【マッチレース所望】
ラヴズオンリーユーが世界レベルの確変モードに突入。デビューから無敗の4連勝で
オークスを制覇。走破タイムは2分22秒8、翌週のダービーと0秒2差の好記録も叩き出した。
ただ、高い能力に身体の成長が追いつかない。3歳秋は
エリザベス女王杯1戦のみ(3着)。4歳時はドバイ遠征中止などあり体調整備に苦労もしたが、5歳緒戦の
京都記念をレコードに0秒3と迫る2分10秒4で駈け完全復調をアピール。
ドバイシーマクラシックでは、3着に敗れたが、欧州中距離戦線の5本の指に入る
ミシュリフと
クロノジェネシスを相手に猛烈な叩き合いを演じた。0秒1差の3着に敗れたものの、続く香港のクイーンエリザベスII世Cは
香港ヴァーズの覇者
グローリーヴェイズをねじ伏せ、力が本物であることがわかった。
兄
リアルスティールも古馬となり
ドバイターフで待望のG1を手にしたが、全妹は兄を超えるスーパー牝馬へと駆け上がる可能性を秘めており、海外遠征を契機に
有馬記念を圧勝した
リスグラシューとも姿がだぶる。牧場とも綿密に打ち合わせ乗り込みも万全。55キロの定量戦ならほぼ狂いはない。
ただ対抗の
ソダシの才能と実績も相当なものだ。5勝のうちレコ勝ちが2回。洋芝の札幌1800mをレコードで制し、
桜花賞は
グランアレグリアの保持するレースレコードを一気に1秒6短縮する1分31秒1で駈け抜けた。馬場コンディションに恵まれたことも確かだが、同週の古馬GII・
阪神牝馬Sの決着タイム・1分32秒0と比較しても、性能の高さのほどがわかる。
オークスは激しいプレシャーにさらされ8着に終わったが、白毛一族の祖である
シラユキヒメの父は
サンデーサイレンス、ここに
キングカメハメハと
クロフネを
ミックス。
パワー型の万能配合、言われてる2000mにも瑕疵はない。
二頭の一騎打ちが濃厚、逆に3着争いは力量拮抗。一番手は2019年の
札幌記念の勝者
ブラストワンピース。思うように馬体を造り切れず低調期もあったが、
鳴尾記念は大勢が決したあととはいえ、最速の上りで34秒0に押し上げてきた。いま数字以上に馬体をスカッと見せており、道中よどみのない流れで推移すれば持ち前の持久力と
パワーを発揮できる。
終い勝負に徹すれば
サトノセシルも面白い。北海道の水はよほど体に合うのだろう。逃げてよし差してよし。
クイーンSのあの瞬発力なら、首位争いはともかく3着争いなら足りる。
ステイフーリッシュは距離も脚質も幅のある実力派。数は少なくなったが、
ステイゴールド産駒といえば洋芝、調教の動きも格と貫録を感じさせる。若い頃より
ギアチェンジは遅くなったが、
ペルシアンナイトの差し込み。一転前残りのペースなら、
ウインキートスの流れ込み注。