【世代屈指】
クァンタムウェーブの前途は洋々。兄姉に1-2勝馬が3頭いるが、父に
ナダルを迎え大きく
スケールアップ。新馬前の最終追い切りの坂路では、51秒9-37秒0-12秒0という出色のタイムを計測。504kgの肉厚な芦毛、振る舞いも堂々。ただし初陣ゲートはモッサリ、前半1000mは64秒2のスローで推移。引っ掛かるまではいかないが、好位の内目で砂を被り道中口を
パクパク。しかし体力と脚は存分に残っており、直線入り口ではすかさず先頭と横並び。3Fを推定12秒8-12秒1-12秒5(37秒4)という好ラップで堂々の寄り切り。2着に3馬身半差、3着には7馬身差の圧勝劇を演じた。中間はCWでもミッシリ、心身ともにパンプアップは十分。
スケールと将来性なら、
トリポリタニアもまったくの互角。母は1700-1800ダートで3勝。母の弟は
パワーで知られる
ダンビュライト、近親にはダートの雄
クリソベリルの名が見える。加えて父は
ルヴァンスレーヴ、デビュー戦はスタート後の3Fめに14秒3という超緩めのラップが登場。前半1000mは66秒2のスロー。たまらんとばかりに3角手前で一気に先頭に押し上げ、その時点の残り4Fめのラップは12秒7。続く3Fは12秒5-11秒9-12秒1(36秒5)。上がり勝負とはいえ芝なら10秒台に匹敵する凄みのある高速ラップを余裕残しで叩き出した。
マテンロウブレイブの1分53秒5も、近い将来のオープンを約束。ただ、道中横山典Jをしても操縦に苦労、暴走と紙一重。荒々しさが自分の脚を突っ張るようなら、
ベルベルコンパス、
トルショー、
ドンインザムードが3着に浮上。