【雨の行方は】日曜日の大阪の降水確率は80%。
ソウルラッシュが、ゴール寸前、大外から襲い掛かる。ポイントとなるのは春の
マイラーズC。稍重条件下、1000m通過・57秒5というHペースをじっくり後方待機。レースの上がりは35秒8、自身のソレは34秒1。1秒近く時計のかかる
パワー馬場でも次元の違う末脚で大外一気のゴボウ抜きを決め、渋った馬場でもタメればためるほど凄みのある脚が使えることがわかった。富士Sは
ダノンスコーピオンをビッ
チリマーク。
安田記念13着のモヤモヤを晴らし勝利を手にしたかに見えたが、さらに背後から想像以上の切れ脚を使われ
セリフォスに先着を許してしまった。ただ前回は久々の影響か、少し肌が厚ぼったい。薄皮一枚脂肪をそぎ落とし、坂路の弾力は一変。枠は外よりの11番、ひしめき合う内のラ
イバルたちの動向を見ながらレースが作れる。今の松山Jならきっと、追い出しに間違いはないか。対抗の
サリオスは、道悪は空っ下手。泣く思いで印を次位に落としたが、状態に限れば競走生活の
マックス。紐解けばマイルGI・
朝日杯FS優勝をベースに、
コントレイルを相手に
皐月賞2着、ダービー2着。脚元や馬体造りと相談しながら、10Fの
大阪杯や6Fの
高松宮記念にも挑戦した。5歳の本年は再びマイル路線に舵を切りかえ、
安田記念がクビ差3着、一年越しで
毎日王冠をレコ勝ち。目指すべき道と能力の在処を改めて記録で示した。懸案の背腰の緩さも今は影を潜め、最終追い切りはムーアJが跨り南W・81秒3-63秒0-36秒0-11秒8を馬なり。5番枠からいかにして外に出しフットワークを維持できるか。祈るような気持ちですが、人馬ともに理想とする仕上げはかなった。4歳馬
シュネルマイスターも、
サリオスよりはマシだが重は未知数。しかしNHKマイルを1分31秒6という快時計で勝ちあがり、古馬初挑戦の
安田記念を0秒1差の3着に好走した4歳No.1マイラー。昨秋は
毎日王冠を勝ち
マイルCSを2着し、
グランアレグリアから次代のマイルGIシーンのバトンを受け取ったかに見えた。しかし
安田記念は進路を失い痛恨の2着。
スプリンターズSは先行断然有利の馬場に戸惑い9着に終わったが、スピードに対応できるよう、あくまでこの
マイルCSのための
ステップレース。一週前は長め7Fから目いっぱいに負荷をかけ、直前の動きも軽やか。3歳馬
セリフォスも、まさに状態は
ピーク。本馬も
朝日杯FS2着馬。
NHKマイルCは枠順とコース取りに泣き、
安田記念は古馬のキャリアに一歩及ばず。しかし、秋は調教も馬体造りの精度も春とは一変。富士Sはパドックの仕草もレース運びにも隙がなく、1分32秒0という富士Sのタイムは過去10年では第二位だった。良馬場条件のマイルなら、
ソダシもごく僅差。
府中牝馬Sは56キロを背負いアタマ差2着。残り100mで鈍ったが、ベストディスンスはワンターンのマイルと改めてわかった。大激戦のゴール前、最後まで白い馬体が凌ぎを削る。
毎日王冠2着の
ジャスティンカフェ、そして
ダノンスコーピオンも、外枠、
チャレンジャーという立場を活かし、ゴール強襲に虎視眈々。