･連闘から中3週で出走する、前走2番人気以下馬
※阪神過去6年[0-0-0-23]
●2012年該当馬→コスモファントム(7着)、フライングアップル(9着)、メイショウカンパク(10着)、ダンツホウテイ(11着)、ソリタリーキング(12着)
○2013年該当馬→トウカイパラダイス、テイエムアンコール、マッハヴェロシティ、タガノエルシコ

･前走1番人気馬をのぞく、前走で中央重賞以外に出走していた馬
※阪神過去6年[0-0-0-15]
●2012年該当馬→フライングアップル(9着)、ソリタリーキング(12着)
○2013年該当馬→スマートギア、タガノエルシコ

･前走が6番人気以下かつ6着以下だった馬
※阪神過去6年[0-0-1-18]
●2012年該当馬→ローズキングダム(4着)、ナリタクリスタル(8着)、メイショウカンパク(10着)
○2013年該当馬→コパノジングー、スマートギア、テイエムアンコール、アスカクリチャン、マッハヴェロシティ、ローズキングダム

2012年残った馬→ショウナンマイティ、フェデラリスト、トーセンジョーダン、ナカヤマナイト、アーネストリー

【2012年結果】
1着：ショウナンマイティ(○)
2着：フェデラリスト(○)
3着：トーセンジョーダン(○)

2013年残った馬→ショウナンマイティ、ダークシャドウ、オルフェーヴル、エイシンフラッシュ、ヒットザターゲット、ヴィルシーナ

2013年上半期[星取り表]：●◎●○○●◎●●◎●●

井崎：ロードカナロア、強かったよなあ……。

須田：追い出されてからの脚色が、他馬とはまるで違いましたからねえ。過去5週のうちで4つも黒星を重ねている井崎センセイとは大違いですな！

井崎：でもまあ、高松宮記念の黒星に関しては納得してるよ。3着のハクサンムーンがヌケだったし、そのままだったら懸念したとおり、トリガミになってたからね。

須田：とはいえ、そろそろ当てにいったほうがいいんじゃないですか？　勝率5割のラインははとっくの前に切りましたし、この調子だと星取り表が真っ黒になる気が……。

井崎：そう、このへんで連敗を止めなきゃいけないんだけど、今週の大阪杯も先週に引き続き「試練のレース」になっちゃいそうでさ。

須田：では、消去ネタの中身を確認しながら、そのあたりについても触れていきましょう。まずはローテと前走人気から絞り込むネタですが、これは問題ないですよね？

井崎：うん、コレって要するにオープン特別やG3からのローテを消してるんだけど、大阪杯ではまず来ないパターンだよね。だから、自信を持って消して大丈夫だと思うぞ。

須田：そんなレースですから、前走で重賞に出ていないような馬では「格」の面で通用しない……という中身なのが、2番目の消去ネタ。こちらも特に問題ないと思います。

井崎：で、最後に前走人気と結果から絞り込んで、残ったのがこの6頭。もちろん、まだ絞ろうと思えば絞れるんだけど……ここから先の取捨がすごく難しくてさ。

須田：それは認めますが、このままだと先週以上に、トリガミ一直線じゃないですか。まさか井崎センセイ、この6頭で勝負なんて言いませんよね？

井崎：うん、それはさすがにマズいだろ(笑)。だから懲りずに今週も「オルフェーヴル以外のBOX」と「オルフェーヴルを2着か3着に限定した買い目」で行こうと思う。まだ先週よりはアリだろ？

須田：となると、今週も馬連と3連複はナシで、馬単25点、3連単100点での勝負ってことになりますね。点数が多いので、コレでもかなり危なっかしい気が……。

井崎：でもさ、この6頭でキッチリ決まるという点に関しては、かなり自信があるんだよ。あとは、ガチガチで決まるか、そうじゃないか。後者に賭けてみる価値はあるよ。

須田：うーん、白星から進んで遠ざかっている印象がしないでもないですけど(笑)。でも、そろそろマジで的中させていただかないと困りますよ？

井崎：うん、今週ハズレだったら、コレはしばらく禁じ手にするよ(笑)。これだけの豪華メンバーなんだから、それにふさわしい好レースに期待したいね！

　調教タイプ別に過去の大阪杯を分析して、おおまかに分かる傾向としては｢坂路もしくは併用で本数が標準以上｣という調教タイプが好走しているということ。トラック単一調教馬は2010年に1着2着したことを除けば、目立った好走がないという感じ。

