【闊達】
レッドアンシェルに、昨年の
CBC賞勝ちの頃の闘志と身のこなし戻ってきた。
3歳春は
アーリントンC2着。リゲルSでオープンを勝ち、
京都金杯3着という実力馬。9Fも試したことがあるが、7F以上になると突き抜けるまでには至らない。ならば6Fへ――彦根Sから1200m路線へと舵を切り替えたが、1分7秒3、上り32秒8という超高速ラップで悠々の圧勝。前年の
CBC賞は、着差はわずかながら、馬場や位置取りなど確認しながらの余裕の完勝だった。2020年度は
シルクロードSがシンガリ負け、
京王杯SCも馬体に張りがなく、パドックでもトボトボ歩き、伸びひと息の0秒8差に終わったが、間隔をあけメンテナンスを施し、この中間の坂路の動きは本来の姿に近い。
強敵は
クリノガウディー。
2018年暮れの
朝日杯FS2着、2019年の
中京記念2着歴などあるが、次の1勝が遠い。坂路調教は桁違いに動く。そのスピードと爆発力をどうつなげればいいのか。戦法や距離適性など試行錯誤してきたが、4着降格にはなったものの、
高松宮記念は1着入線。モタれ癖さえ封印できれば58キロでも力押し十分。
単穴は
アウィルアウェイ。デビュー戦は、息をのむ大外一気。続戦の
ダリア賞も、レースの上りを0秒8上回る33秒4という絶品の切れ味で連勝した短距離の差し馬。3歳春は
フィリーズレビュー7着、
桜花賞は10着と、7Fから8Fの距離は折り合いやスタミナの不安が常に頭にあり、余所行きの競馬を強いられたが、オ
パールSで古馬OP勝ち、
シルクロードSで初重賞制覇。
高松宮記念は出遅れやアク
シデントが重なり消化不良の11着に終わったが、馬の完成度はさらに高まってきた。腹を括って直線勝負に徹し切れば、GIII2勝目のチャンス。
タイセイアベニールは、2勝から3勝クラスをガッチリ連勝し、昇級のOP・
春雷Sが0秒1差の3着、鞍馬Sを1分7秒7・上り32秒6という好記録で快勝。重賞レベルに急接近してきた。中間の坂路も1F・11秒9で油断なく機敏に登板、状態は
ピークといっていい。
ミッキースピリットは、紐解けば2歳暮れ、阪神7Fをレコ勝ち。距離バンドなど探ってきたが、1200mに目標を定め目下二連勝。調教の動きもオープン馬の貫録が出てきた。天気は曇天、極端な高速決着は望めず、時計のないこの馬にとってはありがたい。妙味は
ロケット。7F中心に使ってきたが、6F転向に可能性大。大穴は
ラブカンプーの逃げ。