【備蓄】
パフォーマプロミスの力量は、みなの想像を少し超えて大きい。体質が弱く、骨折により長期休養も余儀なくされたが、
日経新春杯・
アルゼンチン共和国杯などGIIは2勝。昨年春の天皇賞は、マッチレースを繰り広げる二頭とは1秒離されたが、終いまで踏ん張ったのは、GII馬の底力。あの3着は、なんだか印象深かった。密かに、着実に蓄えた力のほどを、
鳴尾記念テッポウ勝ちで再確認。前走後の乗りこみも、脚元と相談しできる限りはやった。時計は地味だが坂路の動きも機敏。今の福永Jは力量通りの競馬を精密に組み立ててくれる。
立ちはだかる相手は
キセキ。3歳秋の
菊花賞以来、長く勝ち星から遠ざかっているが、2018年のJC、2019年は
大阪杯に
宝塚記念、そして本年2020年の
宝塚記念など、いくつも密度の濃いGI2着がある。尖った気性も、前二走で手綱をとった
武豊Jの心配りや、前走から坂路調教主体へと切り替えたことで解消しつつある。リズムよく折り合えば、逃げても差しても、勝ち負けの脚を使ってくれる。
キングオブコージは、4連勝でGII・
目黒記念を強襲。重量57キロは試金石となるが、ひと夏を充電期間とし、さらなるパワーアップに期待がもてる。
グローリーヴェイズは、昨年の京都2400m・
日経新春杯を快勝、続く春の天皇賞は
フィエールマンとクビ差の好戦。
香港ヴァーズを歴史的好記録で圧勝した。ただ、好タイムで激走した反動は大きく、海外遠征中止などもあり、体調が戻り切らず、宝塚は17着大敗。まだ完調とはいえないけれど、攻め馬の動きをみると八分くらいには戻してきた。
ダンビュライトは、去勢明け3戦目、少ししぶったパワー馬場、京都の下り坂…。ソロソロ出番があってもいい。
カセドラルベルの充実度も目を引く。勢いに乗った牝馬と、今の松山Jは怖い。