　これでは今年の出走馬から的を絞ることが難しくなるので、決定的な調教条件を用意しました。それが｢栗東坂路で最終追い切りを行い、終い最速ラップでラスト2Fの時計が25.0秒以下｣というもの。2004年以降、この調教条件に該当した馬は4頭いました。

2006年
1着カンパニー

2008年
1着ダイワスカーレット
2着エイシンデピュティ

2011年
1着ヒルノダムール

　ご覧の通り、すべて連対を果たしています。それどころか、3勝も挙げており、この調教条件は勝ち馬を見つけるのに最適なデータと言えるでしょう。これは宝塚記念(阪神芝2200m)でも好走条件となる調教データなので、阪神競馬場のBコースで行われる芝2000mから2200mでは重要なのでしょう。

　今年の出走馬でこの調教条件に該当するのは、◎オルフェーヴルと○ショウナンマイティの2頭です。だったら人気のない方を本命にすれば、と思われるかも知れませんが、オルフェーヴルの調教内容は2012年宝塚記念時とほぼ同じ。この時に0.5秒負けているのがショウナンマイティ。この着差から、人気がないという安易な理由で◎を打つわけにはいかなくなりました。ただデータ上、ショウナンマイティの1着も十分可能性があると考えています。

　▲エイシンフラッシュは仕上がり状態が抜群。調教タイプは2011年の標準多め併用から本数が少なくなった標準併用ですが、それほど本数を乗らなくても仕上がったのが今回ということでしょう。追い切りの動きからも、今回のジョッキーとの相性は抜群。こちらは主観的に見て、1着もあるという判断をしました。

　トラック単一の△ダークシャドウですが、2011年の大阪杯では馬ナリ平均トラックで2着していますし、標準トラックなら押さえる必要がありそう。☆アスカクリチャンは最終追い切りが動きが目立った標準多め併用。馬券的な妙味はこの馬かも知れません。

1.コパノジングー
今回：標準坂路
前回：一杯平均坂路

2.スマートギア
今回：標準坂路
前回：馬ナリ平均坂路

3.ショウナンマイティ
今回：標準多め坂路主体
前回：標準多め坂路

4.ダークシャドウ
今回：標準トラック
前回：標準トラック

5.オルフェーヴル
今回：標準多め坂路
前回：標準多め坂路

6.トウカイパラダイス
今回：標準多め坂路
前回：標準坂路

7.エイシンフラッシュ
今回：標準併用
前回：標準トラック主体

8.テイエムアンコール
今回：軽目トラック
前回：一杯平均トラック

9.アスカクリチャン
今回：標準多め併用
前回：標準多め坂路

10.ヒットザターゲット
今回：標準多め坂路
前回：標準多め坂路

11.マッハヴェロシティ
今回：乗込坂路
前回：標準坂路

12.タガノエルシコ
今回：標準坂路
前回：標準坂路

13.ローズキングダム
今回：標準坂路
前回：標準坂路

14.ヴィルシーナ
今回：標準少め坂路
前回：乗込併用

　三冠馬で同年の有馬記念の覇者でありながら、昨年の阪神大賞典で怪走し、天皇賞(春)では折り合いに専念しすぎで3コーナー手前でポジションを押し上げることができずに不発、そしてジャパンCではゴール手前で内にヨレてジェンティルドンナの2着に敗れたオルフェーヴルが出走します。

　オルフェーヴルの昨年の成績は6戦2勝。しかし、世界最高峰の凱旋門賞で後続を突き放して、ゴール手前まで先頭のレースをしておきながら、ジャパンCでは｢お疲れさま｣ではなかったこと。例年のジャパンCと比べるとかなりの凡戦だったとはいえ、内にヨレヨレになりながら2着を死守したあたりは｢さすが！｣と感心しました。実質1着はジェンティルドンナでも、実際はまだまだ能力の開きはあるのではないでしょうか。

