800mで行われる牝馬限定のGII戦。このコースは、最初のコーナーまでの距離がとても短いために外枠は不利になりやすいので枠順が決まってからもう一度考える必要がありそうですが、長い府中の直線が待ち構えているので瞬発力のある子を中心に狙いたいです。本命視しているのは、サラキアです。

　近走はある程度の位置からの競馬をしていましたが前走のように後方から溜めた時の爆発力は父のディープインパクト譲りの物。広いコースもいいですし、少頭数でさばきやすいでしょうから楽しみです。

　4戦無敗で昨年のオークスを制したラヴズオンリーユー。鳴尾記念は2着に終わったが、いかにも完調手前という雰囲気だった。使って適度に間隔を空けた今回はいいはず。東京コースも合う。シャドウディーヴァは東京向きの鋭さを秘める。コース的に全く合わない札幌のクイーンSでも見せ場十分だった。サラキアも東京では上々。意外とスローになる展開が合う。

　近走成績を素直に評価したい一戦。「“同年、かつJRA、かつ重賞のレース”において1着以内となった経験がない、かつ前走の着順が3着以下だった馬」は2014年以降[0-0-1-40]です。

　さらに「前走の距離が2000ｍ以上だった馬」は2014年以降[1-0-1-19]。今回より長い距離のレースを経由してきた馬は期待を裏切りがちでした。

　これらの傾向から強調できるのはサラキア・トロワゼトワル・フェアリーポルカあたり。いずれも人気の盲点となりそうですし、積極的に狙っていくべきでしょう。

※特別登録段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　エリザベス女王杯のステップレース。かつては本番との関連性はあまり高くなかったが、11年にGII昇格してから出走メンバーのレベルも徐々にアップ。昨年3・5着のラッキーライラックとクロコスミア、一昨年2着のリスグラシュー、17年1着のクロコスミア、16年1着のクイーンズリングと7着のシングウィズジョイらが本番でも活躍しており、ステップレースとしての重要性は非常に高くなっている。

1.重賞実績馬の存在感が高まる

　GII昇格後の9年間で連対した延べ18頭中、13頭はそれ以前に重賞を勝った経験があった。10年までは3年連続で重賞未勝利馬が勝っていたが、近年の傾向では実績の劣る馬には好走の余地が小さくなっている。

2.上がりが必要

　GII昇格後の9年で逃げ馬が3着以内に入ったのは1年のみ。昨年スカーレットカラーが後方2番手から追い込みを決めたり、一昨年のディアドラが上がり3ハロン32秒3という強烈な末脚を発揮して制するなど、しばしば差し追い込みが決まるレース。

3.前走3着以内だった馬に注目

　過去10年の成績を前走の着順別で見てみると、前走1?3着だった馬の成績が抜けて良い。いずれも連対率は20％を超えていて、複勝率も30％オーバーだ。対して、前走4着の馬は複勝率こそ25.0％あるが連対率は8.3％。前走5着は連対率、複勝率ともに9.1％。

　ラヴズオンリーユーは前走良化を見せたが、まだ万全のコンディションではなかった。今回は中間の動きも非常に良く、先に見据えるGIに向け上昇気配がうかがえる。おそらく少頭数となるここはしっかり勝ち切っておきたいところだ。

　シャドウディーヴァは前走大外枠からよく伸びた。過去に東京の重賞で2回2着しているようにコース替わりはプラスで、前走以上を期待できるだろう。シゲルピンクダイヤは近走パッとしないが、3歳時には32秒台の上がりを発揮した実績があり、末脚が求められやすいここで変わり身あってもおかしくないだろう。

　ダノンファンタジーは重賞4勝で実績は断然だが、勢いが落ちてきているのが気掛かり。また左回りの実績に乏しいのもどうか。以下、差し有利なレースだが少頭数なら残り目があってもおかしくないトロワゼトワル、スローならチャンスはあるサラキア。

【小波乱】フェアリーポルカは素軽さアップ。スピード豊なトロワゼトワル。ラヴズオンリーユーは復調してきた。

馬場の悪化の心配は残る土曜日。ただ少頭数ながら好メンバーが揃った。人気もどんな感じで散らばるのかは楽しみである。ほぼ110台は条件次第では出る馬たち。平均値でも100台6頭でかなりの熾烈。軸馬選びから勝負となる。平均値トップを信頼して◎ダノンファンタジー筆頭視。相手も平均値から○ラヴズオンリーユーと▲シゲルピンクダイヤ。重くなれば一発☆フェアリーポルカ。

オークス馬5ラヴズオンリーユーを推す。休養効果で心身がともに充実。ここは差し切れる。次位は6シャドウディーヴァで他力本願だが末脚は上位。▲は2ダノンファンタジーで末脚は鋭く能力的に魅力。