【参戦を誇りに思う】
ロマンチックウォリアーは19戦14勝、香港のみならず、コース形態や芝コンディションがまったく異なる、左回りの豪州・
コックスプレートを制した、世界の頂点にもっとも近い中距離の雄。日本のGI遠征計画を着々と進め、世界トップジョッキーの一人であるマク
ドナルド騎手を伴い、火曜日には東京競馬場の芝コースのスクーリングを兼ね6F・75秒1-3F・34秒3-11秒5を馬なりで計測。主戦ディスタンスは10Fだが、世界No.1マイラーとも評される
ゴールデンシックスティの2着連対歴もあり、
安田記念の香港馬優勝の先達
フェアリーキングプローンも10F勝ちがあった。ちなみに
ウオッカや
モーリス、
ジャスタウェイや
ダイワメジャーたちも、みんな10F・GI優勝歴を誇る底力のある中距離系だった。超高速決着に課題を残しているものの、前線通過、日曜日は雷雨の恐れ。1分32秒台半ばの時計決着になれば自信も1割増し。
迎え撃つ日本勢の大将格は
ソウルラッシュ。幾度か踊り場も経験したが、昨年9月の
京成杯AHを境に一気にGIマイラーへとジャンプアップ。続く
マイルCSは
ナミュールの猛烈な末脚に屈しクビ差2着に惜敗したものの、香港遠征を経てさらに心身は充実。
マイラーズCはゴール板が近づくにつれグイグイと加速。調教タイム以上に力強さと躍動感に溢れ、今回モレイラ騎手とあれば左回り云々を語るのもいかがなものか。
マイラーズC2着の
セリフォスはようやく本来の姿に立ち返った。3歳秋、富士S勝ちを
ジャンピングボードに一気に
マイルCSを制覇、GIマイラーへと飛躍を遂げた。しかし絶頂期を保つのは並大抵ではない。下降期もあるのは仕方なく、理想的
シルエットや加速を取り戻すのに時間も要したが、
マイラーズC前に馬体造りを一から見直し。ハードに踏み込んだ追い切りに切り替え、前走2着で推進力と活力が戻ったことを確認できた。中間さらに一段調教も踏み込み、本来のビロードのような輝きを取り戻した。坂路の脚捌きも素軽さ満点。今度は斤量も
ソウルラッシュと同重量になる。
惑星は
マイルCSを一閃した
ナミュール、瞬発力と才能は日本勢屈指。前走の
ヴィクトリアマイルは海外遠征明け、育成場から二週間足らずでの入厩。体重の変化は小さくても、身体が硬く後肢の送りもギコちない。結果踏ん張りが効かず出遅れを喫し、身体が伸び切ったまま8着に終わったが、中二週の間に弾むような動きが戻っている。
ヴォイッジバブルは
ゴールデンシックスティ、
ビューティージェネレーションに次ぐ香港第三位の強豪マイラー。腰の角度を見ると左回り? ただしセン馬なども多い彼の地では6歳はまだ若手、伸びしろを残す。雨残りの馬場なら
ステラヴェローチェが不気味。高速決着では勝負どころで置かれてしまうが、
パワー馬場になれば一気に先団に取りつける。同型
ガイアフォースともども渋れば首位争いまで見えてくる。