　2分24秒49のレコードで一昨年の凱旋門賞を勝利したデインドリームは次走のジャパンCでは6着。日本の高速馬場への適性大と言われた03年のBCターフの勝ち馬ジョハーも、次走のジャパンCでは道悪だったこともあり16着敗退。日本馬ナカヤマフェスタも凱旋門賞の2着の後のジャパンCでは14着だったこと。歴史的な名馬が過酷なローテーションに太刀打ちできず、｢東京へは観光に来た｣｢ゴール板の位置を間違えた｣などの謎のコメントを残して去っていったことを考えれば、オルフェーヴルの2着は十分に価値があったでしょう。

　あのテイエムオペラーが8連勝後、復帰初戦のこのレースでまさかの4着に敗れて、超一流馬にとっては前哨戦は試走であることを思い知らされたレースではありますが、テイエムオペラーは有馬記念で自己ベスト指数タイをマークした一戦。もともと鉄砲があまり利かないタイプでもありました。前走凡走後で、鉄砲も利くオルフェーヴルとはやや状況が異なります。よってオルフェーヴルを◎とします。〇は昨年の宝塚記念でオルフェーヴルと0.3秒差、3着のショウナンマイティ。長期休養明けの前走、京都記念は折り合い欠いて3コーナー先頭の競馬で3着に破れましたが、力を出し切れていないことから2戦目の今回で上積みがあると見ます。▲は一昨年の天皇賞(秋)の2着馬ダークシャドウ。坂のアップダウンが激しく、実質3000m級の距離適性が問われる前走の有馬記念では6着でしたが、昨年の天皇賞(秋)4着、ジャパンC4着の実績を見直します。距離2000mはベストでしょう。

GII格付けのS59年以降の29年間から、■消える馬をチェック！

■アスカクリチャン…6歳以上馬のうち、前3走内に1800m以上3000m未満の日本のGII以下芝良・稍重、斤量58キロ以下で1秒以上の惨敗がある馬は[0-0-0-32]

■コパノジングー…前2走内にGIII以下戦、斤量57キロ以下で3番人気以下かつ1秒以上の惨敗がある馬は[0-0-0-59]

■スマートギア…前走1600m以下戦使用馬のうち、前3走内に1800m以上の重賞戦で3着内(芝GI戦は5着以内)の好走がない馬は[0-0-0-23]

■タガノエルシコ…前2走とも1800m以上3000m未満のGIII以下戦、斤量57キロ以下で敗退馬は[0-0-0-37]

■テイエムアンコール…前3走内に芝のGI戦5着内・GII戦連対・GIII戦1着の好走がなく、前走GIII以下の芝良・稍重、斤量58キロ未満で0秒4以上敗退は[0-0-0-60]

■トウカイパラダイス…芝20戦以上消化馬のうち、前3走ともGII以下の1800m以上芝、斤量57キロ以下で連対を外していた馬は[0-0-0-19]

■ヒットザターゲット…前3走内にGIII以下の1800m以上芝で着外(4着以下)が2回以上ある馬は、前走芝のGI戦3着内・GII戦連対馬を除き[0-0-0-47]

■マッハヴェロシティ…芝を15戦以上消化して3勝以下(勝率2割以下)馬のうち、前3走内に芝の重賞戦で1着歴がなかった馬は[0-0-0-26]

■ローズキングダム…前5走内に芝のGI戦で連対歴がなく、前3走とも日本のレースで着順掲示板を外す6着以下だった馬は[0-0-0-35]

　世界レベルの◎オルフェに逆らうのは容易なことではないが、アベノミクスを狙って「三本の矢」を放つとしたら、○ショウナンマイティだ。

(1)トラック…芝15戦以下で芝右コース4勝以上かつ芝右コース着外4回以下
(2)プライド…前4走内にGIまたはGIIで1着があり、前走1800m以上3000m未満の牝馬限定戦を除く芝GI・GII戦、斤量57キロ(牝馬は55キロ)以上で3着内好走
(3)ピーク…5歳以下の旬期

