【クイーンお出まし】牝馬クラシック戦線の切り札は
クイーンズウォーク。未勝利脱出は二戦目、暮れも押し迫った12月の阪神9F。初戦に続き二戦目も出遅れ、しかし1000m通過は能力を試すにはもってこいの60秒7のミドルペースで展開。上がり3Fのレースラップは11秒8-11秒4-11秒2(34秒4)と漸次加速形態を描いたが、直線半ばまではもったまま。ひと気合つけるとフォームはダイナ
ミックさを増し、上がり33秒7でグイグイと加速。ラスト1F・推定10秒台の高速ラップで一気に先行勢を抜き去り後続を置き去り。
フランケル産駒の半兄
グレナディアガーズは
朝日杯FS優勝馬。父が
キズナにかわり、500kgを優に超える大型牝馬にかわったが、決め手とスケールは上かもしれない。1F短縮のマイルにかわるが、東京コースは単なるスピード決着ではなく
パワーも求められ、前走の阪神9Fの上がりラップをそのまま移行評価でいい。
対抗の
サクセスカラーは本命とはタイプは真逆、天性のスピードと競馬センスが武器。中山マイルの新馬戦は前半1000m・58秒7というハイペースに近いタフな流れを1番枠から好位二・三番手にらくらく進め、馬の速力に任せラスト3Fも11秒台の加速ラップをピシリと重ねた。最後は馬なりでゴール、1分33秒9は前日のGIII・
フェアリーSより0秒1速かった。鞍上の指示にきわめて従順、上積みも十分。東京をこなす体力も備わっている。
アルセナールはGIマイラー・
ナミュールの半妹。新馬戦は明らかに急仕上げ。道中は他馬の気配を気にし進みはギクシャク。1000m通過は61秒4のスロー、レースの上がりは12秒0-11秒3-11秒4(3Fは34秒7)。正味2Fの極端な瞬発力勝負になったが、残り1F標識から一気に加速(ラスト1Fは推定10秒9?)。ルメールJも終わってみれば血統力に納得か。短期放牧を経て体の造りも調教の動きも大きく変身。確からしい時計とラップをここでマーク、いざ
桜花賞へと飛躍を期す。
阪神JF4着馬
サフィラも、もちろん好勝負。姉は
サラキア、兄は
サリオス。当該マイルの
アルテミスSを1分33秒9・上がり33秒4で2着に追い上げた血統馬。5戦目となるが馬体の張りと闘志は維持できており、質量とも調教もしっかりこなしてきた。
1F延長になるが、
ルージュスエルテは二戦連続して最速の上がりで7Fをブッ
チギリ。
モリノレッドスターの暮れの中山・1分34秒4は同日の古馬1勝クラスより1秒速く、さらに動きは軽快。
ルージュサリナスの東京新馬・1分34秒1は水準より上、上積みも少々。