【混戦】ランドオブリバティは前走3着も課題克服を印象付ける内容。調整順調で弾力性に富んだ動きも目立ちスムーズなら勝ち負け。ヴィクティファルスは2走目の重賞挑戦で2着と非凡さ示し気配も前進し好勝負。ボーデンは好時計で快勝の前走内容ならここでも。ヴェイルネビュラも動き軽快でリズムよく運べれば。レインフロムヘヴンも素質見劣らず、イルーシヴパンサーやヴィゴーレなども差はない。

【満開間近】雨中の中山、ボーデンの才能が花開く。

　母は2勝、祖母はアドマイヤグルーヴ。無骨な仔が多いハービンジャー産駒にしては、後肢から臀部にかけてのラインが、瑞々しく秀逸。デビュー戦は2着に競り負けてしまったが、二戦目の前走は1000m通過・57秒9という超Hペースを中団待機。先行馬はバテバテ、直線入り口では押し出される形で先頭に立たされたが、焦ることなく2F標識すぎまで追い出しを我慢。ラスト3F・11秒6-11秒7-11秒8(35秒1)というレースラップを、34秒6でもうひと押し。速い流れや開幕週の馬場の恩恵もあったにせよ、マイル通過は1分33秒4、後続に6馬身差の1分45秒2は、スプリングSはもちろん。皐月賞を語る上での強力な根拠となる。道悪適性に関してはなんとも言えないが、それが敗因となるのならしょうがない。

　まともならという前振りがつくが、ランドオブリバティも資質は相当。9月の芙蓉Sは、1000m通過は61秒8のスロー。残り4F地点から11秒8にピッチを上げスパート開始。続く3Fは11秒8-11秒5-12秒2。坂上ではもう安全圏に突入、後続には3馬身半差の楽勝。レース形態と2分1秒2というタイムは、クラシックへの特急券かに思えた。しかし、ホープフルSは逸走。きさらぎ賞も、返し馬から恐る恐る。発馬で挟まれ、大事にシンガリから流れをうかがったが、最後追い出すとギアが入りひと伸び。三頭併せの内で我慢できた調教のように馬群で我慢が効き、あるいは4コーナーをスパリと回り切れば勝ち負けに持ち込める。

　割って入ればヴィクティファルス。共同通信杯はスローの上り勝負。しかし、残り4Fから11秒9-11秒5-10秒8-11秒5を計測(3Fは33秒8)。自身の上りは33秒6、ラスト2F・10秒8という、目に見える好数値を叩き出している。

　ヴィゴーレも確変急。母は3勝、母の全兄ヒットザターゲットは京都大賞典など重賞4勝。タフで成長力のある血統らしく、つばき賞はホープフルSから12キロ増量。むちむちボディの、筋肉質な芦毛馬になった。前半1000mは59秒7というミドルペースで展開。下手に小細工するよりは、脚をため後方待機。上り3Fは11秒2-11秒5-11秒8(34秒5)と速かったが、自身の上りは33秒4。マイル通過は1分34秒4、走破タイムは1分46秒2。終わって見れば、クラシック戦線にも割って入れる、A級レベルのレースとなった。

　レインフロムヘヴンは、新馬戦からブリンカーを着用。油断できない馬ではあるが、百日草特別では、ダービー候補エフフォーリアに(先日の共同通信杯圧勝)、0秒2差に食い下がった才能の持ち主。三戦目の東スポ杯は、ストレスもたまっていたのだろう。さらにテンションが上がり返し馬で暴走。一息入れ、メンタル面を矯正。フリージア賞はポンと好発、無理に抑え込むよりは気分よく逃がしていこう。1000m通過は60秒8のスロー、上り3Fは11秒5-11秒6-12秒0。着差はわずかだが、1勝クラスではモノが違った。ヴェイルネビュラも、戦法や折り合いなど丁寧に学習。ジュニアCの直一気は、9FのスプリングSにも通じる伸び脚だった。

　雨がどの程度降るのか分からないのが困るが、雨をアテにするというより雨でも困らないという馬を選んでおけば問題ないだろう。

　今年は前走オープン好走馬が3頭出ているが、前走オープン組の少ない年も意外にそれらの馬だけでは決まっておらず、前走1勝クラス組なども織り交ぜたいところ。ただ、前走1勝クラス組の選り分けは難しいが……。

　◎にはレインフロムヘヴンを選んだ。ちょっとつかみどころのない馬ではあるが、前に行けるのは魅力で、雨が降った場合も悪くない。○だがイルーシヴパンサーも馬券的には重要と考えている1頭。このレースは前走1勝クラス組の好走がしばしばある。

　▲以下の前走オープン好走組も、それだけの組み合わせを買いたくないという話であってここの馬を否定するものではないので買い目には入れる。

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【伏兵注意】混戦の顔ぶれなら、初コースが課題でも先行力がある5レインフロムヘヴンの押し切りに期待。10ボーデンはここに入っても素質上位で再度の好位差しに期待ができる。1ランドオブリバティも力量的に互角以上で差し脚発揮に要警戒。14ヴィクティファルスも差せるタイプで首位争いの可能性が考えられる。11イルーシヴパンサーは重賞のメンバーでも相手なりに走れそう。しぶとく差を詰めてくる6アサマノイタズラが連下の穴。