　以上のTPPをすべて満たしていた馬は[4-2-0-0]、該当はショウナンだけ。創業100年の牧場生産馬が、社台系生産馬に打ち勝てるか、アンチ巨人戦開幕だ。

　問題は牝馬ヴィルシーナの取捨。

　牝馬は[2-2-2-32]で、この連対をはたした4頭の共通項は、前4走内にGI戦1着かつ牡馬相手の重賞戦で連対があった6勝以上馬であること。この条件を満たせなかった人気馬、マックスビューティS63年1人気8着、エルカーサリバーH5年3人気4着、ベガH6年1人気9着、ダンスパートナーH8年2人気4着、アドマイヤグルーヴH16年3人気7着・H17年2人気4着とことごとく馬券外に去っている(ただし、これら敗退の牝馬は斤量が55キロ以上だった点に注意)。

　前記の条件を満たしていない牝馬は[0-0-2-32]ヴィルシーナの旨味は斤量54キロというアドヴァンテージと先行力。3着ならありか。

3番：やや余裕残しも張りは良い。
5番：叩けば更に良くなるが、ここでも次元が違う。
14番：どっしり見せて素晴らしいデキ。通用。

【相手探し】オルフェーヴルで、ほぼ順当。クラシック三冠に加え、有馬記念、宝塚記念など、積み重ねてきたGIタイトルは7つ。2着に敗れはしたものの、凱旋門賞、JCのパフォーマンスは記憶に新しい。ただ一点、いかにして気持ちを切らさず、レースに集中できるか否か。陣営も工夫を凝らし、入念に丹念に馬を造ってきた。二の筆頭はダークシャドウ。シリーズ最終戦の有馬記念は、蓄積疲労と距離の壁に泣いたが、短期放牧でリフレッシュ完了。平成23年度の秋の天皇賞を1分56秒2で2着、大阪杯も2着。この距離はベストだ。昨秋の天皇賞馬エイシンフラッシュも、有馬記念3着の疲れも癒え、能力全開で大阪杯へ。宝塚記念3着馬ショウナンマイティも、直前の上がり11秒7で、唸るように坂路を登板。京都記念を叩いてガス抜きができた。三冠牝馬ジェンティルドンナと死闘を演じてきたヴィルシーナは、牡馬相手のGIIを戦うには、少し緩めの仕上げに思うが、さて。

各馬の上昇度・脚質・騎手・調教師・血統データを「先週最も儲かった」設定で解析。導き出された4頭の馬単・3連単ボックスで勝負！

なお、プレミアムサービス(※)にご登録されますと、中央競馬全レースで、上昇度・脚質・騎手・調教師・血統の項目を自由にカスタマイズして予想することができます。各レース情報ページの予想タブから「CP予想」にお進みいただき、ご利用ください。

※netkeiba.comのスマートフォン版・競馬総合チャンネルでは、プレミアムコースにご登録されますとご利用頂けます。

【順当】GI5勝馬オルフェーヴルが13年の初陣を迎える。昨秋のジャパン2着後は放牧に出してリフレッシュ。ここを始動戦に定めて、順調に仕上がった。昨年の初戦・阪神大賞典は外に逃避し2着に敗れたが、今回の2000mなら折り合い面でプラス。まともに走れば力が違う。大目標の凱旋門賞へ向けて、Vで弾みをつける。ショウナンマイティは昨年のこのレースの勝ち馬で、宝塚記念ではオルフェーヴルに0秒5差の3着。前走は折り合いを欠きながらも、3着に踏ん張ったのは地力の証だ。叩き2走目で折り合えれば、もっと切れるだろう。エイシンフラッシュは昨秋の天皇賞馬。全5勝中4勝が2000mで、決め手はヒケを取らない。ヴィルシーナは昨年の牝馬3冠すべて2着で、秋華賞ではジェンティルドンナにハナ差の接戦を演じた。エリザベス女王杯(2着)以来だが仕上がり早の牝馬で、牡馬相手でも侮れない。あとは、ヒットザターゲット、ダークシャドウまで。