【特異な上り馬】
ブローザホーンが初重賞制覇を高らかに宣言。二走前の
函館記念は条件戦から一気のGIII挑戦。馬場は得意の重馬場、差し馬ペースで展開。前年の勝者
ハヤヤッコを第一目標に置き追い込み策を画したが、勝負どころはまだ後方馬群の内。マークする相手を間違えたかな? イン強襲は想定内として、先団を捌くには進路が狭すぎ、10Fだとみんなバテない。ポジショニング次第では2-3着はあったが、ただ競馬をしたのは正味1F程度、心身ともに摩耗はわずかで済んだ。
札幌日経OPは2600m、メンバーも楽になった。前半1000mは62秒3のスローで展開したが、レース中盤逃げ馬のすぐ背後に迫り4角先頭、手綱を緩めるとみるみる間に後続を6馬身差にチギり捨て、馬なりで悠々ゴールイン。洋芝・稍重条件下で、上り3F・12秒0-11秒6-11秒8(35秒4)という好ラップを並べた。坂コースにも対応できるようになったが、ベストは平坦、距離2200mも最適。同じ京都11Fの5月の
烏丸Sは不良馬場で大楽勝。湿った馬場は加点材料になり、GII奪取に好条件がそろった。
対抗は
ヒートオンビート。
天皇賞(春)4着、
目黒記念や
アルゼンチン共和国杯などGIIで数多の馬券連対歴があったが、
目黒記念で悲願のGIIタイトルをもぎとった。春はここ目標、一週前追い切りで川田Jも仕上がり度合など感触を確かめている。
ボッケリーニも差はわずか。GII・1勝、GIII・2勝の実力派。GI・
宝塚記念は数々の実力馬が勢ぞろい、直線二転三転の壮絶な叩き合い。7着に遅れはとったものの差は0秒5。GI以外の長丁場は馬券の対象から外れたことは少なく、京都コースは[2-1-0-1]。GII・2200mは最適の舞台だろう。
前年の
京都大賞典の勝者
ヴェラアズールも、調教では残り1F手前からの動作と加速が、昨年の
ジャパンC時に接近。時間をかけ馬の状態に合わせながら今回は万全の仕上げができた。
ディープボンドは、GI連対実績なら文句なしにNo.1。ただ基本はステイヤー、2200mのスペシャリストと思しき馬が多く揃い人気ほどの過信は禁物。
プラダリアはまだ完成途上。随所に緩さを残しているが、無理はせず一戦ごとに調教内容など工夫し、目いっぱいに追ってもブレない走りになってきた。連穴は叩き三戦、
マイネルウィルトスのゴール前強襲。