※3/14時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　中山芝1800mで行われるGII戦。舞台となる中山芝1800mコースは、中山名物のホームストレッチの急坂の途中からのスタートに加えスタートしてからコーナーまでの距離もないので、スローペースになりやすく先行内枠が有利です。

　本命視しているのは、ヴェイルネビュラです。2走前は2000m戦で距離が長い印象も、前走は1600m戦で決め手が爆発。中団から差してくるそつない競馬ができる子なので軸にしやすいですし、新馬戦は1800mの距離を経験し勝ち星を挙げておりますから期待します。

※3/14時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　東京での未勝利戦を素晴らしいタイムで勝ち上がったボーデン。中山の新馬戦で2着に敗れた点は気になるが、それを差し引いても素材の魅力に飛びつきたい。ヴィクティファルスは共同通信杯2着。勝ち馬エフフォーリアが強かった。引き続き楽しみ。アサマノイタズラの前走は前がつかえて消化不良。スムーズなら面白かったはず。見直し。ヴェイルネビュラは過去3戦オール1番人気。前走は初の中山で良さが出た。引き続く前進ムードだ。

※3/14時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　サンデーサイレンス系種牡馬の産駒や重賞で善戦してきた実績馬が中心。「父がサンデーサイレンス系以外の種牡馬、かつ“JRA、かつ1600-1800ｍ、かつ重賞のレース”において4着以内となった経験のない馬」は2014年以降[0-0-1-30]なので、割り引きが必要です。

　なお「前走の条件が“JRAのレース”、かつ前走の上がり3ハロンタイム順位が4位以下だった馬」は2014年以降[1-0-2-32]、「“JRA、かつ1勝クラス以上、かつ芝1600-2200ｍ、かつ出走頭数が8頭以上のレース”において4着以内となった経験のない馬」は2014年以降[0-0-0-28]。大敗直後の馬、先行力の高さを活かしたいタイプ、新馬や未勝利を勝ち上がったばかりの馬は過信禁物と見るべきでしょう。

　今年のメンバー構成なら、ヴィゴーレ・ランドオブリバティ・ロードトゥフェイムあたりを中心視すべきだと思います。

※特別登録段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　過去10年の勝ち馬から、11年のオルフェーヴル、13年のロゴタイプ、15年のキタサンブラックの3頭がクラシック勝ち馬になっている。敗れた馬の中からも18年はエポカドーロが皐月賞を勝利し、19年はロジャーバローズがダービーを制した。クラシックを占う上で非常に重要な一戦。

1.逃げは苦戦気味

　阪神開催だった11年を除く過去9年、4角1番手から押し切ったのは15年のキタサンブラックのみ。3着以内で見ても、キタサンブラック以外では16年2着のマイネルハニーしかいない。逃げて押し切るのは難しく、直線での脚が求められるレース。

2.大型馬のパワーが活きる

　14年と15年はいずれも馬体重500kgオーバーの馬がワンツー。17年はメンバー中最高馬体重の504kgだったプラチナヴォイスが6番人気で3着して、19年は524kgのディキシーナイトが7番人気で3着、昨年は490kg以上の馬が3着以内を独占した。パワー豊富な大型馬に注目したい。

3.凡走からの巻き返しは滅多にない

　過去9年、前走で5着以下だった馬は[0-0-0-31]。対して、前走1着だった馬は[6-6-4-37]で複勝率30.2%。ここで変わり身を見せてくるケースは滅多になく、前走勝ってきた馬が中心になる。

　ヴェイルネビュラは前走のジュニアCで鋭く伸びて快勝。まだ緩さはあるが、デビュー時から比べて成長を感じさせる走りだった。新馬戦で1800mを経験しており今回の距離延長はこなせると見る。また戸崎圭太騎手の継続騎乗も心強く、勝ち負けを期待したい。

　ボーデンは前走の未勝利が圧巻の内容。ハービンジャー産駒なので中山替わりは問題ないだろう。ここも通過すればクラシックが楽しみになってくる。ヴィクティファルスは広いコース向きだが、外目の枠なら中山もこなせてよいだろう。枠がカギとなる。

　ランドオブリバティは地力は高いが、課題を残しているのがどうか。前走は慎重に乗って3着。今回は結果を出せるかどうか。以下、前走の馬体増は成長分だったヴィゴーレ、良血で重賞でもいきなり通用してよいノースザワールド、前走余裕残しも地力は見せたイルーシヴパンサー。

【小波乱】ヴェイルネビュラは瞬発力上々。ランドオブリバティは体調アップ。レースがうまいイルーシヴパンサーも圏内。

G2スプリングS。芝1800m戦。ある意味異様な指数跳ねに見える◎ボーデン。ほかにも候補として右肩上がりタイプもいるが、やはりこれを推しておきたい。相手は平均値上位の右肩上がりタイプで○レインフロムヘヴン。コース値99と抜けている▲ランドオブリバティ。一発☆ヴィクティファルス。

まだ成長途上ながら上積みが見込める14ヴィクティファルスが有力。軽快なピッチ走法で中山向き。額面通りならチャンス。次位は10ボーデンで成長力があり好位から差し込んでくる。▲は1ランドオブリバティで潜在能力は高く巻き返しは十分。