【肉薄】力勝負の東京マイルなら、初距離・初コースでも、
マスクトディーヴァの豪脚一閃。飛躍の起爆剤となったのは二走前の
ローズS。1000m通過・57秒3というミドルペースの上に立ち、ラスト3F・11秒2-11秒0-11秒8(34秒0)というレースラップをリズムよく中団から漸次ポジションを上げ、自身33秒2の末脚を繰り出し、阪神9Fの記録を一気に0秒9塗り替える1分43秒0の日本レコードで正面突破。残り1F手前で先頭を捕らえかけたときの、ラスト2F目のラップは10秒8。マイル通過時のタイムは1分31秒2だった。
秋華賞は内回りに加えスロー。単調な流れとなり大外に持ち出すしか手はなかったが、上り33秒5という
リバティアイランドさえ上回る最速ラップを駆使。あの
リバティアイランドに肉薄して見せた。ちなみに春の大目標は
ヴィクトリアマイルにあり、今回は確かに下準備の一戦。だが追い切り過程をみると、本数および時計の強度など、同じ休み明けの
ローズSとほぼ同レベルのものを消化している。
第一目標は
マテンロウスカイ。阪神・東京・京都の9Fを1分44秒台で3度好走したスピードスター。GIIIの
エプソムC3着で中距離重賞路線に乗ったかに見えたが、気性はきわめて勝ち気、スピードを制御できない。ならばリゲルSは1600mに距離を短縮、9F戦より1秒近く速いマイルの流れなら二番手で折り合いがつき、上り3Fを推定11秒3-10秒7-11秒3(33秒3)で、ゴール板をもったままで通過。攻め馬の手は緩めておらず、馬体弾けんばかり、冬場でも毛艶はピッカピカ。マイルに方向を転換、改めてGIII奪取に
アタック。
ウンブライルの全兄はGIマイラー・
ステルヴィオ。兄も小さな踊り場を経験したが、妹も装備(ブリンカー)や心身と相談しながら3歳春は牡馬混合の
NHKマイルCに突入し2着。ラスト1Fの弾け様は文句なしにGI級を思わせた。長期休養明けになるが性格はテッポウ向き。ノーザンF育成馬とあれば肉体面での仕上がりの連携もできている。
ウインカーネリアンは1分31秒8という好記録で昨年は逃げ切りV。海外遠征明けになるが稽古は溌剌。今年は気を抜くことのないようブリンカー装着を予定している。
エンジンのかかりどころとレースの流れに左右されるが、
ジャスティンカフェはGI・
マイルCSを0秒1差の3着に食い込んだ実力派。
ホウオウビスケッツは、
日本ダービー6着と見せ場は作ったものの、体型および適距離は明らかにマイラー。鞍上は岩田康J、一発勝負不気味。
コナコーストも復調予感あり。