土曜福島のメインは、準オープンのスプリント戦テレビユー福島賞です。

　このレースの近3回の勝ち馬を見てみると、12年ジュエルオブナイル、10年ショウナンアルバ、09年アルティマトゥーレと、過去に重賞勝ちがあるか、後に重賞を制した馬が名を連ねています。過去にはスプリンターズSを制したカルストンライトオも1600万下の時に、同時期の福島1200mのレース(TUF杯)を制しており、準オープンレースですが、勝ち上がるには相応の能力が求められると思われ、今後のスプリント戦線を占う上でも注目の一戦です。

　本命は、5番のレオパステルです。前走同クラス2着、福島の1000万下条件を勝ち上がっているなど、クラス、コース実績ともに申し分ないものがあり、さらにこのレース2連勝中の蛯名騎手鞍上、牝馬は夏競馬に強いなど、プラス材料がそろっています。

　対抗は、同じく牝馬の16番プリンセスメモリーです。休み明けの前走は大敗を喫しましたが、それ以前には、3戦連続で2着（うち1戦はオープン特別）とクラス実績は十分ですし、3歳時にはクイーンカップ2着の実績があります。昨年のジュエルオブナイルと同様の復活劇が見られる可能性は十分にあるといえます。

　三番手には、実績上位の牡馬9番サカジロロイヤルを、押さえには前走久々の芝で好走した4番ヤマニンパピオネを推します。

東大ホースメンクラブ　コイキング

【上位拮抗】サカジロロイヤルは久々の前走で2着と好走。立ち回り上手なタイプで福島も問題なく好勝負必至。レオパステルは3勝2着1回と福島1200m芝の巧者。状態もよく逆転候補。ミヤジエムジェイは前走7着も着差は少なく巻き返し可能。シーブリーズライフは自己条件なら上位が狙える。底力あるケンブリッジエルやプリンセスメモリーに雰囲気良化のマッキーコバルトも要警戒。

【パステルは福島色】レオパステルの勝ち鞍および連対実績は、ローカルコースに集中。特に福島1200mは5戦3勝・2着1回と、適性の色合いがより鮮明となる。前走は1000直競馬のスペシャリストに2着と遅れをとったものの、55キロを背負って2着は確保。時計対応にも幅のある、現級2着2回の実力馬だ。体重の増減が大きいため、調教のさじ加減がデリケートとなるが中間坂路で2本やれれば合格点。蛯名とのコンビで2着1回。仕掛けどころは心得ている。逆転があればプリンセスメモリー。サンライズS2着・奥多摩S2着の現級実績はもちろん。オープン特別のラピスラズリSを2着した実力派。前回はスローに泣き14着に沈んだものの、最速の上がりはマークしている。重はオニ、馬場がしぶれば連対確率も一割増し。割って入れば3歳馬シーブリーズライフ。クロッカスSを1分21秒7・上がり33秒6でオープン特別勝ちのある、桜花賞路線を歩んできた好素材。2歳早期に中山1200mを1分8秒3・2着したスピードは、ここでも通用。高速決着では分が悪いが、サカジロロイヤルは、水無月S2着時のような少し時計のかかる良馬場なら粘り込める。ヤマニンパピオネは福島1200mの新馬をレコード勝ちした快速馬。ローカル競馬なら芝・ダートを問わない。水無月4着のマッキーコバルトも、休み明けを叩いた上積みを期待していい。

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　◎ミヤジエムジェイは「キングカメハメハ×マルゼンスキー」という組み合わせ。父キングカメハメハは芝短距離のカテゴリーではサクラバクシンオーに取って代わる存在となりつつあり、全国9競馬場で行われる芝1200m戦のなかで福島競馬場は最も得意とする舞台。本馬も当コースで2戦1連対と上々の成績を残している。敗れた一戦は苦手の道悪に泣かされたものなのでノーカウントでいいだろう。開幕週の福島だけに先行馬有利。ジョッキーもそれは分かっており、前掛かりの流れになるのは明らかだが、それでもやはり前が残る競馬となるだろう。先に行く脚のあるこの馬にとっては追い風だ。前走は苦手の道悪で、前々走は距離が1ハロン長かった。今回は条件がそろうので期待できる。